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「第24回国技館5000人の第九コンサート」合唱参加&乗り歩き旅・・・(8)紀伊勝浦から「南紀」、そして自宅に帰着

【←前回掲載記事(7)へ】

 何だか終わりに近づくにつれてスローペースになってきてしまっているこのシリーズ・・・

 間もなく1ヶ月が経とうとしているのですが、去る2月24日(日)に開かれた「第24回国技館5000人の第九コンサート」への合唱参加を兼ねて、去る3月14日限りで消滅してしまった寝台急行「銀河」のお別れ乗車等の旅の顛末を記してきたこのシリーズでありますが、ようやく最終回を迎えることが出来ました。

 

 前回記事(7回目記事)では新大阪で「銀河」を降り立ち、新大阪始発の新宮行き特急「スーパーくろしお1号」で紀伊勝浦まで乗ったところまでを書きました。

 今回はそこから自宅に帰着するまでを書いていきます。

 

 

紀伊勝浦駅舎《080225撮影》 紀伊勝浦駅舎の右横にあ足湯コーナー。「かけ流し 滝の湯」とある《080225撮影》

 紀伊勝浦で「スーパーくろしお1号」を下車した私は、改札で乗車券に途中下車印をもらって一旦外に出た後、昼食用の食料調達のためのコンビニ探しに向かいました。

 下車前に予め手持ちの携帯で紀伊勝浦駅周辺のコンビニについて調べていたのですが、駅周辺にはなく、紀伊勝浦駅舎のある方向とは正反対の方向の、それも少し離れたところを走る幹線級の道路沿いに数軒構えているコンビニが駅の最寄りであるらしく、ちょっと憂鬱な気分にはなっていたのですが、まぁ1時間ほどあることだし・・・ということで結局駆け足で向かった次第。

紀伊勝浦駅の裏手方向を走る幹線級道路。「サークルK」の看板が見える《080225撮影》

 駅舎を出て商店街を抜け、踏切を渡ってから道なりにひたすら早足で行くと、やがてその幹線級の道路に到達、ふと左右を眺めていると、左手に「サークルK」の看板をいの一番に発見、早速そちらへ・・・

 握り飯に飲み物を仕入れ、レジ精算を終えるとすぐさま来た道を逆に辿る格好で紀伊勝浦の駅舎へと、これまた駆け足で、引き返していきました。

 駅前に到着した私は、駅舎右手にある「足湯」のコーナーが目に入り、コンビニへの行きがけには気がつかなかったのか、妙に感心してしまったものですが(駅舎自体もコンビニから戻ってきて初めてつぶさに見ることが出来たので同じように感心していました)、写真に収めるのみで、スルーして駅舎内へ。

 中では既に列車待ちの客でベンチは埋まっていたのですが、この時点では次に乗車する名古屋行き特急「南紀6号」の発車時刻までまだ30分ほどありました。

 

紀伊勝浦駅舎内に設置されている電光式行先表示板。「南紀6号」のところが英字表示の時《080225撮影》 紀伊勝浦駅舎内に設置されている電光式行先表示板。全て和文表示の時《080225撮影》

 時間が経つにつれて待ち客の数が増えていく(当たり前だが…)ことに加え、小さい子を連れた家族連れがいたりして精神的にちょっと参ってしまっていた私でしたが、出発の20分位前になって、改札の旨のアナウンスが無いにもかかわらず、何故かその家族連れ等が改札をくぐってホームへと向かっていく姿が目に入り、私も少し慌てて次に使う「南紀6号」のための多気までの自由席特急券と途中下車印を貰っていた乗車券を用意して改札をくぐり、「南紀6号」が停まっている行き止まり式の1番ホームへ・・・

特急「南紀6号」(キハ85系特急型気動車)名古屋方先頭車両。普通車自由席だった《080225撮影》 特急「南紀6号」(キハ85系特急型気動車)の2・3号車乗車口。3号車が先頭車両で、少し見にくいが、「自由席」表示となっている《080225撮影》 特急「南紀6号」(キハ85系特急型気動車)最後尾車両。こちらは普通車指定席《080225撮影》

