本当に「24時間空港」の道へ。貨物で生き残れるのか、はたまた・・・・・・関空第2滑走路運用開始
日本で初めての「24時間運用可能」な国際空港として1994年(平成6年)9月4日に南大阪・泉州沖に開港した関西国際空港。
しかし今日に至るまで、滑走路が1本しかなかったために、真の意味での「24時間空港」とは言えない状態が続いてきました。
本日8月2日、その関空にて、本当の「24時間空港」として運用するために欠かせない2本目の滑走路の運用が開始となりました。
そのことを伝えている、今日(2日)付けで『産経イザ!』に掲載された以下の2記事・・・
「関空、きょう第2滑走路オープン」
《本日5時6分に掲載の記事》
関西国際空港の第2滑走路が2日、オープンし、国内で初めての完全24時間空港が誕生する。旅客便は伸び悩んでいるが、深夜早朝を中心に貨物便は順調に増えており、今後、アジアのハブ(中継)空港を目指す。一番機は2日午前6時15分に着陸するバンコク発の日本航空機。セレモニーが行われ、第2滑走路オープンを祝う。 第2滑走路は長さ4000メートルで、成田空港のA滑走路と並んで国内最長。海上に建設された関空は「24時間空港」を売り物にしていたが、これまでは滑走路のメンテナンスのため週3日程度、深夜に閉鎖していた。滑走路が2本になることで、管制設備が整備される10月からは完全24時間運用が可能になる。 第2滑走路のある2期島の建設は平成11年7月にスタート。現在の3500メートル滑走路の北西側の海を埋め立てて、1期島より9ヘクタール広い519ヘクタールの2期島が整備された。 関空の今夏ダイヤは国際線が過去最高の週776便を記録。中でも貨物は25%を占める。とくに深夜早朝便が順調で、関空会社の村山敦社長は「今後は貨物を強化したい」としている。 |
「関空、第2のテークオフ 新滑走路で完全24時間化」
《本日08:39》
関西空港は2日午前6時、4千メートルの第2滑走路の使用を始めた。関西復権の期待を担い平成6年に滑走路1本で開港して13年。旅客需要は伸び悩むが、国内で初めて完全24時間運用可能になるのを売り物に、国際貨物ハブ(拠点)空港を目指して新たな一歩を踏み出した。 発着能力が高まるため、ピーク時の混雑が緩和され、国際貨物の深夜便や早朝便も使いやすくなる。関西国際空港会社は、今後10年で国際貨物量が最大3倍になると予測している。 当初は10月オープンの予定だったが、25日から大阪で開かれる世界陸上選手権に合わせて前倒しした。管制施設の工事が間に合わず、完全24時間運用は10月以降になる。 開港から使ってきた3千5百メートルの滑走路の北西側を埋め立てて新滑走路を建設する2期工事は11年7月に始まり、昨年12月に完成した。当面は新しい旅客ターミナルなどの施設を設けない限定供用で、原則として着陸に使われる。 関空は順調な貨物に比べ、国際旅客の伸び悩みが深刻。北京五輪を控えて中国路線は好調なものの、北米路線は激減し、復活のめどは立たない。年間の発着回数13万回の目標クリアが課題になっている。 |
同じく今日の日付で読売新聞Web版『YOMIURI ONLINE』に掲載された記事は上記『イザ!』掲載記事より更に踏み込んだ内容となっています。
関西空港で2日、新設された第2滑走路(4000メートル)の供用が始まった。関西空港会社の村山敦社長ら関係者約300人が出迎えるなか、午前6時18分、タイ・バンコク発の1番機が着陸した。現滑走路(3500メートル)との併用で国内初の「完全24時間空港」が誕生し、「国際貨物ハブ(拠点)空港」を掲げる関空会社は今後、発着枠の拡大を生かし、アジアを中心に路線増強を図る。一方で、関西圏は大阪(伊丹)、神戸両空港を含む「滑走路5本時代」に入り、共存の戦略も問われる。 1999年7月の2期工事着工から8年。2期島の消防分所前で同6時、村山社長が、成田空港と並んで国内最長の新滑走路オープンを宣言した。 