ICカード型乗車券(交通ICカード)、ついに海外でも・・・
JR東日本の「Suica」から始まり、JR西日本の「ICOCA」、そしてJR東海の「toica」と、本州JR旅客3社がICカード型乗車券の発行で出揃い、次いでJR北海道、そしてJR九州も来年乃至再来年にICカード型乗車券導入を発表、一方私鉄に目を向ければ関西地区の「PiTaPa」、首都圏地区の「PASMO」・・・と日本国内に於いては次々とICカード型乗車券導入へと動きだし、かつ提携関係を結んで相互利用を可能にする等、普及を図るとともに進化も遂げていますネ。
そのICカード型乗車券、つまり交通ICカードが、ついに海外へ進出する時が来ようとしています。
昨日(26日)付けで掲載された読売新聞の記事(『infoseekニュース』経由)・・・
【青島(中国山東省)=寺村暁人】日中韓の観光大臣会合が26日、青島市で開かれ、公共交通ICカードの共通化の検討や、域外の観光客誘致で協力することなどを盛り込んだ「青島(ちんたお)宣言」を採択した。 今回で2回目の同会合には、冬柴国土交通相と中国の邵き偉(しょう・きい)・国家旅遊局長、韓国の金鍾民文化観光相が参加した。(「邵き偉」の「き」は、王ヘンに「其」) 公共交通ICカードの共通化は、JR東日本の「Suica(スイカ)」やJR西日本の「ICOCA(イコカ)」のような各国のICカード型の乗車券を、3か国のどこでも利用できるようにして旅行者の利便性を広げる構想だ。日本が提案し、韓国、中国と具体化の検討に合意した。 |
また、同じ昨日(26日)付けで『NIKKEI NET』に掲載された「日中韓でICカード、交通や宿泊で共通利用・導入検討で一致」でも同じようなことを伝えているのですが、先の読売の記事では既にJR等で使われているICカード型乗車券を海外でも使えるようシステムの共通化を図るようなニュアンスになっているのに対し、『NIKKEI NET』の記事では海外対応のICカード型乗車券(交通ICカード)を新たに作るようなニュアンスになっている等、微妙に表現が異なっているような感じです。
『産経イザ!』でも・・・
「観光立国へ基金創設 アジア圏共通ICカードも」
↓
「「日中韓」共通の交通ICカード検討」
と順次伝えています。
で、交通ICカードについては中国や韓国でも普及が進んでいて(日本以上の勢い!?)、このうち中国では北京・上海等の主要都市で導入が進行中で、更に北京では昨年(2006年)5月から市内の電車・バス・タクシーを共通で利用出来る交通ICカードの運用を本格的に開始させています(「北京・交通ICカード使用開始」とか)。
また韓国では1996年にソウル市内バスで初めて「交通カード」と称するICカードを導入、以後釜山、仁川、京畿、大邱、済州でも順次導入、そして2004年にはソウルに於いて新しい交通カード「T-money」が導入され(「1枚で地下鉄から美術館まで~ソウル市交通カード「T-money」」・「これ1枚でソウルはお任せ!Tmoney」)、また釜山でも同様の機能を有する「ハナロカード」(”ハナロ”とは韓国語で「ひとつに」という意味;「ハナロカード」とか)を導入、交通機関の利用にとどまらず買い物の決済等幅広い用途で使われるようになってきています。
北京オリンピック開催を来年に、更に上海万博開催を3年後に控える中、日中韓の3カ国それぞれの観光振興とのセットの形で交通ICカードの3カ国共通化も盛り込まれた今回の「青島宣言」・・・どのような形となるのかまだハッキリしませんが、もしかすると日本の「Suica」、「ICOCA」、「PiTaPa」等が海外でも使えるようになる時が訪れるのかもしれませんネ。
【関連記事(追記)】
「「どうする~○○○○~」・・・JR北海道もICカード型乗車券「キタカ」導入へ」
「高齢者の社会参加促進に交通ICカードを活用?・・・・・・産経の”正論”記事から」
「車掌乗務時代の路線バスを連想させるモノ登場か!?・・・・・・IC整理券、茨城県日立市にて本格導入の動き」
「JR北海道「Kitaca」、JR東日本「Suica」と相互利用実現へ・・・JR四国と四国民鉄の「四国共通カード」の話も」
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