 ホームに降り立ってみると、3両編成のうちの名古屋方先頭車両は確かに普通車自由席となっていて、しかもその普通車自由席に幸いにも私以外の待ち客は誰もおらず、側面の行先表示幕が回り出して「特急南紀 名古屋」のところで止まり、次いでドアが開くとすぐさま最前列右側の窓側席を確保・・・その時点ではまだ誰ひとり乗ってきていなかったので、嬉しさのあまり、車内の撮影をしてしまいました。

名古屋行き特急「南紀6号」先頭車両(3号車)車内。車両後方から先頭部に向けて眺めたもの《080225紀伊勝浦停車中に撮影》 名古屋行き特急「南紀6号」先頭車両(3号車)車内。先頭部から後ろを眺めたもの《080225紀伊勝浦停車中に撮影》 名古屋行き特急「南紀6号」前面展望部。貫通扉はあるものの、前面展望に問題はなかった《080225紀伊勝浦停車中に撮影》

 その後、一旦車外に出て「南紀6号」で運用されるキハ85系特急型気動車外観の撮影に移り、その過程で紀伊勝浦に入線してきた新宮行き「オーシャンアロー5号」(283系特急型電車)が入ってくるのが見えました。

 プランの立案時点で、今まで一度も乗ったのことのない車両なので是非乗ってみたいという思いから、新大阪始発の「スーパーくろしお1号」との間で凄く迷っていた、あの「オーシャンアロー5号」でした。

紀伊勝浦駅に入線してきた京都始発の新宮行き特急「オーシャンアロー5号」《080225撮影》 運転台に掲げられていた特急「南紀6号」の運転時刻表。参宮線との合流地点でもある多気までの記載となっていた《080225紀伊勝浦停車中に撮影》 キハ85系特急型気動車の運転台。角度的にちょっと見にくいが…《080225「南紀6号」紀伊勝浦停車中に撮影》 紀伊勝浦駅1番のりば前方に建植されている1番のりば用出発信号機。青(進行)を現示《080225「南紀6号」紀伊勝浦停車中に撮影》

 やがて発車時間が迫り、車内へと戻った私は、青に変わった出発信号機等を撮影し、ドアが閉まって動き出したところで仕入れてきた食糧による昼食となったわけですが、握り飯類を買ったためなのか、お手ふきが入れられていたのはグッドだったね…

 

 列車は新宮までの電化区間はJR西日本の管轄内なのですが、鉄道関連本などで予め知っていたことですが、JR東海の運転士が通しで運転しているのが見えました《尤も始発駅・紀伊勝浦から乗務した運転士は私の下車駅である多気で交代となりましたが…》。

 新宮に着き、「オーシャンアロー5号」の乗り継ぎ客等を乗せると、「南紀6号」はいよいよ紀勢本線・電化区間に別れを告げ、架線が尽きたところで出くわしたトンネルを抜けたところでJR東海の管轄エリアへと入っていきました。

 

 で、この名古屋行き特急「南紀6号」の車内でも、新大阪から乗ってきた「スーパーくろしお1号」に引き続き、手持ちの小型PCによる、CF(コンパクトフラッシュ)タイプのPHSカードを使ったインターネット接続(ダイヤルアップ)を試みたわけですが〔閲覧対象は、「スーパーくろしお1号」乗車時と同じく、ベートーヴェン「第九」に纏わる某ブログサイトでした〕、下車駅である多気までの区間はその約8割が山間部を走る上、比較的開けていそうな新宮~熊野市間であっても、アンテナの設置方の問題かも知れませんが、なかなか電波を捕まえることが出来ず、結果満足にWebサイトを閲覧出来るはずもなく、途中で断念してしまいました。

 列車は熊野市、尾鷲・・・と停車駅毎に客を拾いながら紀伊半島を再び北上、途中睡魔に襲われたためあまり印象には残っていないのですが、さしたる遅れもなく(だったように何となく記憶…)、快調に走っていました。

 

多気駅1・2番島式ホーム上に設置の電光式行先表示板。特急「南紀6号」は2番のりばに到着した《080225撮影》 多気駅をあとにする名古屋行き特急「南紀6号」《080225撮影》

