伊賀鉄道と養老鉄道の最近の話題・・・近鉄ローカル線から転換の第3セクター鉄道の今
去る9月3日、『近鉄の2つのローカル線、新会社移行後の新運賃認可・・・近鉄伊賀線と養老線、10月1日移管』という記事でも紹介しました、近鉄伊賀・養老両線が、10月1日、無事それぞれ近鉄等が出資する第3セクター鉄道に転換となった模様ですね。
で、このうちの元「近鉄伊賀線」、現在の伊賀鉄道線では、来る12月22日、イルミネーション列車を走らせる等のイヴェントが予定されているとの話も入ってきています。
◎ 伊賀・養老両線の3セク転換当日・・・
まずは近鉄伊賀・養老両線の第3セクター鉄道への転換を遂げた模様を伝えている新聞記事から・・・
「伊賀鉄道・養老鉄道が開業 園児ら招き記念電車」 《中日新聞Web板・2007年10月2日付け掲載記事》 |
長年続いた赤字のため近鉄から伊賀線(伊賀市)と養老線(桑名市など)の運行をそれぞれ引き継いで一日、開業した伊賀鉄道と養老鉄道。両社は親会社の近鉄や財政面などで支援を受ける沿線自治体の関係者を招いて発足式典を開き、新会社の門出を祝った。(境田未緒、原田晃成) ◆上野市駅 伊賀市内のJR関西線と近鉄大阪線を結ぶ近鉄伊賀線の運行業務を引き継いだ伊賀鉄道(伊賀市)は、本社がある同市上野丸之内の上野市駅で、近鉄の小林哲也社長や伊賀鉄道の中村精一社長ら約二十人が出席して式典をした。 中村社長は「安全輸送に徹し、地元や利用者の要望を取り入れて市の文化発信を一緒にもり立てたい」とあいさつ。今岡睦之市長は「伊賀線で訪れた方に帰ってきた気分になってもらえるよう、地域を挙げてもてなしたい」と側面からの支援を表明した。 式典の後、記念電車の出発式があり、近くの白鳳幼稚園の園児二人が運転士に花束を手渡した。 市は伊賀鉄道に赤字補てんなどのため十年間で計六億六千五百万円を拠出。同社は運賃を平均20%値上げする一方、ダイヤ改正で関西線や大阪線との連絡を便利にした。 ◆桑名駅 桑名市と岐阜県揖斐川町を結ぶ近鉄養老線を引き継いだ養老鉄道(本店岐阜県大垣市)の発足式典は同鉄道桑名駅ホームであり、近鉄の山口昌紀会長ら約五十人が出席した。 養老鉄道の野口満彦社長が「地元に密着したサービスと経営効率化に努めたい」とあいさつ。水谷元・桑名市長は「沿線市町にとって非常に大切な公共機関であり支援を決めた」と述べた。その後、午前八時二十五分発大垣行き記念電車の運転士に花束が贈られた。 新会社になって運賃は平均で二割増。桑名駅を通る近鉄名古屋線と切符も別になり、初日はとまどう利用者の姿もみられた。雨の日の通学に利用している桑名北高校二年の小野卓馬君(17)は「間違えて近鉄の切符を買ってしまい、電車に乗り遅れた。高くなったのは嫌だけど、廃線も困るので仕方がない」と話していた。 |
やはり、近鉄と別会社になったということで、戸惑う乗客もいたみたいですね。
しかも伊賀・養老両線とも、転換後は運賃2割増だし・・・
ま、それはともかくとして、『養老鉄道・伊賀鉄道』というブログ内記事ではこの第3セクター鉄道への転換を果たした2つの路線の双方への訪問を果たしています。
先にJR線との接続駅にもなっている大垣駅から養老鉄道を乗り歩き、その後近鉄特急の乗り継ぎで伊賀神戸に移動して伊賀鉄道を乗り歩いたそうですが、桑名駅の大垣方面のりばと四日市方面のりばの間に中間改札口が新設されていることや、新しくなった養老鉄道と伊賀鉄道の両駅名標などが紹介されているのですが、養老鉄道の駅名標が近鉄時代のものと、カラーリングを除いて、ほぼデザインが同じなのに対し、伊賀鉄道の駅名標はデザインを変えてきているようですね。
また『たべちゃんの旅行記「旅のメモ」』というブログサイトでも『伊賀鉄道・養老鉄道訪問記(0・1・2・3・4・5)』に於いて伊賀・養老両鉄道の訪問記を載せているわけですが、こちらは先に伊賀鉄道を乗り歩き、伊賀上野からJR線に乗り継いで桑名に移動、そこから養老鉄道の乗り歩きを行ったそうです。