18分後、乗客206人のバンコク発日本航空728便(ボーイング767―300型機)が着陸し、大型消防車2台による放水のアーチをくぐりながら2島をつなぐ連絡誘導路(1242メートル)を渡り、1期島の旅客ターミナルに着いた。 フィリピン・スービック発の貨物便到着を挟んで11時2分、「離陸1番機」の全日空951便(同)が関西経済同友会の訪中団も乗せて杭州へ飛び立った。 2期工事を巡っては、国の公共事業見直しで、1兆5600億円とされた総事業費が現時点で9036億円に抑えられ、施設の多くが先送りされた。2期島は滑走路と誘導路15本などだけの「限定供用」で、1期島の諸施設を使うため、国土交通省は、航空機の移動距離が、離陸用より900メートル短い平均4・3キロで済む着陸用として運用する。 発着枠に余裕がある時間帯は、離陸用の現滑走路を着陸にも使うが、この日午前、到着した45便のうち、34便が新滑走路を使用した。 メンテナンスに伴い滑走路が週3回の深夜、一時閉鎖されていた関空は、管制装置の調整が終わる10月から、閉鎖時間帯のない「完全24時間空港」となる。 一方、関空会社は、航空貨物需要の拡大傾向を踏まえ、10年後の国際貨物取扱量が現在の最大3・1倍の年間250万トンと予測。夜間・早朝枠をPRし、増便を図る。先送りされた施設整備に向けて、貨物施設重視の2期計画もまとめており、貨物地区の駐機場整備などを優先して来年度予算の概算要求に盛り込むよう国に求めていく考えだ。 |
更に、兵庫県の地方紙・神戸新聞Web版に本日付で掲載された以下の記事では、最近開港した神戸空港と大阪・伊丹空港をも絡ませる形で書かれています。
関西空港は2日午前6時、第2滑走路の使用を開始した。国内初の完全24時間空港となる。関西復権の期待を担い、1994年に滑走路1本で開港して13年。旅客需要は伸び悩む半面、中国の経済成長を背景に貨物便は増えており、関空は「国際貨物ハブ(拠点)空港」を目指す。 2日午前6時20分、1番機となったタイ・バンコク発の日航旅客便が第2滑走路に着陸すると、消防車が放水でアーチをつくり出迎えた。滑走路脇でオープンを宣言した村山敦関空会社社長は「24時間運用という強みを武器に、国内外の航空会社に売り込みたい」と力を込めた。 国際貨物に力を入れる関空だが、国際旅客の伸び悩みが深刻で、年間の発着回数13万回の目標クリアが課題。ただ、空港建設に伴う巨額の負債が、割高な着陸料の値下げを阻む。貨物便を利用する兵庫県内のメーカーからも「24時間化や増便は歓迎だが、コスト高が課題」との声が上がる。 神戸、大阪(伊丹)の2空港と合わせて、関西の滑走路は計5本になった。神戸空港に与える影響は今のところ不透明だが、矢田立郎神戸市長は「これからは連携をさらに強めることが重要。この供用を生かし、関西全体が活性化し発展していくことを期待したい」としている。(小林由佳) 関西空港 大阪府泉佐野市沖を埋め立てた510ヘクタールの1期島に3500メートルの滑走路を設け、1994年に開港。今年の夏期ダイヤでは、国外が71都市、国内が14都市に就航している。 |
先日、このブログに掲載した「更なる競争激化か、仁川国際空港とその周辺国の空港・・・・・・あの関空も貨物で”参戦”!?【韓国SBS報道】」という記事の中で、2003年6月にそれまでの松下の副社長からの転身の形で関空の社長に就任した村山敦社長が推し進めてきた「村山改革」により開港10年目(2004年)で初の単年度黒字を実現させ、以後3期連続で黒字をも達成させる等の成果を上げたことをお話ししましたが、それ以外にも、開港以来累積してきた巨額の債務のため、財務省からのクレーム等もあって、実現が一時危惧されていた2本目滑走路建設についても、とりあえず必要最小限の施設にとどめることで、「年間発着回数13万回」という条件付きながら予算獲得に成功する等の成果も上げています。
今回の第2滑走路の供用開始は関西空港会社、そして村山社長にとってはまさに悲願というべきものでしょうネ。
