2007年冬季「青春18きっぷ」”消化”乗り歩きの旅・・・その2「紀伊半島から四国へ」(4:第2日・高松まで)
去る1月19日から20日にかけての1泊2日の日程で大阪から名古屋、紀伊半島、四国を通って大阪に戻るという旅程で行った「青春18きっぷ」消化鈍行乗り歩きを振り返っていますが、前回では和歌山までの行程について振り返ってみました。
前回掲載記事で名古屋から和歌山までの区間について振り返った際、紀伊田辺で乗り継いだ、この日の乗り歩き旅程の中で一番最後の列車となった紀伊田辺仕立て(始発)の普通日根野行で用いられた車両について「113系2000番台きのくに線仕様」と記しましたが、”きのくに線仕様”と記したのは現在きのくに線内を走る車両のうちの117系電車が特急「オーシャンアロー」で運用されている283系特急型電車で用いられている塗色を基に塗装されたことから「オーシャン色(和歌山オーシャン色)」と呼ばれるようになったとのことであり〔→『鉄道写真館~和歌山線・桜井線~』〕、今回の乗り歩き旅で紀伊田辺から乗車した113系電車もまさにこの塗色が施されていたことから”きのくに線仕様”と書かせて貰った次第です《”和歌山オーシャン色塗装”とも言えますね》。
そしてこの「113系2000番台きのくに線仕様(和歌山オーシャン色塗装)」に関して、ウィキペディア解説「国鉄113系電車→”和歌山オーシャン色”」によると、普段は御坊~紀伊田辺間で運用されているものの、車両所属(ねぐらとしている場所)が日根野電車区となっている関係で、早朝と深夜には御坊~日根野間でも走るとのこと。
今回は紀伊田辺発日根野行き普通列車でこの車両のお世話になりましたが、実は昨年春季発売分の「青春18きっぷ」(この時には特に「JR発足20周年記念・青春18きっぷ」と銘打たれて8,000円にて販売されていました)を使って昨年4月9日から10日にかけての1泊2日の日程で行った乗り歩き旅の中でも、和歌山から紀伊田辺に向かった普通列車(列車自体は日根野始発)でやはりこの電車のお世話になっています《→『「日根野5時12分発普通列車紀伊田辺行」の魅力(1)・・・太陽の出ている間に紀伊半島1周!』》。
となると私自身、今回の乗り歩き旅で、日根野~御坊間で早朝・深夜しか走らないという「113系2000番台きのくに線仕様(和歌山オーシャン色塗装)」に和歌山~御坊間で往復乗れたことになるんだ・・・
昨年4月に和歌山駅で初めてこの113系電車和歌山オーシャン色塗装2連に出くわした際には、117系和歌山オーシャン色塗装編成あたりが来るものと期待していた私をがっかりさせたものでしたが、こうして考えますと、あの時の態度はちょっと不謹慎だったかな、早朝・深夜しか走らない区間も含めてこの113系電車和歌山オーシャン色塗装2連に往復で乗車出来てよかった、と思うようになりました。
おっと、前置きが長くなりましたが、今回は和歌山からいよいよ四国・徳島に渡り、徳島駅から2日目の乗り歩き旅をスタートさせて高松に出るところまでを振り返ってみたいと思います。
日根野行き普通列車で和歌山駅で下車し、到着ホームである和歌山駅1番ホーム(駅舎側ホーム)上で一通りの用を済ませた私は改札を出たわけですが、名古屋でのきしめんの昼食以来、乗り継ぎの良さから食事にありつけることなく和歌山まで来てしまっているので、この時間でも開いている食べ物屋を探す必要がありました。
勿論、和歌山港までの徒歩道中にあるコンビニで弁当類を買ってフェリーのりばとかで食べることも考えましたが、この日の夜は特に寒く、どこか店に入って食べたほうがいいかな、と考えるようになり、和歌山港に足を向けながらも開いている食べ物屋を探すこととなりました《→『「青春18」消化1日目→2日目』》。
でも、駅前広場を見渡してみても目に飛び込むのはコンビニか居酒屋ばかりで、ラーメン屋等といった類は見あたらず、駅舎から向かって左手にあるバス(タクシー?)のりば付近で寒そうに立っている女性を横目にしながら(ぉぃ)、やむなく和歌山駅をあとにした私は、駅から歩いて3分ほどのところを垂直方向に走る大通り沿いにカレー屋が店を開けているのを発見、他に開いている食べ物屋が周囲に無さそうな気配だったので、そこで夕食(というか夜食!?)を済ませることにしました。
このカレー屋は昨年春に「青春18きっぷ」で九州を乗り歩きした際に久留米駅前で見つけたカレー屋と同じ全国チェーンの中の一店舗で、久留米駅前の店舗では、「あるある」疑惑で騒がれてから間もない時期だったこともあり、試しにと納豆カレーを注文していましたが、今回は「かにクリームコロッケカレー」(値段は630円だったような…)を食べてみました《→『「青春18」消化1日目夕食!?』》。
