「第24回国技館5000人の第九コンサート」合唱参加&乗り歩き旅・・・(7)「銀河」を降りて紀伊勝浦まで
今日でいよいよ寝台特急「なは」・「あかつき」、寝台急行「銀河」の3列車が姿を消します。
これは私もある程度予感していたことですが、このうちの「東京~大阪」間を結ぶ寝台急行「銀河」の始発駅基準で本日出発分の寝台券、1ヶ月前の前売開始に於いて開始後僅か30秒で完売という「瞬殺」を演じてくれていたようですね《→『「銀河」14日ラストラン チケットは30秒で完売 ホームにはファン大挙』》。
昭和24年に誕生したこの歴史ある夜行列車、私も小学生の時分に、兄の進学の関係で、父親に連れられてまだ20系「ブルートレイン」客車で編成されていた頃の「銀河」に乗ったりするなど、思い入れがある列車であるだけに、もう少し世の中の動きに即応してリーズナブルに移動したい向き等にも応えられるよう発展させられなかったのか(例えば座席車を繋いだり、洗面所を綺麗に造り替えたり・・・とか)、今となっては一個人の単なるぼやきとなってしまった感があるのですが、残念至極なところですね。
で、えらい間を開けてしまった、去る2月24日(日)に東京・両国の国技館で開催された「第24回国技館5000人の第九コンサート」への合唱参加の絡みで行った、寝台急行「銀河」お別れ乗車も含めた一連の旅程をふり返ってみるというシリーズですが、前回までの6回分で「銀河」往復乗車を終えて大阪に戻ってきたわけです。
でも、このまま自宅に帰ったところで、自宅ではまだ寝静まっていると予想出来ることから、時間つぶしを目的に紀伊半島1周を企て、実行に移した次第。
その紀伊半島1周の仕方なのですが、至って単純で、2つの特急(「くろしお」と「南紀」)を乗り継ぐことによって1周してしまうというものなのですが、大阪側から乗車する列車で少し迷いました。
出来るだけ「銀河」に乗っていたい気持ちから新大阪始発の「スーパーくろしお1号」とするか、それとも一度も乗ったことのない283系電車に乗る目的から京都始発の「オーシャンアロー」とするか・・・
「スーパーくろしお」も「オーシャンアロー」も新宮方先頭車両がパノラマ風グリーン車となっているのですが、「スーパーくろしお1号」とした場合、従来車両(381系電車)になるものの、待ち合わせ時間が1時間程度に収まり、かつ食事時にそのまとまった待ち合わせ時間がとれるのに対し、「オーシャンアロー」だと、車両はJR発足後に新製された283系特急型電車が使われるわけですが、始発駅・京都での待ち合わせ時間が約2時間ある上に紀伊半島1周の最中にまとまった待ち合わせ時間がとれないという時間配分上のデメリットがありました。
考えた末、待ち合わせ時間が適度に取れる新大阪始発の「スーパーくろしお1号」を選択(→『「スーパーくろしお1号」へ…』)、更に前面展望をかぶりつきたい気持ちから、席番を私のほうでオーダーする形でグリーン車を予約・購入したわけです《但し懐にすっごく響いたけど…》。
ただ、ここで一つ断っておきますが、今回はあくまで”前面展望のきく席”ということで予約・購入したのであって、決して「グリーン車」だから購入したのではありません《そんなことをしていたら、とてもじゃないけど、身がもたない…》。
新大阪から乗った「スーパーくろしお1号」では眺望のきく先頭車両がたまたまグリーン車だったこともあり、やむなくグリーン券も併せて予約・購入したわけですが、紀伊勝浦で「スーパーくろしお1号」から乗り継いだ名古屋行き特急「南紀6号」では、これも前面展望のきくキハ85系「ワイドビュー」車両で運転されているわけですが、名古屋方先頭車両が普通車自由席であるため、自由席特急券で利用しています《この名古屋行き特急「南紀6号」のことについては次回の記事で振り返ります》。
で、当日の話になりますが、東京からの下り寝台急行「銀河」が新大阪に着き、発車を見送った私は、朝食をとるべく新大阪駅の改札内橋上コンコースにあるうどん・そばスタンドに入り、さっさと済ませて外に出たわけですが、それと前後して何やらカメラの取り付けられた三脚片手に11・12番島式ホームに駆け込む鉄道ファンの姿を目撃、何かいな、と思って朝食を済ませたうどん・そばスタンドを出てその動きを追ってみたところ、目の前を寝台特急「なは」のテールマークが走り去っているのを目撃・・・どうやら「銀河」の新大阪到着の少し後ぐらいに九州からの寝台特急「なは」・「あかつき」が新大阪に到着、そして発車していったみたいで、これにはうっかりしていた私自身を恨んでいたものでした《勿論撮影出来ず…;→『うっかりしていたこと』》。
それにしても「なは」のテールマークを掲げた電源車、何だか色褪せていたような感じで、何とも痛ましい姿を晒しているかのように思えたものでした。
