3つの寝台特急「あかつき」&「富士」&「日本海4号」で九州から本州北端(青森)まで…〔16〕豊岡に出る
去る3月10日から13日にかけての日程で九州から青森にかけて、3本の寝台特急(「あかつき」・「富士」・「日本海(4号)」)を使って、乗り繋いでいったという旅程の顛末を記してきているこのシリーズでありますが、今回で16回目となります。
前回(15回目)の記事では京都10:24発の天橋立行き特急「はしだて3号」(綾部まで東舞鶴行き特急「まいづる3号」と併結運転)で北近畿タンゴ鉄道(KTR)線内の宮津に向かったところまでを記しました。
この特急「まいづる3号」では、JR線とKTR線の接点駅でもある福知山に於いて、現在高架となっているJR線から地上のまま残っているKTR線にどのようにして入っていくのかが気になっていたわけですが、結局、福知山を発車してから高架から地上へと降りてきたJR線と地上を這うKTR線が互いに近づいたところでお互いの線路の間を結ぶ1本の線路が渡されていて、それを通ることでJR線からKTR線へと入っていくことがわかって満足・・・ということでした。
というわけで、続きを記していきます。
豊岡行き特急「タンゴディスカバリー63号」へは宮津で乗換を、との車内アナウンスによる勧めに乗る格好で北近畿タンゴ鉄道の宮福線と宮津線との交点にあたる駅・宮津で京都からの「はしだて3号」から降り立った私・・・ホーム上で14~15人ほどの乗り継ぎ客と共に「はしだて3号」到着ホームと同一ホーム上の反対側のりばに入ってくるであろう列車を待っていました。
入線することになっていたのは宮津12:27発の天橋立行き普通列車。
手元の『JR時刻表』によると、この普通列車は終着駅・天橋立でそのまま豊岡行き特急「タンゴディスカバリー63号」に変わることになっていました《宮津駅構内のアナウンスでもそのような案内があったように記憶・・・》。
言ってみれば、「天橋立まで普通、天橋立から特急『タンゴディスカバリー63号』の豊岡行き」ということになるわけですね。
京阪神間を走るJRの快速列車では、例えば大阪から乗車する網干行き快速列車を例にとると、車内では「明石まで快速、明石から各駅に停まります網干行きです」という風にアナウンスされると思いますが、これと同様の状況が宮津から乗車した豊岡行き列車でも見られたわけです。
ただ、今回の場合は普通列車だったのが料金別途徴収の優等列車に化けるというある種ダイナミックな感じのするものとなっていますが・・・
なお、今回宮津から乗車したこの豊岡行き列車のような、ある駅を境に普通列車(快速含む)になったり料金別途徴収の優等列車になったりするというケースは、現在では他に北海道を走る特急「スーパーカムイ」の一部列車や房総半島を走る3本の特急「わかしお」・「あやめ」・「しおさい」の一部列車、そして大阪23:27発の新潟行き下り夜行急行「きたぐに」にて見ることが出来ます《2001年3月3日のJRダイヤ改正までは名古屋と紀伊勝浦を結ぶ特急「南紀」でも、上下1本ずつのみでしたが、一部区間(新宮~紀伊勝浦間)を普通列車として運行していたことがありました》。
「はしだて3号」が終着の天橋立に向けて発車していってから2~3分後、天橋立から特急「タンゴディスカバリー63号」に化ける豊岡行き列車(公式には「天橋立行き普通列車」)が入ってきました。
「タンゴディスカバリー」車両(KTR8000形気動車)2両編成・・・北近畿タンゴ鉄道(KTR)で活躍中の車両の中では一番好きな車両で、車内の座席頭部には丹後ちりめんで作られたとみられるクリーム色っぽい布がかかっていました《座席裏側にかかる部分に「丹後ちりめん」の文字が縫い込まれていました》。