かにクリームコロッケも旨かったけど、カレーのほうもコクがあってまろやか・・・といった感じで美味しくいただけました。
程よくお腹を満たして体もある程度温まったところでいよいよ和歌山港へと踏み出しました。
歩き出して5分ほど、左手にまだ店を開けていた中華料理店が目に飛び込んできて、中を覗くと5~6人の客が何やら食べているのが見え、ここでもよかったかな、なんて半ば後悔するも、それを振り切りながら更に歩き続けました。
途中、ドライバーと警官との間で諍いになっている現場を目にすることはあったものの、左手に和歌山城を見ながら、そして更に和歌山県庁と和歌山県民文化会館との間を通り抜けながら歩き続け、何とか無事に和歌山港の南海フェリーのりばに到着《→『「青春18」消化2日目' フェリー'』》。
和歌山港付近(南海和歌山港線和歌山港駅付近の立体交差地点とか)を除いて街灯が一通り整備されてはいるものの、人気の無い深夜の街中を歩くとあって若干早足となったわけですが、幸いにも襲われることなく歩き続けられて一安心・・・
フェリーのりば内にある乗船券窓口を遠巻きに覗いてみると、そこには既に車で乗船する人たちが何人かたむろしているのが見えていましたが、暫くすると各々の車に戻って乗船場のほうに向かっていったようでした。
遠巻きにフェリーのりば施設全体の写真撮影をしながら暫しの時を過ごした私はそのフェリーのりば施設の中へ入りました。
のりばの中は1~2人の姿を見る他は人気はなく、待合室備え付けのスロットマシーン等の遊戯機器だけがただ虚しくキラキラ光らせたり音を出したりしていました。
暫くして私もフェリー乗船口に向かうことになり、乗船券売り場窓口左横にある階段を上って2階部分に向かい、そこに直結されている南海和歌山港駅と和歌山港フェリー乗船口とを直結する連絡通路(尤も和歌山港駅側はチェーンで閉鎖されていましたが…)に出て乗船口方向へと足を進めました。
連絡通路にはムービングウォーク(動く歩道)がありますが、深夜時間帯なので当然のことながら動いておらず、その横をひたすら歩いてフェリー乗船口へと向かった私でありましたが、その乗船口付近の待合室を覗き込める位置へと足を進めた途端、待合室内に置かれているベンチに何人かが横になっている姿等が目に飛び込んできたものだから少し焦りを感じるようになり、更に足を進めていってその待合室の中に入ってみたところ、そこにはベンチで横になっている人も含めて10人ほどの乗船客が乗船ゲートの開くのを待ち合わせていました。
そして、その乗船客の過半数は釣り道具一式を携える釣り客なのでした。
釣り客といえば、かつて夜通し新宮まで走っていた”新宮夜行”(新大阪発新宮行き普通列車2921M)も釣り客によく利用され、”太公望列車”なんていう異名も付けられていたほどだったといわれていますが、この”新宮夜行”には私も「青春18きっぷ」で何度かお世話になったことがあり、勿論クーラーボックスや釣り竿等を携えた釣り客の姿も利用の度に見かけたものでしたが、紀伊田辺で6両(165系電車6連)のうちの後ろ3両を切り離す作業を眺めていたり、白浜では駅舎側のプラットホームに入線していたものでしたが、その白浜駅到着ホームに一旦降り立っては写真を撮ったり、虫の行き交う中をその到着ホームの端のほうまで歩いたり等したものでした。
更に遡ると、国鉄時代の1984年1月31日以前には名古屋(1982年5月17日以降は亀山)~天王寺間の紀勢本線普通列車が運行されていて、このうちの新宮~天王寺間では寝台車連結が行われていたため「はやたま」という列車名称が与えられていたというのはよく知られた話でありますが、もしこの列車が存命だったならば私自身も一度は乗っていただろうなぁ・・・
なお、余談になりますが、この普通列車の運転区間の短縮(「名古屋~天王寺」間から「亀山~天王寺」間への短縮)が行われた1982年というのは「青春18きっぷ」の前身である「青春18のびのびきっぷ」(1日券3枚と2日券1枚の計5日分がセットになって8,000円)が誕生した年でもあるわけで、言ってみれば「青春18」でこの「亀山~天王寺」間の普通列車を利用出来たのは僅か2年足らずの間しかなかった、ということになるわけですね《勿論寝台車は利用不可だったでしょうが…》。
話がそれてしまいましたが、乗船口待合室で手持ちの携帯を操作しながら待っていると係員がやってきて乗船口が開けられて乗船開始となり、私も少し慌てて乗船口横の券売機で徳島までの乗船券を購入してから船のほうに向かいました。
待合室でたむろしていた釣り客たちは船内に入ってすぐのところにある座敷へと入っていったようですが、私はもう一つ奥にあるグリーン船室付近の座敷へと向かい、右手側窓際のところに荷物を置いて場所を取りました。
