本日開業の「おおさか東線」に乗ってきました・・・今朝の未明の話《但し”1番電車”は逃しました》
ついにこの日が訪れたか・・・そんな印象です。
今日(3月15日)、いよいよJRグループ定例ダイヤ改正が施行され、3本の夜行寝台列車(「銀河」・「なは」・「あかつき」)が消滅する一方で、関西では「おおさか東線」の開業が一番のメインと言えそうなところですが、その「おおさか東線」に、今朝方、乗ってきました。


JR西日本管内で実に11年ぶりの新規開業・・・とはいっても正確には従来からの「城東貨物線」の旅客化による開業となるわけですが、一つ言えるのは、百済貨物駅への貨物支線(非電化単線高架)の分岐点(JR長瀬から少し南に行った地点)から久宝寺にかけての区間はいわば一旦廃線となっていた区間の復活開業ともいえるわけで、私にとって今回の「おおさか東線」新規開通は何処か感慨深いものを感じてしまいます。
自宅を出て自転車で久宝寺駅に向かった私・・・初めは1番電車を目指していたのですが、行く途上で財布を忘れてきたことに気づき、失意のうちに引き返し、2番電車では”2番煎じ”になってしまうのでは、と悩みながらも再び久宝寺へ。




しかし駅コンコースに入ってみると窓口のあるあたりから長蛇の列が出来ているのが目に入り、窓口の訪日通ってみると、どうやら開業記念の入場券セットが販売されている模様。
それなりに雰囲気として開業に向けて沸いているように感じ取った私・・・発車時間が迫っていたので、放出までのきっぷを購入して改札をくぐり、おおさか東線の電車も表示された電光式行先表示板をデジカメに収めながら大阪東線・放出方面の電車が発車する3番のりば(3・4番島式ホーム)へ。



ホームに降り立つと既に電車(201系電車)は入線されていて、ホーム上は鉄道ファン等で賑々しい雰囲気に・・・そのホーム先端では8時台に行われることになっている出発式に向けての式場セッティングが進行中で、11年ぶりの新規開業という晴れの門出に備えている様子でした。

その進行している式場セッティング現場の横ではファンたちが携帯等を片手にしてこれからおおさか東線を走ろうとしている電車に向けて盛んにシャッターを切っていました。
発車時刻が迫り、暫くして前方に見える2つ段違いに並んだ出発信号機のうちの右側の信号つまりおおさか東線に入るための出発信号機が青に変わると、間もなく発車する旨の車内アナウンスが流れ、やがてドアが閉まると、今日開通した真新しい線路に向けて走り出しました。
車内は鉄道ファンの他、高校の野球部員たちや勤め人等も居合わせ、またJR関係者もちらほらと乗り込んでいるようでした。
電車は高架を駆け上がっていき、暫くすると右にカーブして大和路線(関西本線)と分かれていきますが、そのカーブが終わるか終わらないかのあたりで最初の駅・新加美に到着。線内5つの駅の中で唯一の対面式ホームを持つ駅で、「おおさか東線」のラインカラーであるブルーグレーを下部に配した真新しい駅名標や、新加美駅のテーマカラー(というか駅毎に設定された”ステーションカラー”!?)として割り当てられた黄色の帯が目立っていました。
新加美を出るといよいよ以前の城東貨物線のルートを進むこととなり、しばらく走っていると百済貨物駅(平野駅)からの高架非電化単線の貨物支線の線路が近づいてきて合流、更に城東貨物線だったルートを北上していきます。
JR長瀬からは島式ホームとなり、その次のJR俊徳道で近鉄大阪線の鉄橋下をくぐる格好となるわけですが、まだ単線の城東貨物線だった頃、近鉄大阪線の電車の車窓からその単線の線路を何度も見下ろしていたものでした。
それが今回、逆に近鉄大阪線の線路を見上げる格好となったわけで、ある種の感慨に耽りながら、JR俊徳道をやり過ごしました。
JR俊徳道を発車して少し走るとすぐにJR河内永和で、ここは近鉄奈良線の高架下をくぐる格好で駅が造られていました。
JR河内永和を過ぎたあたりから大分空が明るくなっていき、ほぼ快晴の青空の下を更に北上していくうちに高井田中央に到着・・・この駅は、上に阪神高速13号東大阪線、下に中央大通、そして地下には大阪市営地下鉄中央線が走るという立体的位置関係になっている場所ですが、今走っている「おおさか東線」の真新しい線路に気を取られてしまったため、阪神高速や中央大通と立体交差しているという実感が湧きませんでした《というかあまり印象に残らなかった…》。
高井田中央を発車して間もなく、ディーゼル機関車に牽引されたコンテナ列車(貨物列車)とのすれ違いが見られ、思わず心中興奮してしまった私・・・暫くすると森ノ宮電車区放出派出所に通ずる線路が右手に現れ、次いで学研都市線(片町線)の線路が現れ(1線のみ高架で跨ぐ形で接近)、暫く平行して走っているうちに終着駅・放出に到着。