こちらでは、JRでの移動中に異常音を発するトラブルに遭遇し、養老鉄道線内を乗り歩いているうちにとっぷり日が暮れて夜になってしまったこと等も記されています《ちなみにこちらの記事には写真掲載がありません》。
◎ 伊賀鉄道線(伊賀上野~伊賀神戸)のこと
伊賀神戸から上野市を経てJR関西本線と接続する伊賀上野に伸びる旧・近鉄伊賀線から転換された第3セクター鉄道・伊賀鉄道では、地元の高校生が制作した図案を基にしたヘッドマークや開業記念フリー乗車券がお目見えしたみたいですね。
「伊賀鉄道 ヘッドマークは高校生のデザイン」 《朝日新聞Web板(asahi.com)「コミミ口コミ」・2007年09月24日付け掲載記事》 |
近鉄伊賀線の運行を引き継ぐ伊賀鉄道が10月1日に発足するのを前に、電車前部に取り付ける新たなヘッドマークと、開業を記念して発売される1日フリー乗車券のデザインが決まった。腕をふるったのは現役高校生2人。のどかな沿線の風景を切り取った初々しい仕上がりとなっている。 上野高校3年の森喜(もりき)駿さん(18)=伊賀市千歳=と、杉森絵梨子さん(18)=同市大谷。同校鉄道同好会の部長だった森喜さんに伊賀鉄道から市を通じてデザインの打診があり、ヘッドマークを森喜さんが引き受け、森喜さんに誘われたクラスメートの杉森さんがフリー乗車券を担当した。 ヘッドマークは、忍者のくノ一を電車に見立て、伊賀神戸駅から田園風景を北上し、市中心部の街並みに向かっていく様子をペンで描いた。背景には伊賀上野城や俳聖殿なども取り込み、「車窓から見える景色の移り変わりを表現できたと思います」と森喜さん。ヘッドマークの現物は縦58.5センチ、横45センチの大きさで、10月1日以降、1編成で使用される。 1日フリー乗車券はスクラッチカード式で、乗車する日をコインなどで削って利用する。伊賀上野城を背に走る伊賀線を描いた杉森さんは、中学から今までの5年半、伊賀線を利用しており、「通学途中の風景を思い浮かべながら、イメージをまとめました」。裏には、森喜さんが描いた路線図も収録している。 1日フリー乗車券は大人500円(子ども250円)の予定で、10月1日から5000枚限定で発売される。有効期限は来年3月末まで。 |
「伊賀鉄道が開業 市民や園児らが新たな出発祝う」 《『伊賀タウン情報 YOU』2007-10-1付け掲載記事》 |
近鉄伊賀線(伊賀神戸-伊賀上野、16.6キロ)を引き継いで10月1日開業した伊賀鉄道の発足式が同日午前9時30分から上野市駅前で行われ、集まった市民や鉄道ファンら約100人が同線の新たな出発を祝いました。 式典では、伊賀上野白鳳太鼓のメンバーが演奏を披露した後、同社の中村精一社長が「安全輸送、地域との綿密なコミュニケーションを実施し、みなさんと一緒になって伊賀市を盛り上げていきたい」とあいさつ。続いて、記念列車のヘッドマークをデザインした上野高校3年の森喜駿君が完成したヘッドマークを同社職員に手渡しました。 その後、同駅ホームに場所を移して出発式が行われ、テープカットとともに白鳳幼稚園の園児がくす玉を割りました。「出発進行!」という中村社長の号令とともに、伊賀神戸行きの記念列車が出発すると、カメラを構えた鉄道ファンらがさかんにシャッターを切っていました。 また、この日の一番列車となった同駅午前5時10分発伊賀神戸行きの出発前には、記念切符を買い求めようと前日深夜から並ぶなどした約30人が列を作りました。同5時から発売された伊賀焼の記念乗車券は、発売開始から約3時間で500枚を完売したそうです。 |
「伊賀鉄道:地域の思い乗せ開業 ファンに包まれ出発式--上野市駅で /三重」 《毎日新聞(『SEOパーツ ~流し読みニュース』経由)・2007年10月2日(火)付け掲載記事》 |
