3つの寝台特急「あかつき」&「富士」&「日本海4号」で九州から本州北端(青森)まで…〔5〕長崎→久留米
前回掲載分からまた空いてしまいましたが、3本の寝台特急列車「あかつき」・「富士」・「日本海(4号)」を利用して九州から本州北端の青森まで乗り繋いでいった際の顛末を書いてきているこのシリーズ、今回で5回目となります。
前回は京都からの寝台特急「あかつき」で長崎入りしたところまでを記しました。
今回はその長崎で折り返すところから始まります。
寝台特急「あかつき」で生まれて初めて長崎入りした私でしたが、その長崎に居られる時間は僅か7分間だけ。
というのも、「あかつき」の長崎到着時刻が08:55であるのに対し、次に乗る大村線経由の快速「シーサイドライナー」佐世保行の長崎発時刻は09:03・・・その間の待ち合わせ時間が僅か7分間しかないためなのですが、これだと朝食のための食糧調達もままならず、事実、改札を出てからコンビニ店舗を見つけはしたものの、時間の無さから結局仕入れを断念、食糧も含めて何も買わぬまま再び改札をくぐる羽目となりました。
で、この長崎から使う乗車券というのが「長崎→西大津(現・大津京)」という行先表記のものにはなっているものの、一旦太平洋側を走る東北本線(新幹線含む)を青森まで北上した後に日本海側を走る奥羽本線・羽越本線・信越本線・北陸本線を伝って南下していき、北陸本線から湖西線に入ってようやく西大津で終わるという、3枚ある乗車券の中で最も距離・経路数とも多いものであり、また経路数の多さから、この乗車券のみ手書きの補充券形式で発行してもらったという曰く付きのもので、経由一覧が記載された別紙片がホチキスで留められていました。
その”大乗車券”に改札印を押してもらって再びホームに入り、先ほど「あかつき」が到着した同じホームの反対側に停車中の佐世保行き快速「シーサイドライナー」へ・・・
そこに停まっていたのは、諫早で見かけたキハ200系の新型「シーサイドライナー」車両ではなく、従来からのキハ66・67系気動車編成による「シーサイドライナー」でありました。
発車時間が迫っていたため、撮影もそこそこに乗り込んだ私は先頭車両の進行方向右手の一番前の扉付近へと移動、程なくして佐世保行き「シーサイドライナー」は発車となり、7分間足を踏み入れただけの長崎をあとにしましたが、車内には先に「あかつき」の車内で見かけたような鉄道ファンも数人見かけることが出来ました。
列車は先ほど「あかつき」が走った線路をそのまま逆に辿る格好で進んでいき、途中、浦上・喜々津と停車しながらコスプレ系(?)の女性等を拾っていき、やがて進行方向右手に島原鉄道の線路が姿を現すと、先ほどキハ200系の新型「シーサイドライナー」車両を見かけた諫早に09:31着。
「あかつき」で見かけたと思しき鉄道ファン数人はここで降り(どうやら島原鉄道目当てらしい)、代わって若い女のコたち等がわんさかと乗ってきて、そして諫早を発車。
ここから長崎本線に別れを告げて大村線に入ったお古(キハ66・67系)の「シーサイドライナー」は、途中、大村、諏訪・・・と停車していき、川棚では諫早から乗ってきた女のコたち(の大半!?)等が下車、次の停車駅・ハウステンボスでは同一ホームの反対側に停車していたハウステンボス終着の特急「ハウステンボス」からの下車客が駅舎に向かう姿が見えました。
ハウステンボスを過ぎると、次は佐世保線との合流地点である早岐・・・佐世保線の線路が来るかな、と期待していた私でしたが、それらしきものが見えぬまま、そのまま早岐に10:22到着、そして下車。
早岐に到着直後、隣のホームから次に乗車する博多行き特急「みどり10号」入線のアナウンスが鳴り響いてきて一瞬焦りましたが、その「みどり10号」の到着ホーム上の発車標(行先案内板)を見ると、確かに10:29発になっている・・・
