東京のサントリーホールで大阪「1万人の第九」の協賛公演!?
先日、かつてよく立ち寄りました『1万人の第九の広場』の附設掲示板に久しぶりに訪れましたが、そこで、東京在住の「第九」経験者の方のお書き込みがありました。
そのお書き込みというのは「1万人の第九」が行われる日時と同じくして東京のサントリーホールで開かれる一般公募で結成される合唱団による「第九」演奏会の情報だったのですが、そのお書き込みの本文中に張られていたリンクをクリックして該当のサイトを見た私は「???」・・・
そのお書き込み本文中に張られていたのがこちら(サントリーホールWebサイト内)でした。
主な出演者を見ると・・・
指揮:渡邊一正
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:高橋薫子
メゾ・ソプラノ:牧野真由美
テノール:中鉢聡
バリトン:太田直樹
そして一般公募により結成される合唱団の定員は400人となっているのですが、その募集方法などが、時期の違いこそあれ、「1万人の第九」と何だかそっくり・・・
実はこの「第九」コンサート、”「サントリー1万人の第九」第25回記念”と銘打たれる形で開かれるもので、「1万人の第九」の協賛社であるサントリーが主催し(会場が会場だから…)、「1万人の第九」の主催者である毎日放送の協力を得る形をとっています。
変な話、主催者と協賛を入れ替えた形になっているんですね。
私が「???」と感じたのは、この「第九」コンサートが本家「1万人の第九」と同じ日時に開催されることに加え、主な出演者、特に指揮者の人選の根拠がわからなかったことにもよります。
これは私の偏見となってしまいますが、やはり大阪城ホールという大きな空間に居合わせた指揮者・オーケストラ・独唱陣・合唱団が一緒になって参加してこそ「1万人の第九」であり、実際の公演の形成にはその時々にタクトを振る指揮者に依るところが大きいと考えています。
実際、これは今更言うまでもないことですが、「1万人の第九」歴代の指揮者(といっても故・山本直純と佐渡裕の2人しかいませんが)は、指揮台に上ってタクトを振ると共に音楽面でのプロデュースも手がけています《だから”音楽監督・指揮”とか”総監督・指揮”なんて言われるんですね》。当然、公演ではその時々の指揮者のカラーで染まる形となるわけですネ《なにも「1万人の第九」に限ったことではありませんが》。
よって”「サントリー1万人の第九」記念”と銘打つのであれば、特に指揮者やオーケストラが何らかの形で「1万人の第九」とゆかりのあるものでなければおかしいと感じるわけです。
オーケストラ(新日本フィル)については、佐渡裕にとってはプロへの第一歩を踏み出した際のオケであるとともに、1992年~1995年の3年間にわたって所属指揮者として籍を置いていたところでもあるので、これはこの通りでいいでしょう。
問題は指揮者。失礼な言い方になってしまいますが、渡邊一正は佐渡裕との接点が、2人のプロフィールを見る限りでは、見いだせないのです。
このままだと”「サントリー1万人の第九」第25回記念”と銘打っている意味がわからない・・・
で、陣容は既に決まってしまっていることなのでここでは私の勝手な希望を記すだけとなりますが、幾つか”改善案”を挙げてみますと・・・
指揮者の人選でいいますと、まず考えられるとすれば、佐渡裕の師匠の一人である小澤征爾がベストでしょう。しかし彼は多忙な身であるため、来てもらえるかどうかがわからない《恐らく無理でしょう》。
ならば、佐渡裕は1989年に開かれた第39回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝していますので、ここは百歩譲って、このブザンソン国際指揮者コンクールに佐渡と同じく優勝している下野竜也を起用するのも有りでしょう。下野竜也は「1万人の第九」と並ぶ大規模「第九」イヴェント「第九ひろしま」でも4回指揮を務めているので(第17回~第20回の連続4回)、アマチュア相手でもそれなりの成果が残せるでしょう。
あ、「第九ひろしま」といえば渡邊一正も2回指揮を務めていましたね《第15回と第16回の「第九ひろしま」で》。そうなると渡邊一正であっても問題なしということになるかな・・・
ちょっと闇の中をさまようような書き方となってしまいましたが、要は小澤征爾が1番で、次いで下野竜也・・・ということです。