 そうこうしているうちに列車は多気駅手前の参宮線との合流地点につながる左へのカーブを描き初め、やがて参宮線の線路と合わさって並行して走り、多気駅2番のりばへと到着・・・ここで特急乗り継ぎによる紀伊半島1周は終わりとなりました。

 後半は眠ってしまったこともあり印象にあまり残らなかったのですが、それでも紀伊半島周辺の海などを前面展望のかぶりつきという形で眺められたというのは、景色眺望と共に運転手の手元も眺められた、そして列車を得運転する様子が眺められた点に於いて、満足出来たというところですね《尤も、「スーパーくろしお1号」の”パノラマ風グリーン車”で、私と同じ最前列の、通路を挟んで反対側に座っていたビジネスマンに対してはある種の恐怖心を抱いてしまいましたが…》。

 

多気駅1番のりばに停車中の亀山行普通列車。亀山方先頭車両(キハ40 3005)を撮影《080225撮影》 多気駅1番のりばに停車中の亀山行普通列車。最後尾車両(キハ48 5302)を撮影《080225撮影》

 多気でを降りて「南紀6号」を見送ってから約10分後、同一ホームの反対側にあたる1番のりばに次に乗る亀山行普通列車が入ってきました。

 両運転台車であるキハ40が1両(キハ40 3005)に片運転台車であるキハ48が3両(「キハ48 5302」・「キハ48 6805」・「キハ48 5001」)の計4両編成で入ってきたこの普通列車は、この多気で約20分間停車するとのことだったので、外に出てはこの普通列車を撮影したり、また携帯でメール(というかブログ投稿)したりして過ごしていた私《→『亀山行き普通列車…』》・・・

 快速「みえ」を1本やり過ごした上で、空き空きの状態で多気を発車した亀山行普通列車4連でしたが、の手前くらいから下校中の高校生たちを次々と拾い上げ、車内は一転して黄色い声が行き交う等賑やかなものとなり、亀山の一つ手前の下庄でまとまった数の高校生等が降りていったものの、賑やかな雰囲気をほぼそのままにして終着駅・亀山まで運んでいった格好となりました《私の向かいの席に座った大学生くらいの男女ペアは、何やら現在進行中の研究テーマ(と思われること→何やら子供の教育に関してのことだったかな…よく覚えていないけど)について喋り合っていた様子でした》。

 

亀山駅3番のりばに停車中の加茂行普通列車。キハ120形2連《080225撮影》 伊賀上野停車中に窓越しに見えた、伊賀上野始発の加茂行きディーゼルカー。1両で運転《080225撮影》

 亀山で今度は関西本線・加茂方面に行く列車に乗り継いだわけですが、今度の乗り継ぎ先となる加茂行きは、どうやら1両(キハ120形)で既に入線していたものの、あとからもう1両入線してきて2両にされ(というか戻され)、多くの乗客を乗せていました《私は1両目と2両目の連結部分付近に乗り込みましたが、すぐ後ろに座り込んでいた男子高校生が手持ちのグローブにボールを激しく当てる(というか投げ込む?)さまに、情けないながら、ある種の怖さを感じてしまいました;→『亀山行→加茂行(乗り継ぎ)』》。

 亀山を発車すると、程なくしてJR東海エリアを抜けて再びJR西日本管轄エリアへと入り、しばらく走って最初の駅・に到着。

 この関でまとまった数の高校生たち等を下ろした加茂行き2連は、関を発車すると程なくして山間部区間へ・・・加太の駅を過ぎ、加太峠を越えて草津線との接続駅である柘植に着くと、ここでもまとまった数の乗客が入れ替わり、そして柘植を発車。

 柘植を発車し、暫く峠の下りを走り抜けると景色が途端に開け、田園風景の中を走り抜ける格好に・・・

 そして伊賀鉄道(旧・近鉄伊賀線)の接続駅でもある伊賀上野に到着・・・ここでもまとまった数の乗客の入れ替わり(降りていった人のほうが多かったような…)が見られましたが、連結部分付近の窓(というか前面窓)からは、隣の島式ホームの向こう側ののりばに停車中の伊賀上野始発の加茂行き単行ディーゼルカーが停まっているのが見えましたが、あちらはガラガラの様子(まぁ、次発ということもあるかも知れないが)…