あとで調べてみると、どうやら早岐駅は、簡単に言うと、Y字型の配線となっていて、佐世保線の電車はこの早岐でスイッチバックする格好となっていた・・・これはうかつでした。
つまり、佐世保からの「みどり10号」はこの早岐で前後方向を変えて発車するわけで、「みどり10号」入線ホームをよく見ると、どうやら行き止まり式のホームに停まっているようでした。
この特急「みどり10号」は車両中央部にドア(デッキ)のある”ハイパーサルーン”車(783系特急型電車)で、窓の大きさ等で少し戸惑いながらもスイッチバック後の先頭車両に乗り込んだ私は、一旦デッキに荷物を置いてから外に出て写真撮影を行い、再び車内のデッキに戻ったところでドアが閉まり、発車となりました。
スイッチバックで佐賀方に進路をとった「みどり10号」でしたが、デッキの前後にある客室へのドアの周りにある表示を見ると、何れも「自由席」との表示・・・つまりかぶりつきの前面展望が出来る側の客席も自由席となっているわけで、半信半疑の気持ちでその前のほうの客室へと入った私・・・中は典型的な「2×2」列の座席配置を持つ普通車となっていて、思ったより空いていて、なんと進行方向右側最前列の窓側の席に座ることが出来ました。
特急「みどり10号」は有田、武雄温泉・・・と停まっていき、長崎本線との合流地点である肥前山口では長崎からの特急「かもめ14号」と併結、途中、”白いかもめ”(885系特急型電車)とのすれ違い等を楽しみながら、鹿児島本線との合流地点である鳥栖に到着。
この時点で左太ももを少し痛めていた私自身、鳥栖駅で次に乗車する鹿児島本線・下り方面の羽犬塚行き「準快速」列車へ乗り継ぐまでの数分間、半ば足を引きずる格好で「みどり10号」到着ホームから地下道を伝って次に乗る「準快速」列車の入ってくる、「みどり10号」到着ホームからから見て一番遠く(向こう側)にあるホームへと向かいました。
ホームへと上がってから間もなくその羽犬塚行き「準快速」列車が入線してきて、追っかけるかのように乗り込んだ私・・・鳥栖まで乗ってきた「みどり10号」&「かもめ14号」の発車を羽犬塚行きの車内から見送りながら、こちらも2分くらい後に鳥栖を発車、途中駅を全て飛ばしていき、久大本線の分岐する久留米に到着。
実はここに至るまでの間、朝食を一度も口をしておらず、長崎を出て以来まとまった待ち時が取れる最初の駅となったここ久留米で食糧を調達しようと心に決めていたのですが、幸いにも駅構内にコンビニ(ampm)が軒を構えていて、駅舎の写真撮影の後、そのコンビニでパン等を仕入れるのに成功、再び改札をくぐって中に入り、先ほど羽犬塚行き「準快速」列車が到着したホームに戻って、そのホーム上にあるベンチに腰掛けて遅い朝食となったのでありました。
夕方に大分から乗る寝台特急「富士」の車内で昼食と夕食を済ませれば何とか3食とれそう・・・
この続きはまた次回ということで・・・
<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
【関連記事(「あかつき」・「富士」・「日本海(4号)」乗り繋ぎ旅)】
《1》「概要」
《2》「自宅→京都駅(自宅最寄駅→京都)」
《3》「『あかつき』乗車(京都→岡山)」
《4》「『あかつき』長崎到着(岡山→長崎)」
《6》「久留米→大分」
《7》「『富士』に乗って(大分→門司)」
《8》「「富士」名古屋到着(門司→名古屋)」
《9》「『富士』東京到着(名古屋→東京)」
《10》「久方ぶりの東北路へ(上野→いわき)」
《11》「仙台に到着(いわき→仙台)」
《12》「ついに青森到達(仙台→青森)」
《13》「『日本海4号』乗車(青森→車中泊)」
《14》「『日本海4号』京都着(車中泊→京都)」
《15》「KTR宮津まで(京都→宮津)」
《16》「豊岡に出る(宮津→豊岡)」
《17終》「大阪帰着、そして…(豊岡→大阪→自宅)」
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