そして購入し、改札を受けてスタンプの捺された乗船券をデジカメで撮影した後、トイレに行くことなく横になり、そのまま徳島港に着くまでのひとときを過ごしていました《本当は船内トイレにでも行って済ませてから横になるのが一番良かったんですが、面倒に思ったので…》。
やがて徳島港に到着となり、港に近づくにつれて、ドライバー客が各々の車のほうに戻っていく等慌ただしい雰囲気となり、私も降り支度を済ませて徳島港に於ける降り口を示す案内プレートが指示している場所へと向かいました。
そして徳島港に着岸すると乗降用タラップが下ろされて通路がつくられ、誘導(というか合図)に従って徳島港へと降り立ったのでした。
その後、徳島港2階乗船待合室のベンチに少し腰掛けて持参の印刷済み地図データで徳島駅までの道のりをざっと確認、1階にあるトイレで用を足した後、タクシーが2台ほど徳島港フェリーのりばの前に止まってはいましたが、それらを半ば振り切る形で歩き出しました。
用を足した後、後ろを振り返って目に飛び込んできたフェリーのりば1階にある時計は、この時、4時55分くらいを指していました。
徳島駅に於ける一番列車の発車時刻まで1時間を切っている・・・これはやばい。
途中、徳島港近くと沖洲大橋を渡りきったところの2箇所で持参の地図データの確認のため立ち止まった他、徳島港から歩いてきて沖洲大橋を渡る手前にあるコンビニの駐車場では携帯への充電(電池交換可能なポータブル充電器との接続)のために立ち止まったため、徳島駅に着くまでに都合3回歩みを止めたわけですが、ここでもやはり人気のない深夜帯ということで早足気味で歩いたこともあって、徳島駅に着いた時、駅舎内の時計は5時46分くらいを指しており、約50分の所要時間で歩き通すことが出来ました《→『「青春18」消化2日目…徳島から』》。
和歌山港と和歌山駅の間は昨年春の乗り歩きの際にも歩いていましたが(但し今回とは逆方向で)、徳島港と徳島駅との間の徒歩行は今回が初めてで、果たして1番列車に間に合うのだろうか、正直不安でした。
沖洲大橋を渡りきってすぐ右へと入る道路をただひたすら歩き続け、角にローソンプラス店舗を擁する三叉路を左に折れて伸びている大通りをこれまたひたすら歩き続ける・・・まあ距離的にも十分長いわけですが、何だか果てしなく続いているような気分でした。
徳島駅に着いた私は駅舎内で、高松に向かうか高知に向かうか、迷っていましたが、持参の『時刻表』で急ぎ繰ってみたところ、高知へと向かった場合、列車ダイヤの関係から目的地の高知で約3時間滞在を余儀なくされ、家に帰り着けるのが最も速くて夜22時前くらいになることが判明・・・・・・高知駅は現在駅全体の高架化工事が進められていて、今年の2月26日に完成予定となっており、同時に四国内では初めての自動改札機が稼働開始となるということで、改築中の高知駅をまだ一度も見たことのない私は是非その出来上がっていく高知駅新駅舎をひと目みたいという気持ちはあったのですが、列車ダイヤの悪さから、結局今回は断念、05:51発の高松行き普通列車に乗り込みました。
05:51発の高徳線・高松行き普通列車は1000形ディーゼルカーによる編成で、編成全体を見る間が無かったので両数はわからにのですが、恐らく4両ぐらいは繋がれていたかな・・・
私は先頭車両に乗り込んだわけですが、その先頭車両(車番「1004」)の最前部右側には前面展望がかぶりつける一人がけ座席が2つあるのが見えました(ちなみに左側はトイレでした)。
まさしくこれは鉄道好きにとっての特等席・・・迷わずその一番前の席に座りました。
徳島駅を発車し、次の佐古を出ると左手に徳島線の線路が分岐していっていよいよ高松を目指していったわけですが、徳島と香川の両県境(阿波大宮駅あたり)までは何とかかぶりつけていたのですが、そこから香川県内に入ってからは、終点の高松まで、殆ど眠りについてしまっていました。
高松駅の少し手前で一度目が覚めるもまた一眠りし、再び目を覚ましてみると終点の高松に到着するところでした。
降り立ったその足で一旦どん詰まりのところにある手洗い所に向かった後、朝食のため手洗い所と改札口を挟んで反対側のどん詰まりのところにある讃岐うどんのスタンドへと向かったのでした。
何とか四国入りを果たし、高松に出ることが出来たわけですが、この後、その讃岐うどんのスタンドで朝食をとり、快速「マリンライナー」で四国をあとにして岡山へと向かうことになるわけですが、これについては次回以降の記事で振り返りたいと思っています。
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