バーンスタイン指揮によるベルリンの壁崩壊「第九」ライヴ・・・『YouTube』より
今ネット上で爆発的な評判を呼んでいる動画投稿サイト『YouTube』。
その一方で、最近では著作権侵害云々で色々と物議を醸していることは、ネット上の各種報道を通して、皆様ご存じのことかと思います。
そんな『YouTube』でありますが、ベートーヴェンの「第九」にまつわる動画もかなりの数が投稿されています。
その中には市販のDVD映像からのキャプチャ物と思われるものも存在します。
ある意味楽しめて、またある意味ちょっとヤバイ気もするんですが(いつ消されるやわからない)・・・・・・
で、今回はその『YouTube』に投稿されている「第九」関連の動画の中から、バーンスタインが1989年のベルリンの壁崩壊を記念して同年のクリスマスにベルリン(当時の東ベルリン=シャウシュピールハウス)で行った「第九」コンサートの動画を紹介したいと思います。
勿論この動画も恐らく市販DVDの映像をキャプチャさせたものと思われますが、実を言うとこのベルリンの壁崩壊記念の「第九」コンサート、私にとっては初めてCDから聴いた音楽でもあります。
この私にとっての”初CD”、やはりベルリンの壁崩壊を記念して出版されたベルリンの壁写真集の付録として付いていたCDでした《今もその写真集は所蔵しています》。
勿論CD単独としても販売されているのですが〔ドイツグラモフォン(ユニバーサルミュージック)・POCG30001〕、バーンスタインらしくといいますか、総じてかなりゆっくり目のテンポで展開させているのが特徴的ですね《第1楽章だけで20分台の時間を要するのはそう無いとは思いますが》。
あと、歌詞中に出てくる「Freude(歓喜)」を「Freiheit(自由)」に置き換えて歌わせているところも、社会活動にも積極的に関わったバーンスタインならでは、と言うことが出来るでしょう。
今回ご紹介する動画は第4楽章部分とバーンスタインのインタビュー映像で、第4楽章部分の動画は4分割されています。《インタビュー映像が「YouTube」サーバから削除されたことにより、その代わりとしてオープニング部分を収めた映像を貼らせていただきました→後記の「P.S.(100922追記…お詫びとして)」を参照》
まずはバーンスタインに対するインタビュー映像オープニング部分〔イントロダクション(出演アーティストのテロップ表示など)から第1楽章冒頭の演奏部分(途中)まで〕を収めた映像から。
Beethoven symphony 9 Freedom concert '89
part 1 intro/begining of mvmt1
(by southwestguy223)
《アーティスト等紹介(字幕)部分から曲冒頭演奏部分迄》
続いて第4楽章の演奏の模様。まず第1分割、合唱団が立ち上がる直前までの、オーケストラのみによる序奏部分《チェロ&コントラバスのみによる「歓喜の主題」の提示があります》。
次に第2分割、合唱団が立ち上がっていよいよバリトン・ソロが入る箇所から最も有名な「練習番号M」が終わるところまで。
第3分割、「練習番号M」が終わった後の男声合唱部分からいわゆる”二重フーガ”の終わりまで。
そして最終の第4分割、”二重フーガ”が終わった後のソリスト四重唱に出てくる”静かな”混声合唱〔「ein lieber Vater wohnen …」→755(754)小節目あたり〕から曲の終わりまで。
いかにもバーンスタインらしい、どこかホットな感じのする「第九」ですネ。
【おことわり】
動画共有サイト(『Google Video』、『YouTube』等)に投稿・公開されている動画については、今後、投稿者或いは運営サイドの判断等により削除される可能性がありますことを予めご承知おき下さい。
なお、今回ご紹介したバーンスタイン指揮の「第九」ライヴのDVD版はこちらになります《恐らくこのDVDの映像が投稿されているものと思われます》。
P.S.(100922追記…お詫びとして)
本記事で紹介している、レナード・バーンスタイン指揮により1989年のクリスマス(12月25日)に行われた、バーンスタイン自身の発案で”Freude(歓喜)”を”Freiheit(自由)”に置き換えさせたという曰く付きのベートーヴェン「第九」演奏についてでありますが、本日(2010年9月22日)、本記事に掲載している『YouTube』からの動画の現況確認を行ったところ、「利用規約違反により」サーバから削除されていたことが判明しました。
それで、当初紹介したものと同等の内容の動画を探索してみたところ、同じく『YouTube』に昨年(2009年)12月に寄せられてきている、4本構成のバーンスタイン指揮「第九」演奏動画を発見、その収録内容及び範囲が当初紹介のものと一致したところから、貼り替えを実施いたしました。
各動画毎の切れ目の位置については、動画3本目から動画4本目(最終動画)にかけての切れ目が当初紹介していた演奏動画と比べて少し前倒しになっていることを除けば、ほぼ変わっていない感じです。
ただ、もう一つ、4本構成のバーンスタイン指揮ベートーヴェン「第九」演奏動画の前に一緒に紹介していたバーンスタインへのインタヴュー動画については、探索するも見つからず、その一方で、同じバーンスタイン指揮1989年「第九」演奏動画のオープニング部分(イントロダクションから第1楽章冒頭の演奏部分まで)が収められている動画が寄せられているのが見えていましたので、代わりにこのオープニング部分が収められた動画を貼り付けしました《但し投稿者は、前記の4本に渡る「第九」演奏動画の投稿者とは別人です》。