隣のホームには折り返し久宝寺方面の1番電車が、100%を超える乗車率の状態で、発車を待っていたわけですが、私の乗ってきた電車が放出に到着し、降り立って京橋方のホーム端に移動して電車の停まっているほうに振り返った時に、久宝寺行き1番電車は発車していきました。
一旦改札を出た私でしたが、ここでも開業記念入場券を求める長蛇の列が目に飛び込んできました。
久宝寺駅で見た長蛇の列よりも更に長く伸びている列・・・
一瞬並ぶかどうか悩んだ私でしたが、折り返しの待ち時間が20分少しあること、11年ぶりの新規開業路線であること・・・以上から、私も買い求めにその列に加わったのでした。


少し焦りを感じることもありましたが、それでも無事購入に成功、内心ホッとした私は次いで久宝寺までのきっぷを購入し、チラシ1枚(実際はスタンプラリーの用紙らしいが…)をもらってから再び改札をくぐり、やはり改札口近くにある電光式行先表示器を撮影しながら「おおさか東線」久宝寺方面の電車が発車するホームへと降り立ちました。

ここでも出発式のスタンバイは順調に進んでいるみたいで、その横を大勢の鉄道好きのギャラリーたちがカメラ付き携帯等を片手に、既に2番のりばに入線していた折り返し・久宝寺行きの開業記念ヘッドマークの掲げられた「おおさか東線」2番電車を撮影していました。
そして、その「おおさか東線」2番電車の入線している同一ホーム上の反対側にはやはり今回の定例ダイヤ改正と前後して学研都市線内での運用が開始となった321系電車による松井山手行き普通電車が入線していて、ある意味、花を添えた格好となりました。
私も、出発式の準備風景等をデジカメで収めた上で、その久宝寺行き2番電車に乗り込んだわけですが、久宝寺からの往路と比べてギャラリーの数は増えていました《まぁ空も大分明るくなってきていることですし、当然のことかも知れませんが…》。
そして年齢幅も広く、小学校3~4年生くらいとみられる男の子も数人見受けました《どうやら家族連れで来ていたみたいですが》。
放出を発車した「おおさか東線」久宝寺行き2番電車は、暫く学研都市線(片町線)と平行して走った後、高架になった学研都市線の線路をくぐる形で分岐し、先ほど来た道を逆に辿る形で南下、途中のJR河内永和駅からは、先記の小学生たちと共に、私もホーム上にある駅名標等の撮影に加わる等して楽しみました《ちなみに、この時、前面展望のかぶりつきには既に大勢のギャラリーが群がっていたので、私は側面窓から景色を楽しんでいました(往路も同じ;ただ前面展望への群がり方は復路のほうが凄かった)》。



