カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニーによるベートーヴェン「第九」ライヴ in 東京・普門館 (1979年)
昨年の12月16日(日)に広島で行われた「第九ひろしま2007」の模様を収録したライヴDVDがまだ手元に届いていません。
ついこの間のことになりますが(勿論今年に入ってからの話)、内輪(どうやら○i○i関係らしいが…)の「第九」仲間が集まって催された、昨年行われた「1万人の第九」を収録したライヴDVDの試写会の模様が、出席していた中の幾人かが各々運営するブログに於いてそれぞれアップされた記事にて紹介されているのが見えたわけでありますが、その中ではなんと「第九ひろしま2007」の試写会らしきことも行っていた模様で、え~もしかしたら既に「第九ひろしま2007」のDVDは発送されているわけなの、とビックリすると共に、何故私の手許には届かないんだろう、と半ば憤りを覚えてしまいました。
もしかして配送途中に事故に遭ったとか・・・
失望感に打ち拉がれる中、昨日くらいにふと中国放送Webサイトに立ち寄ってみたところ、以下に示すような断り書きを発見・・・
「第九ひろしま2007」のDVDをお申込みのみなさまへ ご購入いただきまして大変ありがとうございます。 製品の発送が2月1日(金)の予定となりました。到着をお待ち頂いている皆様、誠に申し訳ございません。 皆様のお手元に届くのは2月初旬の予定となりました。 発送が遅れましたことを深くお詫びします。 今しばらくお待ち頂きますようお願い申し上げます。 中国放送コンテンツセンター |
なるほど、発送が遅れていただけのようですね。
ひとまず安心・・・とりあえず2月以降に手元に届くのを待つしかないですね。
まぁ、主宰者の中国放送(RCC)にしてみれば恐らく初めての経験でしょうから、この経験を次回以降の「第九ひろしま」の中で生かしていって欲しいと思います。
で、「第九ひろしま」にちなんで・・・というのではないのですが、今回はヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるベートーヴェン「第九」(交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付」)について少ししゃべります。
とはいっても、従来から知られているスタジオ録音物の「第九」ではなく、鳴り物入りでリリースされた、東京都杉並区にある立正佼成会・普門館に於けるベートーヴェン「第九」公演ライヴCD。
![カラヤン 普門館ライヴ 1979 / ベートーヴェン:交響曲 第9番 《合唱》 [Limited Edition] 《リンク先にてご購入頂けます(Amazon.co.jp)》 カラヤン 普門館ライヴ 1979 / ベートーヴェン:交響曲 第9番 《合唱》 [Limited Edition] 《リンク先にてご購入頂けます(Amazon.co.jp)》](http://m-yao.way-nifty.com/photos/uncategorized/2008/01/28/212fer6agal__aa130_.jpg)
このライヴCDに収められているのは1979年にその普門館で開かれたカラヤン指揮の「第九」公演に於ける演奏なのですが、ウィキペディア解説「普門館」によると、実はその2年前の1977年にもカラヤンはベルリン・フィルを率いてこの普門館で来日公演を行っていたそうですが(その際の演奏曲目については不明)、ホールがあまりに巨大である上にコンサート向きに造られていなかったため響き方が悪く、そのため当時居合わせた聴衆たちを失望させる結果となったそうで、1979年の再来日の際にはカラヤンが普門館の関係者に対して反響板の装備を要求していたのだそうです。
そこまでして臨んだ、この1979年のカラヤン指揮によるベートーヴェン「第九」ライヴ・・・
で、そのカラヤン指揮によるベートーヴェン「第九」演奏については、私自身も、先に記したスタジオ録音物のうちの1983年に録音された演奏・録音分のCDの存在を知っていて、実際耳にしたこともあるのですが、「完璧主義者」とまで言われるカラヤンならではと言いますか、音のなら仕方・響かせ方が至極純粋になってしまっている(まぁそれはそれで悪くはないでしょうが…)ような印象を抱いたものでした。
だが、今回取り上げている1979年の普門館に於けるベートーヴェン「第九」ライヴは、スタジオ録音と違って一発勝負であるだけに、勿論カラヤン流のメロディーラインの運び方やテンポの取り方等は一応反映されているわけですが、実況演奏(つまり生演奏)ならではの響きとでも言いますか、ある種の「勢い」というものを感じさせますね。
普門館という、座席数4,702席(1階席:3,150席、2階席:1,552席)という巨大ともいえる空間に満員の聴衆・・・・・・カラヤンは、スタジオ内(或いは外部の人間を完全シャットアウトしたコンサートホール内)で演奏する時とは違って、カラヤン=ベルリン・フィルならではの済んだ音と綺麗なメロディーラインの運び方を心がけながらも、聴衆に対してそれなりに訴えかけるかのようなタクトの執り方をしていたように、聴いていて感じます。
ライヴ演奏に於けるカラヤンを知るには、この「第九」CDはとても有意義なように思いますね。
何だかクセになりそう・・・
P.S.(追記)
本文中で、カラヤン指揮ベルリン・フィルによるベートーヴェン「第九」のスタジオ録音のことにもちょっとだけ触れていますが、現在『YouTube』にはそのカラヤン指揮による「第九」スタジオ収録DVD画像と思われる動画が公開されています《全4楽章分公開されています(2分割);本来は法令上マズいことなのですが…》。
本ブログの『ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮の「第九」・・・『YouTube』より』にて紹介していますので、よろしければ一度お聴きになってみて下さい《『YouTube』等の動画共有サイトに投稿されている動画については、今後、運営側或いは投稿者側の都合により、投稿動画が削除される可能性がありますので、予めご承知おき下さい》。
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