それで、「更なる競争激化か、仁川国際空港とその周辺国の空港・・・・・・あの関空も貨物で”参戦”!?【韓国SBS報道】」の中でも記していますように、関空では中国国内各地とを結ぶ路線の就航数を着実に増やしている反面、主要な企業の大半が本社機能を東京に移していること等もあって、アメリカ路線の関空からの撤退が相次いだ影響で昨年度も年間発着回数が国土交通省から要求されている「年間13万回」の大台に届かなかったのですが、一方で、大企業と工業地帯が密集している関西経済圏が背後にあるという長所(→「関空、仁川に反撃…「北東アジア物流ハブ」目ざす」)を生かしてか、ここのところ貨物の取扱高を着実に伸ばしてきている模様で、昨日(1日)付けで『産経イザ!』に掲載された「関空貨物が急拡大 中印露向け、さらに増便」という記事によると、中国やロシア等のBRICs(新興市場国)向けの国際貨物便の発着が急増しているそうです《以下はその記事の本文》。
第2滑走路が2日に供用開始となる関西国際空港で、中国やロシアなどBRICs(新興市場国)向けの国際貨物便が急増していることが分かった。来年の北京五輪で、中国をはじめとしたアジア向けの航空需要はさらに拡大することが見込まれ、2期開港で完全24時間空港となる関空では、深夜・早朝便を中心に航空各社の増便の動きが活発化している。 関空では、中国の経済成長を背景に電子部品やデジタル家電の輸出が増え、開港当初に週26便だった国際貨物便が7月ピーク時で191便に伸び、過去最高を記録した。特に中国便は昨年の日中航空交渉による増便に後押しされ、50・3%を占める盛況ぶりだ。 来年の北京五輪、さらに3年後の上海万博の開催を見据えて増便の動きはさらに加速。日本航空は7月、関空に大連、香港など貨物便の新規4路線を開設したほか、今秋には現行の週12便をさらに増やす計画だ。全日空も中国への増便などで週32便から37便にすることを決めている。 ロシア、インド向け貨物も、昨年の輸出額はロシアが前年比14・5%、インドが同38・3%の増加。過去10年でロシアは10倍以上の規模に拡大、インドも倍増している。 現行では関空からインド、ロシアへの直行貨物便はないが、物流関係者は「中国経由のインド便や、ヨーロッパのハブ(中核)空港からロシアへの陸送の形で、取り扱いが増えているのではないか」と分析する。 アエロフロート(ロシア)も今後3年以内に、モスクワかサンクトペテルブルクと関空を結ぶ新路線を開設する方針を表明。サンクトペテルブルクではトヨタ自動車などの工場が建設されており、航空貨物の拡大が見込まれる。 関空の国際貨物便はすでに、午後11時~翌朝6時までの深夜・早朝便が27%を占め、2期滑走路のオープンによる完全24時間化で、深夜・早朝へのシフトはさらに強まると予測される。 現行の貨物便駐機場(14機分)はすでに満杯に近い状態で、各社が増便する今秋以降は「一時的に旅客便のスペースも活用せざるを得ない」(関空会社)と、国際貨物の急増に施設整備が追いついていない。関空会社はこうした状況を踏まえ、貨物施設を先行整備する考えを示している。 また、BRICsの中でもブラジルについては直行便がなく、思うように需要が伸びていないのが現状。経由地となる北米路線の不調も一因とみられ、関空会社では、航空各社に路線誘致を働きかけている。 |
北京オリンピック(北京五輪)といえば、「更なる競争激化か、仁川国際空港とその周辺国の空港・・・・・・あの関空も貨物で”参戦”!?【韓国SBS報道】」の後半のほうで書いていますが、関空がライバル視している韓国の仁川国際空港でも第2期工事〔4000mの第3滑走路建設と旅客ターミナル(サテライトビルディング)4棟の増設等〕を前倒しして建設を進めている動機にもなっていましたネ。
更に、不調が続いているアメリカ路線についても、貨物便にて復調の気配を見せているようで、以下はそのことを伝えている『NIKKEI NET』関西版に掲載の記事・・・
「「貨物ハブ」の座、激戦──第2滑走路離陸 関空の選択」
《7月25日付掲載記事》
