2代目「成田エクスプレス」用E259系特急型電車、概要発表さる・・・「成田エクスプレス」運行開始から17年
今日の午前3時少し前にベッドの中で『編集長敬白』というブログサイトを手持ちの携帯から閲覧していたところ、都心部と成田空港を結ぶJRの空港アクセス特急「成田エクスプレス」の2代目となる車両のデザインが発表となった旨の記事に出会いました《ちなみにJR東日本によるリリース文書はこちらになります》。
『新“成田エクスプレス”はE259系。』というブログ内記事がそれで、記事の最初にその2代目「成田エクスプレス」向け新型車両のイメージ図が掲載されていました。
そのイメージ図を見たところ、確かに側面窓の上の部分の塗装パターンは従来車両(つまり初代「成田エクスプレス」用253系電車)を踏襲しているものといえるのですが、それ以外の部分はアルミ車体のむき出しになっていて(この点、JR東日本の特急型電車では恐らく初めてのことでしょう)、更に前面を一目見た私は、ふと北海道に於いて最近登場したある特急型車両によく似ているような印象を受けました。
その特急型車両とは・・・
昨年(2007年)の10月1日にデビューした特急型車両ですが、先のイメージ図に描かれている前面の形状や前照灯の位置取りがまさにこの789系特急型電車にそっくり、とつい思ってしまいました。
しかし、まじまじと見ているうちに、その前面の形状から、もう一つ、別の車両を思い出しました。
それは・・・
1993年に房総半島を走る特急(「さざなみ」、「わかしお」、「しおさい」)用にデビューした「Boso View Express」の愛称を持つ特急型車両で、先のイメージ図で示された前面の縦方向の絞り具合と上部の形状から、何となくこの車両をもイメージしていた次第。
そのため、JR東日本の発表で2009年秋に登場予定とされている今回の2代目「成田エクスプレス」用車両の前面の形状については、私自身、以下のように考えてしまいました。
2代目「成田エクスプレス」E259系 =(「789系電車1000番台」+「255系電車」)/2 |
大雑把な発想と言われても仕方ないところですが、私自身、JR北海道の車両前面のカタチがよりによって首都のど真ん中を走る、それも成田空港とのアクセス特急で運用されている車両に混ぜられるなんて、とマジで思ってしまいました。
あ、別に「悪い」というのではありませんので・・・
一方で、この2代目「成田エクスプレス」E259系の前面形状について、毎日新聞では、常磐線特急「スーパーひたち」(651系特急型電車)の先頭形状に似たデザイン、と報じているのですが、それを言うんだったら、前面の窓の形状から、むしろ「フレッシュひたち」で使われているE653系特急型電車のほうが似ているんじゃないか、なんて少し毒づきたくなったものでしたが、ただE653系では前面の下のほうにいくほど丸みを帯びた形状となっているので、このあたりで2代目「成田エクスプレス」車両イメージとズレてくるわけですね。
そんなこともあり、この2代目「成田エクスプレス」E259系電車の前面形状イメージとして、以下のことが言えそうな気もしてきています。
2代目「成田エクスプレス」E259系 =(「651系電車」+「E653系電車」)/2 |
う~ん、結局のところ、この前面形状の問題は捉え方の問題に収斂しそうな感じがしてくる。
で、この2代目「成田エクスプレス」向けE259系特急型電車の主な特徴として・・・
◆ 動揺防止装置(アクティブサスペンション)と車体間ダンパー(振動吸収装置)の装備 ◆ 車椅子でも利用可能な大型トイレの設置 ◆ 乗降口や大型荷物置場に防犯カメラや盗難防止用の鍵を設置 |
このうち最初に挙げた「動揺防止装置(アクティブサスペンション)と車体間ダンパー(振動吸収装置)の装備」について、「動揺防止装置(アクティブサスペンション)」では東北新幹線「はやて」等で運用されているE2系1000番台に既に装備されているものの、在来線特急型車両ではこれが初めてとのことですが、「車体間ダンパー」は既にJR東海の313系5000番台で装備されているような車体間ヨーダンパのことを言っているんだろうか・・・