最近、当ブログに於いては、「第九」演奏動画の紹介などで動画共有サイトから記事毎に内容面で関連する動画をお借りして貼り付ける際、当該動画の掲載元ページに向けてのリンクを動画直下に併せて設置すると共に、そのリンク自体にマウスポインタを当てるだけで当該動画の投稿年月日と投稿者の名前(ハンドルネーム→ユーザ名)を表示させられるよう設定を行っています。
これに加えて、今回の本記事に於ける貼り替え後の動画以降に貼り付ける動画に対しては、動画直下に設置している動画掲載元ページへのリンクの更にすぐ下に当該動画投稿者のハンドルネーム(ユーザ名)を表示させて頂くこととしました《既に当ブログ内に設置している全ての動画に対しても順次表示させていくつもりにしています(尤も亀の如く遅いペースになってしまいそうですが…)》。
再生不能だった間にも本記事ページにご訪問下さった方々にはご迷惑をおかけしたことにつき、深くお詫び申し上げます。
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こんばんは。わたしのブログ、リンクしてくださってありがとうございます。
こちらもリンクさせていただきたいのでよろしくお願いしますo(_ _)o
“バーンスタイン指揮 ベルリンの壁崩壊「第九」ライブ”感動しました(T_T)
本場の方はやっぱり発音が違うわ!などと思っていたら「Freude」を「Freiheit」におきかえているのですね(^ ^ゞ って、みなさんドイツの方かどうかはわかりませんが。
このDVDは買う価値アリですね!ゆっくり“第九”憧れです。それに最後はびしっとしたテンポでまた決まってるし。まあ、一万人の方は「勢い」で乗りきらないとつらい部分もあるのかもしれませんが(^ ^)
DVD会ものリストにメモメモしておきます。でもいつ買うかは未定です。
投稿: ぷちこ | 2007年9月11日 (火) 20時43分
ぷちこさん、こんばんは。お世話になります。
コメントありがとうございます!
このバーンスタイン指揮によるベルリンの壁崩壊記念の「第九」では、バイエルン放送交響楽団&合唱団をコア・メンバーとして、そこに当時の東西両陣営の音楽家たちを終結させる形で行われましたので、ドイツ人はもとより、当時のソ連・フランス・イギリス・アメリカの各国のオーケストラ楽員等がメンバーとして演奏に加わっていました。
東西両陣営の音楽家たちが揃って”自由の到来”を祝っていた、とも言えるわけですネ。
本文中でも記しましたが、私にとってCDで耳にした音楽第1号であり、演奏内容も含めて、今でも私のお気に入りの一品でもあります。
リンクの件でありますが、同じく「1万人の第九」経験者の一人として、これからも見つめさせて頂きたく存じます《OKということで…》。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: 南八尾電車区 | 2007年9月11日 (火) 23時15分
こんにちは。
初めてコメントさせていただきます
このバーンスタインのベルリンの壁崩壊記念の第九の演奏はVHSで当時購入しました。You Tube凄いですねそれにこちらの方が音が良いですDVDを新たに買おうかと思ってしまいました...
私はこの壁崩壊の翌年、現地に行って、とても感動し、その年の12月に第九を歌いました。気持ちの表現を言葉にすることができず、思わず歌ってしまったという感じです。あ、初めての第九は大阪で歌いましたよ~♪それからも何回か歌っていますが、未だに上手く歌えず修行中です
初めてこちらのblogを拝見したのはウィーンフィルの情報ゲットのためでしたが、ありがとうございました。詳しくて助かりました
とても楽しいblogなので、また、時々うかがわさせて下さい
投稿: coco | 2008年4月16日 (水) 16時15分
cocoさん、初めまして。
コメント下さり、ありがとうございます!
>私はこの壁崩壊の翌年、現地に行って、とても感動し、
その年の12月に第九を歌いました。気持ちの表現を言
葉にすることができず、思わず歌ってしまったという感
じです。あ、初めての第九は大阪で歌いましたよ~
そうだったんですか。
ベルリンの壁が崩壊したのは1989年、その翌年と言えば1990年、しかも初めての第九は大阪との由・・・実は私自身も初めて「第九」合唱を経験したのは1990年で、しかもcocoさんと同じく大阪の地でスタートを切りましたよ。
私の場合は毎年12月初めに大阪城ホールで開かれている「1万人の第九」の第8回公演(1990年12月2日)が合唱経験のスタートの場でしたが、やはりドイツ語の歌詞等に不安を抱いていたものでした。
今もこの「1万人の第九」には、落選となってしまった2006年の第24回公演を除き、毎年お世話になっています《そして、まだまだ修行中の身でもあります…》。
ウィーン・フィルのチケット、私も大阪公演のチケットで参戦するつもりですが、祝日開催ある上にフェスティバルホール一時閉鎖を目前とした時期でもあるだけに、厳しい争奪戦となりそうな感じですね。
また、何時でも遊びに来てくださいね。
よろしくお願いいたします!
投稿: 南八尾電車区 | 2008年4月17日 (木) 08時21分