 伊賀上野を出ると再び山が近くなり、次の島ヶ原からはまた山間部区間へと入り、日が落ちて暗くなる中を大河原笠置・・・とやり過ごし、終着駅・加茂に到着。

 加茂では大和路線・JR難波行き区間快速(103系電車8連)への乗り継ぎがあり、これが全旅程の中で最後の乗り継ぎとなり、そのまま自宅最寄り駅へと向かったのでありました《この車内でも投稿のためのメールを打っていました;→『加茂行→大阪(環状線)行』》。

 

 

 というわけで、結果的に全8回構成という形でのシリーズ完結となったわけですが(それも終わりのほうではかなり間延びしてしまいました…)、この「5000人の第九」絡みの旅程の中で、勿論メインである「5000人の第九」に4年ぶりの合唱参加を果たした、というのも大きかったのですが、去る3月15日のJRグループ定例ダイヤ改正を以て消滅してしまった夜行寝台列車の一つで私自身も過去に一度父親に連れられて乗ったことのある寝台急行「銀河」に、再び、往復で乗れたことも、ぎこちないものとなってしまいましたが、思い出としては大きかったかな、と思っていたりします。

来る3月30日新規開業予定の都営新交通システム「日暮里・舎人ライナー」告知ポスター(谷川真理ヴァージョン)《080223都営地下鉄両国駅構内にて撮影》 来る3月30日新規開業予定の都営新交通システム「日暮里・舎人ライナー」告知ポスター(片岡鶴太郎ヴァージョン)《080224都営地下鉄両国駅構内にて撮影》

 ただ、心残りなのは、「5000人の第九」本番前日(2月23日)の午前中に於ける東京滞在中に、時間の読み違いから、都立多摩図書館を訪れただけで終わってしまったこと。

 当初は、この他にも都心部にある2つの都立図書館(中央図書館、日比谷図書館)を巡ることや、これは急遽思いついたことでしたが、都心の北側を走る未乗の「都電荒川線」に乗ること・・・も予定としてありました。

 このうちの「都電荒川線」については、路線の両端で乗り継ぎ可能な路線が何れも東京メトロの路線であること(三ノ輪橋日比谷線早稲田は1kmほど離れるが東西線に乗り継ぎ可能)、都営地下鉄との接続点が1つしかないこと(新庚申塚停留所都営三田線;但し「徒歩連絡」)等から、本番前日に於ける都内移動でどの「1日乗車券」を使うべきか頭を抱える要因の一つとなりました《私自身、同一ルートの往復は極力避ける口なので…》。

 それで、結果的に「都電荒川線」への乗車が叶わなかったため、当然の事ながらPR目的での「日暮里・舎人ライナー」ラッピング車両のスクープ(目撃)も出来なかったわけですが、その代わりというのも変ですが、都営地下鉄両国駅構内で見つけた、2パターンの「日暮里・舎人ライナー」PRポスターの写真画像をアップさせることで、雰囲気だけでも味わえれば・・・と思っている私でした《全然代わりにならないってか…そりゃそうだよなぁ》。

 

 それはともかくとして、今回の旅程の中で実現出来なかったことについては、また機会を作って、乗るなりしていきたいと考えています。

 

 

 最後は期間的jに間延びしたものとなってしまいましたが、最後までお付き合い頂いた皆様、ありがとうございました。

 

【完】

 

 

<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
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【関連記事(「第24回5000人の第九」参加&乗り歩き)】
(1)東京都内に入るまで
(2)いよいよ国技館入り《リハーサル》
(3)前日リハーサル&「世界第九サミット」
(4)本番当日、国技館本番そして終演まで
(5)「ティアラこうとう」での無料演奏会
(6)下り「銀河」で東京をあとに大阪へ
(7)「銀河」を降りて紀伊勝浦まで

 

【関連記事(2009年開催「第25回5000人の第九」関連)
東京「国技館5000人の第九コンサート」2008年(第24回)開催分の関連リンク集」《2009年開催「第25回5000人の第九」関連諸ページへの中継ページ》

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