◇記念乗車券も完売 近鉄伊賀線から運営を引き継いだ第三セクター、伊賀鉄道(伊賀上野―伊賀神戸)が1日開業、上野市駅(伊賀市上野丸之内)であった出発式では、近鉄や伊賀市など行政関係者のほか、大勢の鉄道ファンがホームに詰めかけ、新たなスタートを祝った。【傳田賢史】 近鉄伊賀線は利用客の低迷が続き、06年度決算で4・1億円の赤字を計上。近鉄が今年3月に同社を設立し、同市は株式の一部を取得した。同市が今年度以降10年間で総額6億6500万円を支援することで、当面の存続は決まったが、同鉄道では16年度も2億8000万円の赤字を見込んでおり、課題を抱えたままの再スタートとなった。 この日朝、同駅前広場であった出発式では、同鉄道の中村精一社長が、安全輸送に努めるとした上で「お客さまのために存在していく、皆さんの会社。可愛がってほしい」とあいさつした。 続いて、ホームでは招待された地元の私立白鳳幼稚園(同市上野丸之内)の園児代表が運転士に花束を贈呈。県立上野高(同)の鉄道同好会前部長、森喜駿さん(18)がデザインしたヘッドマークが取り付けられた記念電車が定刻の午前10時33分、伊賀神戸駅に向けて出発した。 この日は、開業を記念して作られた伊賀焼の記念乗車券500枚も発売。朝5時過ぎの発売開始から、4時間足らずで売り切れた。 同鉄道は中村社長以下役員4人、社員37人で構成。いずれも近鉄からの出向で、中村社長も近鉄の常務を務めている。 ◇「乗り継ぎ不便」苦情も 華やかな開業セレモニーの一方、伊賀鉄道の運行初日、利用客からは近鉄線との乗り継ぎが不便になったとの声が上がった。 伊賀線は近鉄から離れ、運行主体が第三セクターの伊賀鉄道に移ったため、乗車券の取り扱いが原則、伊賀上野駅から伊賀神戸駅までの同線区間だけとなった。近鉄線を乗り継いで大阪や京都へ向かう場合、同駅で改めて近鉄券を購入する必要がある。 ただ近鉄の特急券と乗車券をセットで購入する場合に限り、上野市駅の窓口でも買える。しかし、伊賀線自体の乗車券は自動販売機でしか販売しておらず、こうした場合でも、伊賀線の切符は一緒に窓口で買えないなど、利用客には分かりづらいシステムとなった。 伊賀線を乗り継ぎ、月2回程度、大阪市に買い物に出かけるという伊賀市上野丸之内の主婦(70)は「不便になった。以前のように、乗車券の購入は1回で済むようにしてほしい」と不満を話した。 この日、上野市駅の窓口では同様の苦情が相次いだが、同鉄道は「改札機に多額の設備投資をする必要がある」と話し、現状では改善は難しいとの見方を示した。【渕脇直樹】 〔伊賀版〕 |
ちなみに発売から約3時間で完売となったという伊賀焼の陶製記念乗車券の見本写真はこちらになります《伊賀鉄道Webサイト内に残っているものです》。
その一方で、伊賀鉄道に移管となって以降、上野市駅に於ける窓口売り(近鉄線の「特急券+乗車券」との同時購入に限定)を除いて、近鉄線に乗り継ぐ場合に乗り換え駅である伊賀神戸で一旦買い直すことが求められるというのは地元利用者には大いなる負担となってしまうところですネ。
近鉄富田に於ける三岐鉄道線との相互乗り継ぎで名古屋地区の近鉄線エリアが連絡運輸適用対象となっているみたいに、伊賀鉄道にしても、また後出の養老鉄道にしても、近鉄線との接続駅(伊賀鉄道線の伊賀神戸駅と養老鉄道線の桑名駅)を中心に一定の範囲を設定してでも連絡運輸の取扱(というか契約取り交わし)はすべきではなかろうか、そして乗車券自体にしても費用面で困るのならば何も磁気化券に拘ることは無いんじゃないかな(近鉄線内では有人改札口を使えばいいわけだし)、と思うところです。
で、この伊賀焼の陶製記念乗車券の好評ぶりに気をよくしてか、今月にも伊賀焼の陶製記念乗車券の発売が予定されているとのことですが、今度は”湯呑み”型になるとのこと・・・
「伊賀鉄道、湯呑み型キップ発行 陶板型に続き第2弾」 《産経新聞Web板(MSN産経ニュース)・2007.12.20付け掲載記事》 |
