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JR化後初めての「お召し列車」新製さる・・・・・・JR東日本E655系電車、公開へ

 天皇・皇后・皇太后陛下の利用される列車である「お召し列車」・・・そのお召し列車専用車両(皇室用客車というか電車!?)が47年ぶりに(JR化後では勿論初めて)新製されましたネ。

 

 既に各種報道機関等によりさんざん報道されているようで・・・・・・

 

 

 『産経イザ!』に於いても、去る24日付で掲載された「お召し列車が「衣替え」」という記事で伝えているのを初め、以下に示す毎日新聞、報知新聞(スポーツ紙)の各記事でも今回デビューした新生「お召し列車」を伝えています。

 

後継「お召し列車」を公開

 JR東日本は23日、皇室用の特別列車「1号編成」の後継として、現在の御料(ごりょう)車以来47年ぶりに製造した六両編成の新車両「E655系」を上野駅で報道関係者に公開した。皇室や国賓専用の特別車両を連結しない5両編成でツアー客らを対象とした営業運転にも使う。
 全車両共通の外観は、光の当たり方で焦げ茶から紫に色合いが変わる重厚な塗装で、窓の下に金色のラインが入る。交流と直流の両区間を走行できる交直流電車で、非電化区間はディーゼル機関車でけん引する。
 特別車両の内装は、絹織物と国産の木材を使った「伝統工芸品としても最高水準のもの」(JR東日本)。他の5両も全席グリーン車仕様で、ビデオや運転台カメラの映像を見たり、車内販売の注文をしたりできる8・7インチのモニター画面を各座席に装備、個室の「VIP室」も設けた。
 1号編成は天皇が乗る御料車が1960年、侍従らの供奉(ぐぶ)車が31年の製造。国鉄分割民営化でJR東日本が引き継いだが、2002年以降は利用されていない。

 

お召し列車:両陛下や国賓使用の「特別車両」が完成、公開

 天皇、皇后両陛下や国賓らが使用するJR東日本の「特別車両」が完成し、東京・上野駅構内で23日、報道陣に公開された。「特別車両」1両に、一般客らも利用する「ハイグレード車両」5両の6両編成で運行する。両陛下が乗車する車両の新造は47年ぶり。
 先頭は常磐線特急「スーパーひたち」の変形で、丸みを帯びた流線型。ボディーは江戸紫色をベースにメタリック塗装し、光の反射具合で色合いが変化する。
 「特別車両」は内部は杉の板目をあしらった純和風。椅子は深い青色の布張りで、木製のテーブルが付く。ハイグレード車両は、全車グリーン車。VIP室は海外の要人に対応できるよう応接室風で、客室の一部は総革張りで座席は3列配置されている。
 現在の「1号御料車」は製造から40~70年経過し、老朽化が進んだため02年6月以来、運行されていない。【斎藤正利】

 

 そして、朝日新聞Web版では以下のように2段構えにて報じられていました。

 

新「お召し列車」お目見え 秋以降に運用開始

 JR東日本が持つ皇室専用「お召し列車」の新型車両がほぼ完成、メーカー側から都内のJR車両基地に引き渡された。現在の特別列車は最長70年が経過、同社が世代交代を検討していた。秋以降に運用が始まり、一部車両は一般向けにも走らせる。
 濃い茶色に金色の3本線が走る外観の電車。1両が皇室専用。残り5両は「ハイグレード車両」と呼ばれる随行員用で、一般向け豪華電車にも使われる。JRによると、最高時速130キロで、通路を挟んで2列と1列のゆったりした座席配置。
 現在の特別列車は5両編成の客車で、機関車に引かれて走る。皇室専用の「御料車」、随行員用の「供奉(ぐぶ)車」から成り、製造後40~70年経過。世代交代後は、さいたま市に10月にできる鉄道博物館に移される。

  ↓ ↓

特別車は応接間風 お召し列車、内部を公開

 JR東日本が持つ皇室専用の新型車両が23日、上野駅で報道陣に公開された。
 新型車両は、皇族や国賓専用の特別車両1両と、随行員用のほか一般向け豪華列車にも使われる「ハイグレード車両」5両から成る。濃い茶色に金色の3本線が走るデザイン。皇族が乗る場合、先頭と特別車両の横に菊の紋章を付ける。
 特別車両とハイグレード車両のうち2両は日立製作所が、残りの車両は東急車両製造が造った。
 特別車両の内装は、応接間風のいすが数脚置かれ、大分県の行者杉を使った壁や手織りじゅうたんで落ち着いた雰囲気。ハイグレード車両も全席に電動リクライニングやテレビが装備されている。

