慶祝!南北朝鮮間鉄道試運転・・・・・・
2度目での実現となりました!
昨日から日本国内でもさんざん報道されていますが、南北朝鮮間の鉄道試運転がついに実現!
実に約56年ぶりの出来事だとか・・・
昨日(17日)付で『産経イザ!』に掲載された「約56年ぶり、韓国の列車が北朝鮮へ出発」及び「「新しい歴史を迎えた」 南北朝鮮の直通列車が半世紀ぶりの試運転」によると、まず韓国側からは、午前11時、西部を走る京義線のムン山駅(「ムン」は”さんずいへんに文”と書く)を出発して都羅山を通って北朝鮮の開城駅に向かい、一方北朝鮮側からは東海岸を走る東海線(旧東海北部線)の金剛山駅を出発して韓国の猪津駅へ・・・両列車は何れも午後0時20分頃に韓国・北朝鮮間の軍事境界線を無事通過しました。
言うまでもありませんが、韓国側仕立列車は韓国鉄道公社(KORAIL)の「ディーゼル機関車1両+客車5両」の編成。一方北朝鮮側仕立列車は北朝鮮国鉄の同じく「ディーゼル機関車1両+客車5両」で、先頭のDLはどうやら今回の試運転のためにお色直ししていたようでした(配色はそのままでしたが;勘違いの可能性あり)。
以前、「南北朝鮮鉄道試運転56年ぶりに実施に寄せて(ん?)・・・」でも話しましたが、実はこの試運転、昨年にも一旦は実現の運びとなっていたものの、このときには試運転予定日の前日になって北朝鮮側から一方的に中止を通告してきたため、実現には至りませんでした。
それだけに、今度の試運転実現は南北朝鮮双方の人たちにとっては感慨深いものとなったみたいですね。
ただ、今回の試運転実現を手放しで喜んでいいかというと、必ずしもそうとは言えないようで・・・
というのも、今回の試運転は1日限りであり、その決定には北朝鮮に対する支援策(テレビの報道では軽工業原材料の支援と伝えられています)がセットになっていました。
加えて、試運転の韓国側始発駅ムン山駅前では脱北者や拉致被害者の家族たちが試運転に抗議して警官隊と衝突するといった騒ぎも起きていました。
やはりここでも政治的な問題が影を落としていると言わざるを得ないものでしょうか《ま、それがこの地域特有の問題と言ってしまえばそれまでなのですが…》。
その一方で、韓国としては今回の1度限りの試運転に終わらせるつもりではないそうで、今後北朝鮮と話し合いを重ねる等して、将来は定期運行の実現に持っていきたいと意欲的なようですが、現状では厳しいだろうという見方が支配的。
また、北部に目を向けると、ロシアも、石油の貿易の強化等を目的として、ロシア鉄路に接続している北朝鮮の鉄道の近代化に乗り出しており、中国も豆満江(図們江)を挟んで北朝鮮鉄路経由でロシアと鉄道を使った国際連携輸送に強い関心を寄せる等、少しずつ明るい兆しが見えてきつつあることも事実と言えますね。
ま、鉄道好きの私としては韓国・北朝鮮と鉄道が整備され(特に北朝鮮)、戦前以来の鉄道による大陸横断ルートの復活につながれば、と期待するとともに、それが最近提唱されている「アジア横断鉄道」構想の実現への大きな一歩となることを確信しています《遠い将来の話となりそうですが・・・》。
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