うん、地域に根ざしている感じがあってイイね、これ・・・
特急区間では自由席車となる車両に乗り込み、定刻の12:27に宮津を発車・・・次の天橋立では右隣の線路上に京都から乗ってきた同駅終着の「はしだて3号」が停まっているのが見えました。
天橋立からは特急区間に入るのですが、それでも結構マメに停まっていくような感じで、どうも「特急」という感じが今一つしなかったかな・・・
そうこうしているうちに特急列車「タンゴディスカバリー63号」は兵庫県内へと入り、幾つかの小駅を通過しながら、やがて右へカーブを描きながら進行方向右手に山陰本線の線路が現れて、終着駅・豊岡駅KTRのりばに到着。
待合室の中で一人女子高校生が座って弁当を食しているのを横目にしながら(←ぉぃ)、小振りな造りの北近畿タンゴ鉄道豊岡駅舎(改札口)をくぐり抜けて駅前広場へと出てきた私・・・ちょうど中高生の下校時間帯にあたっていたのか、制服姿の男子・女子生徒たちの姿が目立っていました。
ここ豊岡では、次に乗る豊岡14:29発大阪行き特急「はまかぜ4号」まで1時間近い待ち合わせ時間があったので、昼食の片をつけることを考えていました。
それで、駅前広場から直角に伸びる通りに入り、少し歩いてみたのですが、通りの入口にある大型スーパーを除いてはコンビニの類は見当たらず、また食べ物屋の類も見当たらない・・・仕方なく先の大型スーパーの近くにある小さな広場の中にあるベンチに腰掛けて休みました。
相変わらず体調は万全とは言えなかった私・・・地元のお年寄りたちの談笑等を耳にしつつ、上を向く等して休んでいました。
それからしばらく経過して、そろそろ発車時刻が近いな・・・携帯の待ち受け画面に表示の時刻表示を見てそう感じた私はそれまで座っていたベンチを立ち上がり、食糧確保のため向かいに見える大型スーパーへと足を運びました。
1階に食料品売場があるとの案内となっていて、玄関から見通せるところにその食料品売場はありました。
惣菜売場に足早に向かっては揚げ物類等を仕入れ、飲料水と併せてレジで会計を済ませ、そそくさとスーパーを出て再び豊岡駅へと戻った私・・・今度は駅前広場の正面に見えるJR線の豊岡駅舎に入ってみたのですが、駅舎の大きさに比して出札・改札フロアはわりとこじんまりとした感じで、そこに2人の駅員が、まるで門番が如く、開いていた改札通路(間に仕切り板が入っていました)を挟んで半ば向き合うように立っているのが見えました。
そして、次に乗る大阪行き特急「はまかぜ4号」の発車時刻が近づき、私は「西大津(現・大津京)→”自宅最寄駅”」の乗車券と豊岡から大阪までの自由席特急券を用意し、改札をくぐっていったのでありました。
この続きは次回記事にということで・・・
<(_ _)> お読み下さってありがとうございます <(_ _)>
【関連記事(「あかつき」・「富士」・「日本海(4号)」乗り繋ぎ旅)】
《1》「概要」
《2》「自宅→京都駅(自宅最寄駅→京都)」
《3》「『あかつき』乗車(京都→岡山)」
《4》「『あかつき』長崎到着(岡山→長崎)」
《5》「長崎→久留米」
《6》「久留米→大分」
《7》「『富士』に乗って(大分→門司)」
《8》「「富士」名古屋到着(門司→名古屋)」
《9》「『富士』東京到着(名古屋→東京)」
《10》「久方ぶりの東北路へ(上野→いわき)」
《11》「仙台に到着(いわき→仙台)」
《12》「ついに青森到達(仙台→青森)」
《13》「『日本海4号』乗車(青森→車中泊)」
《14》「『日本海4号』京都到着(車中泊→京都)」
《15》「KTR宮津まで(京都→宮津)」
《17終》「大阪帰着、そして…(豊岡→大阪→自宅)」
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