 

 また、鉄道等趣味誌出版のネコ・パブリッシングが開設している『ホビダス』内に設置のオフィシャルブログ『編集長敬白』では上野駅13番のりばに於いて行われた報道関係者向け展示会(報道公開)の模様をまとめたレポート記事を、JR東日本提供による「特別車両」内部写真も交える形で、7月24日付けで掲載しています《→「新お召電車E655系報道公開」;「特別車両」以外の車内写真は勿論のこと、運転室内部、更には13番ホーム閉鎖告知の立て看板まで…》。

 

 ここで、上記列挙の記事本文中に出てきました、皇族方や国賓が利用される特別車両の壁面に使われている「行者杉」についてネット上で調べていると(大分県とその周辺の地域で調べました)、本来は福岡県朝倉郡小石原村(合併により2005年以降は”福岡県朝倉郡東峰村大字小石原”に表示変更)に生息している「行者杉【ぎょうじゃすぎ】」を指しているのでは、と思うようになりました。
 そしてこのWebページと、Webサイト『妖樹の森』内に掲載の「行者杉A 「大王杉」と「霊験杉」」及び「行者杉B 「境目杉」と「鬼杉」」の両ページの合わせて3つのWebページで公開されている情報を総合しますと、「行者杉」は鎌倉時代から修験霊場として栄えた英彦山へ入山する修験者達が、筑前豊前の国境にあたる小石原で身を清め、杉の一枝を挿し木・奉納したものと伝えられ、かつてはその小石原一帯は600本もの行者杉で覆われていたものの、平成3年の大型台風により110本が倒木等で失われ、現在は375本が学術参考保護林として保存管理されている、ということになります。
 となってくると、今回の「お召し」用E655系電車製作に際しては、恐らく、その中から1本を選んで壁材として使ったものと思われます《なお記事本文中で「大分県の行者杉」となっているのは、かつての豊前国が大分県にもかかっていること、そして現在の福岡県東峰村が大分県と接していること等からきているためとみられます》。

 

 また、国鉄時代のような、皇室用客車はあくまで皇室用にしか使わない、という厳格さは今や完全民営化したJR東日本の下ではどうやら通用しないようで、「お召し列車」を第1の用途とするものの、収益確保のためか、特別車両を除いた5両(ハイグレード車両)については、「お召し」として使われない時には、高級なジョイフル・トレインとして一般の団体客にも貸し出すような意向も表明している、とも報じられていますね《3年前の2004年6月24日の日付によるJR東日本プレス・リリース『「ハイグレード車両」と「特別車両」の製作計画(概要)について』を参照》。

 

 

 一方、個人単位でも現地に赴いてE655系電車を撮影した写真レポートも次々とネット上にて公開されている模様ですネ。

 その中から私が思わず目を引いてしまったのが以下の記事たち・・・

 

新お召し車E655系、本日登場!
→「新お召し車E655系、お召し機に導かれ試運転

E655系を追って
→「E655系と御乗用列車

【7月5日のJR撮影】~新車速報!E655系お召し特別編成~
→「【7月5日のJR撮影】~新型お召し電車E655系 続~
→「*新型お召し電車E655系クロ・モロ画像追加
→「【7月25日のJR撮影】~E655系新型お召し電車 常磐線単独試運転~

 

 記事一つを見つけた後、ついついその続きの記事をたぐり寄せてしまい、結果上記のような形となってしまいました。
 なお、上記リンク部分にマウスを当てて頂くことで(クリックせずに)記事掲載元のブログサイト名称と掲載日付が表示されるようにしております・・・・・・

 

 で、まず『恵知仁の鉄道&擬人化日記』に掲載の2記事ですが、1本目の記事では埼玉の東大宮操車場に停車中のE655系電車の1両1両の写真と連結側面表示(配属先記号・定員・重量等)の写真が大判で掲載され、2枚目ではかつてお召し機として使われたことのある「EF81-81」に牽引される形で東北本線に於ける試運転を行っていたE655系電車の姿を撮影した写真(これまた大判)が掲載されています。
 連結側面の写真というのはあまり見かけず、しかも配属表示などがハッキリ写っているあたりが貴重に思えますし、試運転シーンも、常磐線を自走する形での試運転の様子をとらえたものは結構見かけますが、東北本線をEF81に牽引される形で行った試運転をとらえたものはあまり見かけませんでしたので、その意味ではこれまた貴重でしょうね《でもやはり1本目記事のほうが、貴重な情報をももたらしてくれている点でナイスかな…》。