伊賀鉄道(伊賀市)が、伊賀焼でつくったユニークな湯呑(の)み型のキップを考案。10月の開業時につくった陶板キップに続く第2弾のアイデアキップで、22日から上野市駅と伊賀神戸駅で発行する。 湯呑み型キップは、直径75ミリ、高さ95ミリの大きさで、市内の陶芸家を通じて製作。実際に飲めるよう、口が触れる部分に釉薬を塗っている。上野市駅-伊賀神戸駅間の往復乗車券を兼ねており、限定500個を、往復運賃と同額の700円で発行する。 近鉄から分社化した伊賀鉄道は、10月1日の開業に合わせて伊賀焼の陶板でキップを作製。「珍しい」「こんなのがキップになるんだ」と評判を呼び、800枚を数日で完売した実績がある。 「伊賀である以上、忍者と焼き物には絶えずつながりを持ちたい」と同社。陶製のキップを自社の「カラー」にしたいとも言い、新年には第3弾のアイデアグッズの発行を考えている。 |
「伊賀焼乗車券:湯飲みですか、いえ切符です 伊賀鉄道が22日から発売 /三重」 《毎日新聞Web板(毎日jp)・2007年12月20日付け掲載記事》 |
◇好評「土符型」に次ぎ第2弾 伊賀市の第三セクター・伊賀鉄道は、伊賀焼で作った企画乗車券の第2弾として、湯飲み型の切符を22日午前9時から発売する。上野市と伊賀神戸の両駅で限定計500個。 「伊賀焼切符」は、同鉄道の開業を記念し、10月1日に第1弾の土符型を発売。用意した500枚が発売開始から約3時間で売り切れ、急きょ数百枚を追加発売する人気ぶりだった。 湯飲み切符は、直径75ミリ、高さ95ミリ。内側と上辺に上薬がかけられている。上野市-伊賀神戸駅間の往復切符で、正規運賃と同じ700円で購入できる。乗車券としての有効期限は08年末までで、往路の使用開始後は2日間。 割ってしまった場合は、切符として未使用であれば、同料金の乗車券と引き換えか、料金の払い戻しに応じる。同鉄道では、年明けの受験シーズン前に絵馬型の伊賀焼切符も企画しており、乗客増加と観光客誘致の起爆剤にしていきたい考え。 同鉄道では22日、クリスマスイベントとして、夜から「イルミネーション列車」の運行も予定している。問い合わせは同鉄道(0595・21・0863)へ。【傳田賢史】 |
「「伊賀鉄道友の会」発車 22日に発足式」 《中日新聞Web板・2007年12月20日付け掲載記事》 |
廃線を免れて10月に近鉄から移管された伊賀市の伊賀鉄道伊賀線を盛り上げようと、住民有志らが22日、支援団体「伊賀鉄道友の会(伊賀線応援団)」を設立する。同日から会員募集を始める。 友の会は、地域の重要な交通機関で観光資源でもある伊賀線を側面から支えるのが狙い。まちおこしに携わる住民有志や市、県、伊賀鉄道から計12人が6月から会議を重ね、準備してきた。 10月1日の開業日に発売した陶製切符のアイデアを提供したり、22日に上野市駅などであるクリスマスイベントを企画したりと、実質的に活動を始めている。22日のイベントで発足式を開き、会員を募って来年2月上旬に設立総会を開く。 会員は「正会員」、定期券購入者なら誰でも入れる「定期券会員」、「スタッフ会員」の3種類。年会費は、正会員が高校生以下700円、一般1000円、法人が3000円。ほかの2種類は無料。正会員は1日乗車券(500円)がもらえる。 今後、会員参加型のイベントを実施していくほか、月1回の割で伊賀線の情報を載せた会報も発行していく。 ◆陶製「湯飲み型切符」も 伊賀線を運行する伊賀鉄道は、陶製の記念切符「湯飲み型往復乗車券」(700円)を作った。22日に上野市駅などであるクリスマスイベントに合わせ上野市、伊賀神戸の両駅で計500“枚”を販売する。 10月の開業に合わせて製作した陶製切符の第2弾。板状の前作は発売初日に約3時間で売り切れ、1週間後に追加した300枚もほぼ完売した。 “切符”は高さ95ミリ、上部の直径75ミリ。市内の窯元が焼き上げ、素焼きの側面に「往復乗車券 上野市-伊賀神戸」と印刷してある。 乗車日を含め2日間有効。改札で日付入りの検印を押す。内側と上部の縁に上薬を施してあり、湯飲みとして使える。 好評なら追加販売する。年明けの受験シーズンに向け絵馬型の陶製切符も考案中で、担当者は「地場産品の伊賀焼の切符をシリーズ化したい」という。伊賀鉄道友の会ともに問い合わせは伊賀鉄道総務企画課=電0595(21)0863=へ。(原田晃成) |
