今春のJRグループ統一ダイヤ改正から・・・「ムーンライトながら」(かつての”大垣夜行”)について
来る3月18日、JRグループ統一ダイヤ改正が行われます《東海道・山陽新幹線のみ7月1日ダイヤ改正、北海道地区は今回ダイヤ改正無し》。
このダイヤ改正では、ご存じの方もおられると想いますが、時刻面で長らく手の加えられることのほぼ無かった東京・大垣間の夜行快速(現在では全車指定席の「ムーンライトながら」として走っていますが)にもついにメスが入れられることとなりました。
一時期「青春18きっぷ」で鈍行乗り歩きを休みの度によく行い、かつての”大垣夜行”だったこの「ムーンライト」にも幾度かお世話になったことのある私にとって、この知らせはまさに大事件でした《大袈裟な…》。
そこで今回は、今春の統一ダイヤ改正の中から、「ムーンライトながら」について話してみたいと思います。
JR東海のニュースリリースの中で発表されている「ムーンライトながら」の改正内容によりますと、
◎東京駅発着時刻の変更
●下り(東京→大垣)の東京発時刻
「(旧)23:43→(新)23:10」
●上り(大垣→東京)の東京着時刻
「(旧)04:42→(新)05:05」
◎指定席と自由席
●下り(東京→大垣)
(旧)小田原まで全車指定席、
小田原~名古屋間一部指定席、名古屋以遠全車自由席
↓
(新)豊橋まで全車指定席、以遠全車自由席
●上り(大垣→東京)
(旧)熱海まで全車指定席、以遠一部指定席
↓
(新)全車指定席
◎改正後の停車駅について
●下り(東京→大垣)
平塚、国府津の各駅を新たに通過とする
●上り(大垣→東京)
富士、川崎、新橋の各駅を新たに通過とする
まず、上記の改正による、特に「ながら」と東北各方面相互の乗り継ぎへの影響がちょっと心配ですね(ダイヤ改正後に於ける山手線などの周辺路線のダイヤパターンにもよりますが)。
次に、全車指定席の区間が上下とも拡大されることについては、リリース文にある言い回しを借りるならば「ゆったり安心して乗車出来る」ことになるかもしれませんが(ただ下り列車のみ、全車指定席となる区間は長くなりますが、上記改正内容にもありますように、”全車指定”も含めて指定席が1両でも設定されている区間は逆に短くなってしまいます)、このことは「青春18」使用期間中に於いては指定席券争奪戦が一層熾烈になることを意味しそうですね。
下りの場合で見た場合、これまでだと、仮に「ながら」の指定券が取れなくても、小田原まで東海道線を走る電車の任意の1本で先行して小田原から「ながら」の自由席車に乗り込む、ということが出来ましたが、今回の改正により全面的締め出しという格好となりますね(尤も東海地域の早起き客に対しては引き続き開放される格好となりますが)。
あと、停車駅についてですが、これは私事で恐縮ながら・・・
大阪府内に住む私自身、一時期この「ながら」を羽田空港へのリムジン代わりとしても使っていたものでした。
どういうことかと言いますと、一時期、ANAの「超割」等の国内線向けバーゲン運賃が適用される期間内の週末に北海道と沖縄(沖縄本島)に日帰り旅行をしていたことがあり、その際、現地滞在時間の確保のため、始発便の早い羽田空港から出発していたものでした(ちなみにこの当時、羽田空港に於ける札幌行きと那覇行きの始発便は共に6時台の出発でした。大阪出発便と比べて出発時間が2~3時間早かったことを覚えています;尤も現地からの帰りは羽田ではなく大阪又は名古屋着としていましたが…)。
その羽田へ向かう足として「ながら」を利用していたというわけですが、勿論「ながら」だけでは羽田に行けるわけではありません(乗り継ぎの話は後記にて)。
この北海道・沖縄への日帰り旅行は大抵「青春18」シーズン外に行っていました。私自身、近鉄大阪線沿線に住んでいることもあり(尤も近鉄線から自宅までは大分離れていますが)、近鉄線を使って名古屋まで出て、名古屋からJR線を利用するというパターンで羽田に向かっていました。
JR線から羽田空港へのアクセスとして浜松町駅から伸びる東京モノレールが最もよく知られているところなのですが、私のこの日帰り旅行では川崎で京浜急行線に乗り継いで羽田に向かう方法を採りました。
「名古屋市内」(名古屋)発の運賃で見た場合、東京モノレール乗換駅である浜松町までなら「東京都区内」(東京)までの運賃となり、その額は6090円。これに対して京浜急行乗換駅である川崎までなら特例的に「横浜市内」(横浜)までの運賃で済み、金額にすると5460円となります。その差は630円!
そして川崎からの京急線の運賃と浜松町からの東京モノレールの運賃とではそれほど差が無かったことを覚えています(京急線運賃の方が安かったっけ…)。
よって、近鉄線で名古屋に向かい、名古屋から「ながら」に乗って川崎で下車、京急線に乗り継いで京急蒲田のりかえで羽田空港に向かうというパターンが出来上がっていました。
然るに、今回のダイヤ改正で上り「ながら」の東京着が遅くなる上に川崎に停まらなくなるということになりますと、周辺路線(京急線とか)のダイヤパターンにもよりますが、「ながら」を利用して羽田空港からの北海道・沖縄方面便(ここでは札幌行きと那覇行きの2つで考えます)の始発便に間に合えるかどうか、ちょっと微妙になってきますね。
もし改正後のダイヤの下で、北海道或いは沖縄への飛行機による日帰り旅行を企てるのであれば、パターンの練り直しが必要となりそうだな・・・
ちょっと私事で長くなってしまいましたが、この度の「ながら」の運行ダイヤ見直しは、「青春18」を愛用する鉄道ファンを中心に、少なからぬ影響を及ぼすことになると感じています。
これからも注意深く見守り続けたいと思います・・・
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私は大坂方面は周遊券で銀河を使っていました。もちろん、寝台ではなく一般車両で。
東北・北海道方面は
八甲田(or十和田)+青函連絡船+すずらん+大雪=30数時間
で時々行っていました・・・。
今なら腰が痛くなって無理ですね。若いからできた強行軍です。
投稿: かめさん | 2007年1月31日 (水) 14時21分
かめさん様、お久しぶりです。
大変遅い返答でどうもスミマセン!!
「八甲田」・・・いや懐かしいです。
私自身も大学時代に部活の合宿で東北地方を乗り歩きした際に、宿代わりにその「八甲田」や今は亡き「津軽」を利用した記憶があります(当時のダイヤ上、奥羽本線が分岐する福島駅で交互に乗り換えが出来ていたような気がします)。
でも青函連絡船は乗らず終いです。私もあこがれていたんですが・・・
今年開催分の”第23回「国技館5000人の第九」”のレポート、期待しております・・・・・・
投稿: 南八尾電車区 | 2007年3月10日 (土) 12時47分