 次に『express-coffee time』に掲載の2記事。こちらは記事1つに付き写真は1つだけという構成ですが、1本目の記事には製造元の一つである東急車輌からJR逗子駅構内までの出場の過程に於ける克明なドキュメントが掲載されています。
 なお、2本のブログ記事とは別に東急車輌出場から逗子駅構内に入るまでの間の写真を収めたWebアルバムも同時公開となっています《→「【皇室】御召電車登場★★★」》。

 そして『クマ川急行』に掲載の4記事。こちらは3記事目までを逗子駅に於ける写真で占めており、残りの4記事目は常磐線に於ける試運転の際の写真が掲載されているのですが、何れもきめ細かく撮影されており、しかも大判による掲載なので、まるでその場にいるかのような気分にさせられました。

 

 勿論、以上の3サイト以外にもE655系電車を紹介したサイトはたくさんあり、その中には内容的に素晴らしいものも数多く存在しているのですが、とりあえずは上記3サイトだけでもE655系電車を一通り楽しめるのではなかろうか、と感じています。

 

 

 ところで、今ひとつ気になるのはこの「皇室用電車」E655系電車の運転範囲。

 

 このE655系電車の諸元については、「お召し」車両ということもあって、警備の都合上非公開となっている模様です。

 ただ、これまでに紹介した記事類を初め、ネットで公開されている情報から(一部推測データ有り)・・・

 

◎ 号車別定員
 ● 1号車(クロE654-101):22
 ● 2号車(モロE655-101):32
 ● 3号車(モロE654-101):09
 ● 特別車(E655-1):18
 ● 4号車(モロE655-201):_27
 ● 5号車(クモロE654-101):17
◎ 交直流両対応・4M2T
◎ ATC非搭載(ATS-PとATS-Psのみ)
◎ 密着自動連結器装着(両端;機関車連結対応)
◎ 運転は左手ワンハンドル(基本的にE231・E233系と同様の構造)
◎ 2号車と4号車にパンタグラフ。4号車のみ狭小トンネル対応であることを示す「◆」記号有
◎ 1号車に発電用ディーゼルエンジン搭載(非電化区間に於ける機関車に牽引されての運用を想定)
◎ 1~3号車は東急車輌が、4~5号車と特別車両は日立が製造

 

が判明しています。「ATC非搭載」ということは本州と北海道を結ぶ津軽海峡線等にはそのままでは乗り入れ出来ないことになりますね《津軽海峡線については、非電化区間走行時と同様、客車として機関車(ED79とか)に引っ張ってもらえればいいという指摘もありますが》。

 そして上記判明分のうち、走行可能範囲に深くかかわってくる「交直流両対応」について、JRの交流電化区間には周波数が50Hzの区間と60Hzの区間の2種類が存在するのですが、E655系電車については、『2ちゃんねる』内を中心に、「E653系電車(”フレッシュひたち”向け特急電車)と同じ50Hz/60Hz両対応」という話がある一方で「50Hz専用」との噂も存在し、真相は定かではないのですが、もし「50Hz/60Hz両対応」であるとすれば、交流60Hzによる電化区間は在来線ではJR東日本管内に存在しないため、ある程度はJR他社への乗り入れをも意識している現れとも受け取れるところですネ。

 だが『2ちゃんねる』内では、JR東海が非公式ながらE655系電車の乗り入れを拒絶している、との噂も飛び交っています《これについても真偽の程は定かではありませんが…》。

 

 

 様々な憶測等が飛び交う中、47年ぶりのデビューとなった新生「皇室用電車」は、今後試運転等を重ねていき、今秋以降の運用開始に備えます。

 

 

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コメント

「クマ川急行」管理人のsusu_kumaと申します。今回は掲載ありがとうございました。全て駅撮りですが、車両の細部は押えたつもりなので、皆さんの参考になってくれれば幸いです。

 susu_kumaさん、この度は素晴らしい写真レポートをありがとうございました。
 同時に、突然のTBで失礼いたしました!

 私も拝見させてもらいまして、あたかも逗子駅等の現場に居合わせているかのような気になりました。

 今後のご活躍を祈念いたします。

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