伊賀焼による陶製記念乗車券第2弾の発売と同じくして伊賀鉄道のサポーターズクラブともいうべき「伊賀鉄道友の会(伊賀線応援団)」を結成、このサポーターズクラブが明日(22日)に開催する予定のクリスマスイヴェントをも手がけるようで、その中には「イルミネーション列車」も含まれているようですが、この「イルミネーション列車」については昨日掲載の『井原鉄道、乗客数累計1,000万人突破・・・岡山県と広島県を跨る第3セクター鉄道《”+α”的な話題も》』の中で紹介した岡山・広島両県にまたがる第3セクター鉄道・井原鉄道に於いても今度のクリスマス・イブにかけて運行されています。
「伊賀鉄道もり立てよう」 《朝日新聞Web板(asahi.com)「マイタウン三重」・2007年12月19日付け掲載記事》 |
◇◆22日多彩なイベント◆◇ 近鉄伊賀線の運行を引き継いで10月に開業した伊賀市の第三セクター・伊賀鉄道で22日、一足早いクリスマスイベントが繰り広げられる。イルミネーションで車内を彩った電車でのライブなど、多彩な行事が目白押しだ。これに合わせ同鉄道は伊賀焼で作った湯飲み型の切符を発売する計画で、鉄道ファンらが列を作りそうだ。(兼田徳幸) ◆電飾列車・車内ライブ・伊賀焼切符…◆ 再スタートを切った伊賀鉄道をもり立てようと、市民有志が集まって来年1月に発足する「伊賀鉄道友の会」(通称・伊賀線応援団)の旗揚げ行事だ。 イルミネーション列車は2両編成の1両を電飾で彩り、夕方から午後9時台まで上野市駅と伊賀神戸駅を4往復する。上野市駅を午後5時に発車する列車が「ライブ列車」となり、地元のロックバンドが車中で演奏する。 また、上野市駅周辺では、鉄道模型や沿線を走る伊賀線の新旧の車両などのパネル写真を展示。正午からはかす汁が来場者に振る舞われる。市中央公民館(上野丸之内)では午後1時半から、高校生らによるギターやマンドリンなどのコンサートがあり、ハンドベルを手にとって楽しめる体験イベントもある。 伊賀焼の切符は10月の開業時に陶製の切符を発売したところ好評で、第2弾として湯飲み型を企画した。 上野市駅―伊賀神戸間の往復乗車券として利用できる。700円。500個限定で22日午前9時から両駅で発売する。伊賀焼の切符は今後、シリーズ化。次は受験シーズンに合わせて絵馬型にする案が候補に挙がっているという。 伊賀鉄道友の会の会員は1月から募集する。一定の年会費を納めると、1日乗り放題のフリー切符進呈などの特典がある。問い合わせは伊賀鉄道内の「友の会事務局」(0595・21・0863)へ。 |
「伊賀線でクリスマス気分! イルミネーション列車運行」 《産経新聞Web板(MSN産経ニュース)・2007.12.19付け掲載記事》 |
伊賀線に乗ってクリスマス気分を味わってもらおうと、伊賀鉄道(三重県伊賀市)と地域住民らの実行委員会が22日、イルミネーション列車などを運行するイベント「IGASEN Xmas」を行う。 午後5時過ぎから9時過ぎまで、上野市駅発と伊賀神戸駅発の上下計7本の「イルミネーション列車」を運行。2両編成うち1両の車内照明を減光し、電飾で彩る。 また、午後7時から上野市駅と伊賀神戸駅間を往復運行する電車では、車内で地元のバンドがライブ演奏をする「ライブ列車」を走らせる。 このほか、午後1時40分から市中央公民館で、「クリスマスコンサート」を開催。高校生らのハンドベル演奏などが楽しめる。上野市駅北側の地下通路では、伊賀線に関する写真パネルを、同駅待合室では鉄道模型を展示する。同駅では正午から、かす汁のふるまいも行う。 いずれも、市民らによる支援組織「伊賀鉄道友の会【伊賀線応援団】」の発足に向けたイベントで、今後は市民や法人から会員を募り、地域ぐるみで伊賀線を支えることにしている。 イベントの問い合わせは、伊賀鉄道((電)0595・21・0863)へ。 |
「伊賀鉄道:22日に上野市駅でクリスマスイベント 多彩な催しで活性化 /三重」 《毎日新聞Web板(毎日jp)・2007年12月15日付け掲載記事》 |