関西国際空港が「競争力」を試される新たな段階に突入する。第2滑走路が8月2日から使用開始され、国内唯一の完全24時間空港が誕生。アジアを中心とする国際航空貨物の一大物流拠点として存在感を高めつつある。一方で航空会社の空港選別姿勢は強まっている。伊丹、神戸空港との域内連携を図りながら空港間競争にどう挑むのか。新たな段階へと離陸する関西の空港の行方を追う。 北米路線の縮小に悩まされた関空で、同路線復活の動きが表面化してきた。日本航空は中部国際空港の開港を機に運休した北米への貨物直行便を2年後をメドに復活させる計画を明らかにした。全日本空輸も来年1月に中部空港で週3便運航しているシカゴ路線を関空に移管した上で週4便に増便することを決めており、けん引役は国内航空会社の貨物便だ。 「中国などアジアから関西に集まる貨物を合わせれば、北米への物流需要は確実にある。燃費のいい新型機材を導入すれば採算は合う」と日航幹部は話す。中規模の都市でもスペースを埋めやすい中型貨物機を秋までに現在の1機から3機に増強。北米路線に先行して需要が好調な中国を足掛かりにクアラルンプールやハノイ、ジャカルタにも関空発の貨物便路線を広げる。 関空の国際貨物取扱額は昨年度、輸出、輸入とも前年を約10%上回る伸びで過去最高。今夏の関空の貨物便数も昨夏比57便(42%)増の週191便と開港以来最大の伸びを記録した。業績好調な松下電器産業やシャープ、任天堂など電機関連企業の製品が成長を支える。 貨物量の拡大を受け物流各社も動き出した。ディー・エイチ・エル・ジャパン(東京・品川)は6月に日本での当面の投資額の半分に当たる50億円を投じて、従来の3倍の処理能力を持つ自動仕分け装置を関空内の物流施設に導入。阪急交通社も12月に関空内に新たな物流施設を開設し、京都の輸出入と神戸の輸入通関機能を関空に集約する。積み替えの手間や時間を省いてコスト競争力を強化する。 「日本で国際貨物の中継基地(ハブ)になり得る」との自信を取り戻した関西国際空港会社は6月末、2期島の旅客用地を当初計画より縮小し貨物便の駐機場や物流施設整備を優先する見直し案を公表。第2滑走路使用による完全24時間化をテコに、深夜・早朝便にフル対応する国際航空貨物拠点へと大きくかじを切った。 「関空発の貨物便をすべて那覇に持っていくわけではないんですね」。7月10日、関空会社の村山敦社長は沖縄県と組んで那覇空港をハブにアジア域内物流網を築く構想について、全日空の野本明典・常務貨物本部長に問いただした。 野本常務は全日空が沖縄で展開するのは航空貨物の中でも「エクスプレス」と呼ばれる小口の翌日配送事業だと説明。「関空が主力空港であるという位置付けは変わらない」との言葉に村山社長も安堵(あんど)の表情を見せた。 実は全日空は貨物ハブ空港の候補を関空、那覇、羽田の3つに絞り、地理的優位性やダイヤの自由度、ネットワークコストなど6つの必要条件で空港ごとの優劣を「○」「△」「×」で採点していた。結果は那覇の○が5つ、関空は3つ、羽田は1つ。新規事業のエクスプレス貨物は最も点数の高い那覇を拠点として活用し、主力空港にはすでに物流施設の整った次点の関空を使う形ですみ分けることにした。 国際貨物の主力空港として“国内予選”は突破しつつある関空だが、世界で通用するには越えるべきハードルが多い。最大の課題が着陸料など利用コストの競争力。「新たな値下げ原資は見込めない」。関空会社の村山社長は苦渋の表情だ。 増収と経費削減の効果を還元する形で着陸料などを割り引いてきたが、第2滑走路の保守費用や減価償却費負担が今年度と来年度で計160億円増え、利益を圧迫する。仁川や上海といったアジアの空港との競争を見据える村山社長。だが、第2滑走路や貨物設備の整備で商機が高まる分、コストも膨らむ。路線拡充などによる収益力の強化が問われる。 |
こうした貨物取扱の強化への取り組みを伝えている一方で、もう一つの柱である”旅客取扱”についても、まさしく「小さいことからコツコツと」取り組んでいるところを伝えている記事もあります。
以下は去る7月28日付で朝日新聞Web版『アサヒドットコム』に掲載された記事・・・