それでも、JR長瀬を過ぎてから見られる百済貨物駅への単線非電化高架の分岐や、このあとの新加美を過ぎてからの大和路線(関西本線)との合流シーンをつぶさに見ることが出来たり等、復路も何とか楽しめたような気がします。
貨物列車用単線高架が分岐してから更に1分少々走って到着した、唯一の対面ホーム駅である新加美で小学生たち(というか家族連れ)を下ろした後、電車は左方向にカーブを描きながら高架を下っていき、やがて大和路線(関西本線)の線路が現れるとそのままへ以降を続け、終着駅でスタート地点でもある久宝寺に帰着となりました。
乗ってきた電車が入替信号機に導かれて電留線に入っていくのを見届けた私は改札を出て久宝寺駅をあとにし、自転車を漕いで自宅に戻ったのでありました。
開業日当日の1番電車を、自らの犯したケアレスミスで、逃してしまい、2番電車でも乗ろうか否か悩んでいた私でしたが、それでも出発式の準備の様子を眺めることが出来たり、貨物列車とのすれ違いを体験出来たり・・・と、それなりの体験が出来た点に於いて、乗っていって正解だったように感じています。
「放出~久宝寺」間部分開業という現段階に於いては、正直、地味な印象を禁じ得ない「おおさか東線」ですが、将来の「新大阪~放出」間の開通によって新大阪までの全線が開業することでその存在意義は一気に高まるものと期待して、今朝方の行動の顛末記を締めくくりたいと思います。
<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
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おお~!
お財布を忘れたお陰で一番列車に!とはいかなかったようですが、十分に開通初日を楽しむことが出来たようで何よりです。
しかし相変わらずアグレッシブに動かれてますね。
暖かくなってきたとはいえ、十分お体にはご自愛下さい。
ところで、この大阪東線。
JRなんでしょうが、大阪外環状鉄道株式会社という会社が運営しているようにも見受けられます。
いずれJR西日本の100%出資会社なのかとは思いますが、なぜJR西日本の名前でやってないのでしょう?
それとも、こういう形態はよくあるのでしょうか?
ご存知であれば、お教え下さい。
それでは、失礼します。
投稿: MOLTA | 2008年3月16日 (日) 02時16分
放出行き一番電車には乗れましたが、放出駅で記念入場券の購入に並んで久宝寺行きは同じ2番電車に乗っていた者です。かぶりつきは日中混雑が続いたようですね。
この路線、新大阪まで延びれば真価を発揮するのでしょうね。
投稿: ESTON | 2008年3月16日 (日) 17時45分
お久しぶりです。
小生も行きましたよ、ただし土曜日は仕事なので朝にちょっとと、仕事が終わってお昼過ぎとにわけて走破しました。
やはり一番電車は混んでましたか。
記念入場券、売り切れるやろうと思ってましたが昼過ぎに久宝寺でゲットしてます。
しかし一日4往復の直通快速ですが、223系600番台が使われてます、これやったらダイヤに遅延が生じるかもしれへんのに、何でやろ。
投稿: 助かりました | 2008年3月16日 (日) 18時11分
MOLTAさん、こんばんは。
開業初日の1番電車に乗るということで気持ちが高ぶっていたところまではよかったのですが、詰めが甘かったようで・・・一時は失望したものでしたが、二番煎じになってしまうが乗るだけ乗ってみよう、ということで結局乗りに行った次第です。
で、運営についてのお尋ねがありますが、今回開業した「おおさか東線」は、いわば”上下分離方式”によって運行される路線の一つであり、線路等の諸施設の保有・管理は大阪外環状鉄道(第3種鉄道事業者)が行い、実際の列車運行はJR西日本(第2種鉄道事業者)が行うという格好となっています。
◎ 「上下分離方式」(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E4%B8%8B%E5%88%86%E9%9B%A2%E6%96%B9%E5%BC%8F
このような運行形態を採っている路線としては、他に京橋~尼崎間を結ぶJR東西線(列車運行はJR西日本、諸施設の保有・管理は関西高速鉄道が担当)や、来春開業予定の阪神西大阪線延伸区間(阪神西九条~近鉄難波間、いわゆる「阪神なんば線」;列車運行は阪神電気鉄道、諸施設の保有・管理は西大阪高速鉄道が担当)等がありますね。
投稿: 南八尾電車区 | 2008年3月17日 (月) 22時26分
ESTONさん、こんばんは。
そうですね、やはり新大阪までの全線が開業して初めて「おおさか東線」としての真価が発揮出来るものと考えるところですね。
ただ、来春(2009年春)には阪神西大阪線の延伸区間(阪神西九条~近鉄難波間)の開業が控えていて、開業後は名称も「阪神なんば線」に改められ、かつ近鉄と阪神の相互直通乗り入れも開始されることになっているわけですが、この「阪神なんば線」開業でJRから一定以上の旅客流出が見られるようなことになれば、JR西日本として何らかの対抗手段に打って出ることでしょう。
ここしばらくは関西圏に於ける鉄道の動向から目が離せそうにありませんね。
投稿: 南八尾電車区 | 2008年3月17日 (月) 22時41分
「助かりました」さん、こんばんは。
昼過ぎに久宝寺駅で記念入場券をゲットされたとの由・・・おめでとうございます!
開業当日のうちならば、何も慌てなくとも購入出来たのかも知れませんね・・・
「おおさか東線」を経由する形で尼崎と奈良を結ぶ「直通快速」に”221系的”性能を持つ223系6000番台(3扉車)が充てられていることによる運行ダイヤへの影響については、私自身、現時点では正直ちょっとわからないところなのですが、「おおさか東線」内に待避施設を備える駅が存在しないというのがちょっと気になるところですね。
あと、開業当日の1番電車の混み具合ですが、放出駅で久宝寺行き1番電車の車内をチラッと眺める限りでは、まぁ普通に混み合っていた(ギュウギュウ詰めというほどではなかった)、という印象でしたね。
投稿: 南八尾電車区 | 2008年3月17日 (月) 23時16分