『合唱幻想曲作品80』2004年パリ国際アマチュアコンクールのガラ・コンサートにて~PTNAのWebサイトより
前回に引き続いてベートーヴェンの声楽付き管弦楽曲で「第九」のルーツともいわれる『合唱幻想曲作品80』の演奏例の紹介といきましょう。
といっても、今回は動画ではなく音声のみとなりますが・・・
場所はフランスの首都パリ。
ピアノ独奏を務めているのは1937年ベルリン生まれで、ピアノを始めたのは8歳の頃という、いわば”遅咲きのピアニスト”の部類に入りそうなアレクサンドレ・ボダック(Alexandre Bodak)。
”遅咲きのピアニスト”といえば、ジャン・ルカ・カシオーリもピアノを始めたのがボダックと同じ8歳の頃だとの話がネット上で流れていますね《私自身、昔ラジオ(NHK-FM)で耳にした記憶では、確か10歳の時からピアノを始めたようなことを聞かされたっけ…聞き違いかもしれないが》。
で、このボダックによる『合唱幻想曲』演奏が紹介されているのは全日本ピアノ指導者協会(PTNA)Webサイト内にある「ピアノ曲事典」の中で紹介されている「ベートーヴェン/ピアノと管弦楽のための幻想曲:アレクサンドレ・ボダック」という記事。
この記事の中で、ボダックは1957年から1962年にかけて数々の国際コンクールに参加、その中でマリア・カナルス国際コンクールでは第3位入賞を果たすも、演奏家としての活動の幅を広げるきっかけとなったのは1992年に行われたパリ国際アマチュアコンクール(→公式サイト?)で優勝したことだそうです。
今回ご紹介する『合唱幻想曲』の演奏は2004年に行われたパリ国際アマチュアコンクールのガラ・コンサートに於ける演奏で、共演しているのはフランソワ・ブランジェ指揮フランス共和国親衛隊(ギャルド・レピュブリケーヌ)交響楽団(ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団)。
この「ギャルド・レピュブリケーヌ」ですが、日本では恐らく弦楽器群を抜いた吹奏楽団形態(パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団)にてよく知られている模様で、この吹奏楽団の今年11月に6年ぶりの日本公演が、東京を初めとして名古屋・兵庫県姫路市・鹿児島等にて、予定されています《招聘元→ジャパン・アーツ》。
そしてこの日本公演に指揮者として同行することになっているフランソワ・ブーランジェは打楽器奏者上がりの指揮者で(今は亡き岩城宏之を思い出してしまう…)、1985年開催のブザンソン国際指揮者コンクールで第3位入賞。1997年3月から今日に至るまでこのギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の第10代楽長(首席指揮者)を務めてきています。
それだけに、フランソワ・ブランジェとフランス共和国親衛隊(ギャルド・レピュブリケーヌ)交響楽団のコンビはある意味強力といえそうですネ。
演奏でありますが、先に紹介した「ベートーヴェン/ピアノと管弦楽のための幻想曲:アレクサンドレ・ボダック」という記事の中にある”mp3”リンクをクリックすることによりストリーミング再生にて聴くことが出来ます現在は『YouTube』に、PTNAの手によりアップロードされる格好で、掲載されています《「演奏音声+静止画(ベートーヴェン肖像画…4種類)」による合成ファイルの形で掲載;PTNAによる曲目説明ページ→『ピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲(合唱幻想曲)』》。
ビットレートが小さいようで、AMラジオ的な音質となってしまっているようですが、底堅い感じの演奏となっていますネ。
前回記事までに紹介した2種類の『合唱幻想曲』演奏と比べてみるのも面白いでしょう。
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