◇電飾列車も運行 第三セクターとして伊賀線を近鉄から引き継いだ伊賀鉄道の活性化を図ろうと、クリスマスイベント(同実行委員会主催)が22日、伊賀市上野丸之内の上野市駅で開かれる。「伊賀鉄道友の会(伊賀線応援団)」の発足式もあり、多彩な催しが繰り広げられる。 伊賀線は利用の低迷が続き、06年度決算では4・1億円の赤字を計上した。廃線が懸念されていたが、市が今年度以降10年間で計6億6500万円拠出する支援策を決め、伊賀鉄道として10月に再出発した。しかし、16年度にも2億8000万円の赤字が見込まれるなど、利用の活性化が課題となっている。 イベント当日は、午後1時半から友の会発足式を開いた後、同2時20分から日生学園の高校生によるハンドベルコンサートを開催。アコースティックコンサート(同1時40分)や上野高校鉄道同好会による鉄道模型の展示(午前10時~午後4時)もある。 さらに、「イルミネーション列車」を同日午後、上野市-伊賀神戸間で6往復運行する。2両のうち1両の車内に電飾を施し、通常の照明を減光して幻想的な雰囲気を演出する。 関連企画として14日、上野市駅など3駅舎に電飾が取り付けられた。今月25日まで点灯される予定。 問い合わせは伊賀鉄道(0595・21・0863)へ。【渕脇直樹】 |
伊賀鉄道に於けるイルミネーション列車は、井原鉄道に於けるそれと異なり、1日限りの運行であるが、複数本運転される中の1本に限って車内で地元バンドによるライヴも開かれるという、少々凝ったものになりそうですネ。
そんなお祭り騒ぎの一方で、伊賀鉄道の利用促進のための会合も先月持たれていたみたいで・・・
「伊賀市環境保全市民会議:公共交通利用促進など、改善策提言 /三重」 《毎日新聞Web板(毎日jp)・2007年11月29日付け掲載記事》 |
伊賀地域の環境保全に取り組む伊賀市環境保全市民会議(今高一三会長)の環境学習会は、公共交通機関の利用促進と交通渋滞解消に向けた提言書を内保博仁・副市長に提出した。 同学習会は今年5月発足。市民や企業関係者ら約20人が参加し、市内の交通網に関して日常生活で不便に感じたことを話し合い、改善策を検討してきた。 提言書では、伊賀鉄道伊賀線に関し、通勤・通学時間帯の伊賀神戸駅での近鉄大阪線への接続改善や、同市小田町の小田西交差点付近への新駅設置を要望。また、JR関西線のダイヤ改善や路線バスの運行経路変更も求めた。 渋滞解消については、名阪国道の各インターチェンジと一般道との合流部分の信号周期変更や、伊賀線の踏切と交差点信号との連動改善などを挙げた。 同学習会実行委員長の武田恵世さん(49)=名張市桔梗が丘南2=は、「名張市でも右折信号の周期を30秒延ばしただけで渋滞を完全に解消した例がある。お金をかけずに改善できることはたくさんある」と強調。また、提言を実現することで省エネを促進でき、地球温暖化防止にも役立つとしている。 提言を受け、同会議事務局の市環境政策課は12月中旬をめどに、実現の可否について、関係各課の回答を取りまとめる予定。【傳田賢史】 |
利用促進につなげるべくイヴェントを打つのも結構な話ですが、長期にわたって安定かつ継続して運行させるためには、両端の駅(伊賀上野と伊賀神戸)に於ける接続他社路線との列車ダイヤ上の接続改善や新駅設置等が必要との認識を持ち合わせている様子であり、この市民会議の場で挙がった提言書に対する自治体からの回答にとりあえずは注目する必要がありそうなところですネ。
なお、この近鉄伊賀線から転換された第3セクター鉄道「伊賀鉄道」の乗車券類の見本(サンプル)が『伊賀鉄道』及び『伊賀鉄道(開業記念オフピークフリー乗車券・伊賀上野・上野市)』にて展示されている他、この伊賀鉄道に実際に乗ったという人の手によるレポートが『伊賀鉄道に乗る』というブログ内記事となってネット上にて公開されています。
◎ 養老鉄道線(桑名~大垣~揖斐)のこと