また、このE259系特急型電車ではユニヴァーサルデザインの採用をも謳っていて、その一環として、車椅子対応の大型トイレの設置があるわけですが、リリース文等を読む限りでは、どうやらオストメイト対応とまではいかないみたい・・・
そして乗降口等の防犯カメラ設置については、JR東日本を含むJRグループ全体では、昨年7月にデビューした東海道・山陽新幹線のN700系新幹線車両に次ぐものと思われるのですが、荷物置き場に於ける盗難防止用の鍵というのは聞いたことが無く、どういう感じの荷物置き場になるのだろう、と今から興味津々の私デス。
この2代目「成田エクスプレス」向けE259系特急型電車の最高速度は現行車両と同じ130km/hに設定、東京~成田空港間の所要時間は現行と変わらない53分とする見通しとのことですが、一方で、ライヴァルの京成電鉄が運行主体となる成田空港に至る新ルートが2010年度に開業を予定していて、開業後は最高時速160km/hの車両導入で日暮里(東京都荒川区)~成田空港間を最短36分で結ぶという計画があることから、このことを意識しての動きと思われますが、来秋(2009年秋)から2年以内に全車取り替えを終え、現行の「東京~成田空港間の所要時間53分」からの短縮を計画している、との一部報道もあります《尤も「乗り心地や車内設備の充実で対抗する」意図を2代目新型車両導入のバックボーンとして報じる向きが強そうですが…》。
なお、この2代目「成田エクスプレス」E259系特急型電車は6両編成22本・計132両製造されることになっていて、その投資額は合わせて255億円に上るのだそうです。
2010年度中の新ルート開業でスピード面で優位に立つ京成に対し、居住性重視の新型車両の投入で対抗するJR、両者の環境が整うであろう約3年後、果たして軍配はどちらに・・・
JR発足の4年後(1991年)の3月に成田~成田空港間が開業したことを受けて運行を開始した成田空港アクセス特急列車「成田エクスプレス」、ライヴァルの京成電鉄との競争の中で、新たな段階を迎えようとしていると言えますね。
『成田エクスプレス:新型車両を投入…09年秋から順次』
『新型車両、来秋に導入 成田エクスプレス、JR東』
『成田エクスプレス来秋に新型車…初リニューアル、快適に』
『成田エクスプレス、来秋に新型車導入 JR東日本』
<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
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成田エクスプレスって料金が高いことと、向かい合わせの座席が不評であまり利用率が良くないのではという印象がありますが。。。。。そうでもないのでしょうかね。
同区間の快速エアーポートの方が利用者が多いのかな?と思っていたくらいですよ。
もっともスカイライナーもいつも空いていますけどね。
南八尾電車区さんは関西の方なのであまり成田方面での鉄道の利用はないかもしれませんが。
成田空港周辺の駐車場が盛況なところを見ると、複数名での旅行などでは自家用車で空港までというパターンが増えているのかとも思います。
投稿: An die Freude | 2008年2月17日 (日) 18時40分
でっ・・・・どんな特急になるのかな・・・・・
二代目NE,X=成田エクスプレス
@千葉県民
投稿: w | 2008年2月26日 (火) 10時53分
An die Freudeさん、いつもコメントをありがとうございます!
残念ながら地元民ではないので正確なところはわからないのですが、ネット上で眺める限りでは、JRも京成もなかなかいい勝負を繰り広げられてきている模様で、更に約2年後の2010年4月に予定されている京成の成田新高速鉄道線の開業ではJRと京成の勢力分布に変化が見られる可能性が出てきそうな感じですね。
鉄道と自動車の両者の勢力分布と併せて、私も今後の成田空港へのアクセスの動向について見守っていきたいと思っています。
投稿: 南八尾電車区 | 2008年2月27日 (水) 11時07分
w(@千葉県民)さん、コメントをありがとうございます!
まだ車両イメージの段階なので、実車が出来上がってからでないと何とも言えませんが、私自身も楽しみにしています。
投稿: 南八尾電車区 | 2008年2月27日 (水) 11時10分