あと、指揮者の起用以外で一つ考えられるとすれば、せっかく公演日時が本家「1万人の第九」と同一になっているのですから、別途オケや指揮者などを用意するのではなく、本家「1万人の第九」が開かれている大阪城ホールと中継回線を結び、本家との同時進行の形で合唱に参加する、という手も有効でしょう。
実は「1万人の第九」の指揮者が初代指揮者の山本直純だった頃、毎年ではありませんでしたが、全国各地と中継回線で結び、中継先の地元合唱団が大阪と同時進行で「第九」の合唱に参加していたことがありました。
その時のノウハウを生かして、東京・サントリーホールと大阪城ホールとを中継回線で結び、佐渡裕指揮による演奏に合わせてサントリーホールに詰めている合唱団も「第九」に”参歌”する・・・私としてはこの形が一番望ましいかなと考えています。
ただ、この方法をとる場合、普通に聴衆を入れて行うことも可能は可能ですが、入場料を取れるかどうかが問題となりそうですし、反対に合唱団の側からしても、本番であってもオーケストラ等がその場にあるわけではないので、モチベーションの保持の問題も出てきそうですね《過去に行われた2元中継による同時合唱で、中継先の地元合唱団の団員たちはどうしていたんだろう》。
いずれにせよ、この度の”「サントリー1万人の第九」第25回記念”「第九」コンサート、改善の余地はまだまだあったのでは・・・そう考えています。
でも、タイトルで”「サントリー1万人の第九」第25回記念”と銘打っている以上は、演奏自体に限らず、例えばロビーにて「1万人の第九」にまつわる写真等の展示を行うなど、どこかで「1万人の第九」のカラーを出してくれることと思います。
そうでなければ銘打っている意味が無いじゃん・・・
色々な意見があるとは思いますが(私だけ!?)、”「サントリー1万人の第九」第25回記念”にふさわしい「第九」コンサートとして成功裏に終わることを祈っています。
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ベートーベン
歓喜の歌ドイツ語版(ショパン)
歓喜の歌~ベートーヴェン(混声)

百歩譲って、下野竜也?
下野にも失礼だし、渡邉一正にも失礼でしょう?
第九を何度歌ってるか知らんが、こんな事、書くかなぁ?
何様よ?
投稿: 第九ファン | 2007年7月 1日 (日) 02時37分
コメントありがとうございます。
本文中、行き過ぎた表現があったかもしれません。それについては反省しています。
ただ、本文中でも記していますが、今回の記事の中で紹介しましたサントリーホールでの「第九」公演には、”「サントリー1万人の第九」第25回記念”という「冠」が被さっていますので、ここは「1万人の第九」の歴代の指揮者(といっても故・山本直純と佐渡裕の2人だけですが)に縁のある指揮者及びオーケストラを起用するのが筋ではないか、との念を抱き、記事を書いた次第です。
とはいっても、現実には指揮、オーケストラ等の出演者は既に決まっているので、ただの一個人に過ぎぬ私が言ったところでどうしようもありませんが・・・
私も、今回本文中で紹介したサントリーホールでの「第九」が”サントリー1万人の第九」第25回記念”にふさわしい成果を上げられることを心から祈っています。
投稿: 南八尾電車区 | 2007年7月 2日 (月) 10時46分
渡邉一正氏の1ファンとしては、気持ちのよいご発言ではなかったのは確かです。でも、責任をもって意見感想を発信するのは自由ですよね。
投稿: 大工好き | 2007年9月16日 (日) 01時47分
大工好きさん、こんにちは。
コメントをありがとうございます。
不快感を与えたことにつき、深くお詫び申し上げます。
>責任をもって意見感想を発信するのは自由ですよね
仰るとおりです。
今回のこの記事はサントリーホールに於ける当該演奏会の企画そのものに対して申し上げたのであって、そこに出演予定の音楽家たちの個々の能力云々で申したのでは決してありません《音楽好きの一人に過ぎない私がそんな恐ろしいこと出来ません》。
本家「1万人の第九」と同一日程で開かれる、サントリーホールに於ける”「1万人の第九」25周年記念”の「第九」の成功を私も祈念しております。
投稿: 南八尾電車区 | 2007年9月17日 (月) 11時56分