「なは」を見送り、11・12番島式ホームに降り立った私は、その「なは」が出ていったのと同一ホーム反対側に「スーパーくろしお1号」が停車しているのを見ることになるわけですが、平日にもかかわらず、旅行カバンを手にした女性グループ等の旅行客をちらほら見かける等、そこそこの利用がありそうな気配でした。
そして私が乗り込むこととなった先頭車両”パノラマ風グリーン車”も私を入れて10人ほどが乗っていたわけですが、座席配置が左側に「A・B」の2列と右側に「C」1列となっていることにちょっとガッカリ(ちなみに私は「A」席で押さえていました。尤も遮光カーテンの類が無かったので眺望自体は終始楽しめましたが)・・・
新大阪を発車した「スーパーくろしお1号」は梅田貨物駅の前を通って大阪環状線へと入り、新今宮の少し手前で大阪環状線から関西本線(大和路線)の線路に転線した上で新今宮駅を通過、そして天王寺へ。
天王寺からは大和路線の線路を離れ、短絡線を通って高架となっている阪和線の線路へと入り、以降は阪和線、そして紀勢本線(きのくに線)と走破する格好となります《今更私が言わなくてもご存じの方は多いと思いますが…》。
で、私自身、阪和線の高架区間が延長して以降では今回が初めての乗車となるわけで、前面展望でかぶりつきながら、どんな感じに仕上がっているのか、休止中の阪和貨物線が分岐する杉本町はどうなっているのか、興味深く待ち構えていました。
天王寺を発車し、短絡線を通って阪和線に入り、しばらく走っていると新たに高架となった区間へと入り、鶴ヶ丘、長居、我孫子町と、高架化に合わせて真新しくなったホームを眺めながら次々と通過していき、我孫子町を出たあたりから下り勾配にかかって高架区間は終了となり、地上へと降り立って少し走ったところに杉本町の駅が現れ、大和川を渡って堺市へと入っていきました。
で、今回の「スーパーくろしお1号」車内で、ひとつ実験(?)をしていました。
それは手持ちの小型ノートPCを使い、走行中の車内でカード型PHSによるインターネットへのダイヤルアップ接続を試みるというもので、まぁ実験というよりは是非とも閲覧したいWebサイトがあったのでやっただけのこと、というのが正確なところかも知れません《それと、インターネットに接続するための手段としてカード型PHSしか持ち合わせていなかったというのもありますが…》。
PHSというと以前に、動く列車内等では使えない、という話を耳にしたことがあり、私自身もそのことを信じ込んでいた節があるのですが、手持ちの「カードエッヂ」PHSカード(現在はウィルコム)を使ってみたところ、阪和線の街中区間とかきのくに線でも比較的開けている区間等、見通しの良い区間では、高速で走行している間でも、電波受信具合にムラが見られるものの、ほぼ問題なくダイヤルアップ接続に成功・・・これには私も心中ビックリでした。
しかし、トンネル区間や山間部区間ではさすがに電波を満足にキャッチ出来るはずもなく(或いはエリアに入っていない)、特にきのくに線の紀伊田辺以南の単線区間ではホームページの閲覧が満足に出来ない有様でした《ましてやブログ記事へのコメント書き込み等、望むべくもない状況でした(ちなみに閲覧しようとしていたのは「第九」に纏わるある特定のブログサイトでした)》。
電波のキャッチが満足に出来ずに苦吟している間に「スーパーくろしお1号」は下車駅である紀伊勝浦に到着、約1時間の間に閲覧しよう、との思いを抱きながら下車した私は、行き違いで新宮方から入ってきたJR東海のキハ85系特急型気動車3両編成を撮影、更に紀伊勝浦をあとにする「スーパーくろしお1号」を見送りながら、昼食の調達のため途中下車したのでありました。
インターネット接続はさておき、”パノラマ風グリーン車”最前列席からの眺望は抜群で、運転の様子をつぶさに見つめることが出来るのは勿論のことですが、きのくに線内の海辺を走る区間では息をのむような大海原の眺望が楽しめました。
紀伊勝浦に於ける行動や、紀伊勝浦から先の行程については次回の記事にて・・・
<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
【関連記事(「第24回5000人の第九」参加&乗り歩き)】
(1)東京都内に入るまで
(2)いよいよ国技館入り《リハーサル》
(3)前日リハーサル&「世界第九サミット」
(4)本番当日、国技館本番そして終演まで
(5)「ティアラこうとう」での無料演奏会
(6)下り「銀河」で東京をあとに大阪へ
(8)紀伊勝浦から「南紀」、そして自宅に帰着
【関連記事(2009年開催「第25回5000人の第九」関連)】
「東京「国技館5000人の第九コンサート」2008年(第24回)開催分の関連リンク集」《2009年開催「第25回5000人の第九」関連諸ページへの中継ページ》
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