8月2日に第2滑走路がオープンする関西空港が、CS(顧客満足度)の向上に力を入れている。巨額の借金を抱え、施設整備にあまりお金をかけられないだけに、「従業員の質とアイデアで勝負するしかない」と、客の声に耳を澄ます。「きれいなトイレ」にこだわったり、分煙を進めたり、細かな改善の積み重ねで、空港のイメージ向上に努めている。 英国の調査機関SKYTRAXが、世界の空港利用者数百万人のネット投票をもとに発表する空港ランキング。関空は03年12位、04年9位、05年5位と総合順位をあげ、昨年はついに、シンガポールのチャンギや香港などに次ぐ4位となった。 順位を押し上げた原動力が、トイレを中心とした空港の美化だ。項目別ランキングで、「トイレの清潔さ」は1位、「ターミナルの清潔さ」は2位だった。 関空の旅客ターミナルには、男女各90カ所のトイレがある。04年9月から、清掃会社の担当従業員の写真をはりだし、毎日6回、水ぶき、からぶき用の2枚のぞうきんで念入りに仕上げる。森照子さん(64)は「帰国したお客様に、日本のトイレが一番と言ってもらえるのが励みです」。 関空に出入りする清掃業者7社は「関空清掃研究会」をつくり、約300人いる清掃員の意識向上に取り組む。言葉遣いや身だしなみ、客から問い合わせを受けた際の連絡先などをまとめたパスポート型の小冊子を全員に持たせる一方、優れたアイデアを出した人や技能を持った人を表彰し、やる気を引きだそうとしている。 研究会メンバーの島田敦司さん(35)は「要は働く人たちの気持ちの積み重ね。世界1位はうれしいが、油断すればすぐ逆転される」と気を引き締める。 関空会社がCS活動を強化しだしたのは、初の民間出身社長で、「お客さま第一主義」を掲げる村山敦社長が就任した03年以降。同年末に、関係業者や官公庁など30団体とともに「関西空港CS向上協議会」を結成。困っていた客を助けた従業員を年3回表彰したり、各社のCSへの取り組みを季刊の情報紙やビル内の掲示板で紹介したりするようになった。 関空会社では、毎日3、4件届く苦情を、その日のうちに全社員に一斉配信し、担当部署には24時間以内の対応を求める。トイレに除菌クリーナーを置いたり、出国手続き後に手荷物を運べるカートを置いたりと、細かな改善を重ねた。 苦情が多かったたばこについては、ガラス張りの喫煙コーナーを整え、今年4月に完全分煙を実現。人気が高いシャワートイレも順次増やしている。夏に「暑い」と評判が悪い航空機とターミナルの間の搭乗橋には空調を付ける方針だ。 同社CS推進センターの宇野毅所長は「お客様の声は貴重なヒント。いかに具体化していくかがサービス向上のかぎになる」と話している。 |
顧客満足といえば、「更なる競争激化か、仁川国際空港とその周辺国の空港・・・・・・あの関空も貨物で”参戦”!?【韓国SBS報道】」の中でも紹介した『日経スペシャル~ガイアの夜明け』という番組の中で、関空到着最終便から降り立った乗客たちがターミナル内を駆け抜ける、いわば”運動会状態”と化したターミナル内部を紹介した場面があるのですが、理由として関空から発車する関西圏内各方面へのシャトルバスの最終便に間に合わせるためであることが紹介され、関空発シャトルバス最終便が関空到着最終便より前に出て行ってしまうという現状も説明されていたのを記憶しているのですが、その後どうなっているのだろう・・・
それはともかく、管制設備の整備が完了する10月からは真の「24時間空港」として改めてスタートを切ることとなる関西国際空港、国内外からの激しい競争に晒されている中、関空ならではの特色を出しつつ生き残ることが出来るのか、かつて松下で”破壊と創造”をスローガンに推し進められた中村邦夫会長による「中村改革」の陰の功労者だった男が関空で推し進めてきた「村山改革」の真価が今後本格的に問われようとしています。
【関連記事(追記)】
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