三重県の桑名駅から岐阜県内の大垣、そして揖斐とを結ぶ、旧・近鉄養老線から転換された第3セクター鉄道・養老鉄道については、最初のところで紹介した伊賀・養老両鉄道の開業式レポートの他、養老鉄道単独で開業前後について記したレポートが『近鉄から養老鉄道へ』、及びブログサイト『のんべえさんの部屋』に掲載の『近鉄養老線 10月1日から養老鉄道へ(その1・その2)』・『10月1日 養老鉄道開業 大垣駅開業式典に行ってきました』・『祝! 養老鉄道開業 近鉄時代と何が変わった?』の各ブログ内記事の形でネット上に公開されています。
ここで、それらブログ内記事に掲載の写真から言えることとして、この養老鉄道の開業にあたっては鉄道友の会(一応私も会員の一人ですが…)も、地元支部(名古屋支部)が記念ヘッドマークを制作・提供することで、関わっていた模様ですが、シンプルながらも揖斐川或いは養老山脈をイメージさせているあたり、「へぇ~」と思わず感心の私・・・・・・
あと、自動券売機も写真として写っていたのですが、あれは確かに立ち食い蕎麦屋等で見られるような食券の券売機そのもののような感じですネ。
そんな三重・岐阜両県を跨る格好の第3セクター鉄道・養老鉄道ですが、この年末時期は特にイヴェントを打つ気配は無さそうな感じですが、その代わりというのも変ですが、年末(というか忘年会シーズン)ならではといいますか、昨日紹介した第3セクター鉄道・井原鉄道でもやっているような、アレを・・・
「「飲んだら電車」!! 飲酒運転根絶へ養老鉄道が啓発」 《中日新聞Web板・2007年12月5日付け掲載記事》 |
年末の忘年会シーズンを迎え、ことし10月に発足した養老鉄道は地元の養老署、海津署と共同の飲酒運転追放キャンペーンを企画。4日から電車に啓発用のマグネットシートを張り、車内で「飲酒運転は絶対にやめましょう」とのアナウンスを始めた。強力タッグで「飲んだら乗るな」「飲んだら電車」の相乗効果を狙う。 現在、県内で展開している「飲酒運転ノックアウト作戦ぎふ」の一環。養老、海津の両署は管内を走る名阪近鉄バスとも協力し、路線バスでも同様のPR活動を展開。 出発式には養老鉄道の関係者と両署、自治体、交通安全協会の関係者らが集合。養老署の松岡一良次長が「今後も皆さんの協力をいただきながら、知恵を絞って飲酒運転の根絶を目指したい」とあいさつした。 また、養老鉄道は「忘年会のお帰りは電車が便利」と銘打って、JR名古屋駅や岐阜駅から、同鉄道の大垣駅発最終電車に間に合う時間を記した特製の時刻表入りチラシ1000部を印刷。各駅の窓口に置き、拡大コピーを構内に掲示するなどのPRを始めた。「大垣駅発の終電は午後11時台。2次会が終わっても間に合う時間帯です」(同鉄道)と積極利用を呼びかけている。(後藤厚三) |
「飲酒運転撲滅に養老鉄道が一役」 《岐阜新聞Web板・2007年12月05日付け掲載記事》 |
飲酒の機会が多くなる年末を控え、養老鉄道(大垣市)は4日、飲酒運転撲滅キャンペーンを始めた。 同キャンペーンを展開中の養老署と海津署の呼び掛けにより実現。同鉄道は、車内放送で飲酒運転撲滅を呼び掛けたり、列車内に「飲酒運転絶滅運動実施中」と記したマグネットステッカーを張り、周知に努める。ほか、同鉄道の県内13の駅にポスターを張り、駅利用客らに飲酒運転防止を呼び掛ける。 大垣市木戸町でこの日行われたセレモニーでは、松岡一良養老署次長や同鉄道職員、関係者ら約15人が出席。松岡次長は「今後もアイデアを出し合って飲酒運転根絶に向けて取り組みたい。協力をお願いします」とあいさつ。早速、車内と列車前面にマグネットステッカーを張り、啓発活動に取り組んだ。 |
昨日紹介の井原鉄道では前面にジョッキ入りビールとドライバーのイラスト入りヘッドマークを掲出する形で周知を図っているわけですが、こちら養老鉄道では車内に飲酒運転防止を訴えるマグネット式ステッカーを掲出して周知を図っているみたいですね。
そして、井原鉄道の場合は「忘年会シーズンは井原線をご利用ください」と自分ところの鉄道路線のPRもちゃっかりしているのに対し、養老鉄道では「飲酒運転絶滅運動実施中」というオーソドックスな呼びかけとしているあたりがちょっと控えめな印象《尤も養老鉄道の場合は併せて終電時刻等が記された案内パンフ配布も行われている模様ですが》・・・
なお、こちらの養老鉄道の乗車券類サンプルについては『養老鉄道』及び『養老鉄道(揖斐・桑名・車内券・養老線休日フリーきっぷ』に於いて公開されている他、岐阜の地元紙・岐阜新聞の記者が開設しているブログサイト『「鉄」記者ブログ』の記者による『養老鉄道全線乗り通し』というブログ内記事では揖斐から大垣を通って桑名まで乗車した際のレポートが記されています。
今後とも彼らの動向を見守りたいと思います・・・
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「「阪神なんば線」に纏わる近鉄の話題を・・・阪神線相互直通対応工事進捗と標準軌用新型汎用特急車両の情報」
「阪神1000系電車、近鉄に貸し出しか・・・近鉄線内に於ける「阪神なんば線」絡みの最新の動き」
「阪神9000系電車・相直対応施工済車6両編成に会いに近鉄の高安駅(高安車庫)へ・・・」
「近鉄5800系電車「L/Cカー」、奈良・京都線運用分全編成阪神相直対応へ・・・DH01号編成、相直対応施工受ける」
「阪神9000系電車、いよいよ高安発って西大寺へ・・・近鉄車両は1252系電車の1本編成に相直対応施工(VE76)」
「阪神9000系電車、ついに高安から大和西大寺へと旅立つ・・・近鉄奈良線で阪神車両向け停車位置標識の設置進む」
「阪神1000系電車、東花園車庫に入庫・・・入れ替わりに阪神9000系電車が近鉄奈良線内で試運転開始」
「近鉄の高安北車庫で見た「アーバンライナーnext」・・・第UL22番編成(21122F)」
「近鉄を「訪問中」の阪神1000系電車・9000系電車、近鉄奈良・近鉄難波両駅へ・・・「副都心線」を”他山の石”に!?」
「阪神なんば線(阪神西大阪線延伸区間)建設工事が招いた事故!?・・・近鉄難波駅構内架線事故(7月3日)」
【関連記事〔若桜鉄道と蒸気機関車(SL)〕(第3セクター)】
「(1)約60年ぶりに里帰りした蒸気機関車「C10 167」」
「(2)蒸気機関車「C12 167」里帰りの話の続き《落ち穂拾い風に》」
「(3)蒸気機関車「C12 167」誘致の背景にある厳しい現実」
「(4)SL「C12 167」誘致以外の利用促進への取り組み」
「(5)将来に向けての存続の道を探ってみました」
「(6)特産品、乗車(旅行)記、最新情報等々《余録として》」
【関連記事(その他第3セクター鉄道関連)】
「吉と出るか凶と出るか・・・肥薩おれんじ鉄道鹿児島・熊本へ乗り入れ」
「鹿児島・熊本両県の中心駅への直通乗り入れ、ついに実現へ・・・・・・肥薩おれんじ鉄道」
「規制緩和等で苦しむ地方ローカル線への救いの手となるか・・・・・・地域公共交通活性化再生法」
「鹿児島の最新の動き《九州新幹線と絡めて》・・・・・・その2「肥薩おれんじ鉄道」」
「約2年11ヶ月の時を経て甦った飛騨山脈を行き交う鉄路(3)・・・全線運転再開その後、一方あの鉄路は?」
「岐阜県内、東は高山線運転再開で沸き、西は存廃の危機に直面・・・・・・樽見鉄道(大垣~樽見間)」
「約2年11ヶ月の時を経て甦った飛騨山脈を行き交う鉄路(4)・・・”別添資料”(?)として《高山線・神岡鉄道》」
「一昨日投稿分の”残り物”(神岡鉄道)、ついでに岐阜県内を走る残り2つの”3セク”鉄道(長良川・明知)の話も…」
「ひとりの元機関士が支えてきた小さな第3セクター鉄道の終焉・・・・・・2008年春廃止予定の三木鉄道」
「」
「三陸鉄道、一転して経営危機か・・・・・・世界規模の原油高が直撃」
「スイーツ列車、こたつ列車、「のだ塩かりんとう」・・・・・・第3セクターの三陸鉄道、巻き返しなるか」
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おはようございます。先週の日曜日(21日)、大阪からの帰りに、今月1日に近鉄か [続きを読む]
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