オットー・クレンペラー指揮のベートーヴェン「第九」…1964年、英国ロイヤルアルバートホール《+Proms2008情報》
9月に入り、それぞれの大規模「第九」イヴェントでは着々と備えを進めてきています。
大阪の「サントリー1万人の第九(10000人の第9)」では続々と本番に向けてのレッスンをスタートさせてきており、広島の「第九ひろしま」ではレッスン開始に備えて広島県内に設定された6箇所のレッスン開場に向けてレッスンに必要な書類の発送作業に追われたり・・・
東京の「国技館5000人の第九コンサート」・・・今のところ表立っての動きは見せていませんが、9月25日(木)に予定されている墨田区役所内リバーサイドホールに於ける発会式に向けて着々と準備を続けているものとみられます。
ちなみに私自身も、今冬、「大阪5」クラスにて「1万人の第九」に合唱参加させて頂くこととなりましたが、明日(9月4日)、その「大阪5」クラスの初回レッスンが開かれることになっています。
果たしてどうなることやら・・・
さて、今回は久しぶりに動画共有サイトに寄せられているベートーヴェン「第九(交響曲第9番ニ短調作品125”合唱付”)」演奏動画の中からひとつ紹介することにします。
今回ご紹介するのは『YouTube』に寄せられている、1885年にドイツで生まれて1973年にスイスのチューリヒで亡くなったユダヤ人指揮者、オットー・クレンペラーの指揮によるベートーヴェン「第九」演奏。
実は動画投稿先である『YouTube』には動画に添付されているテキストデータには指揮者名以外の各種データ(ソリスト陣容、合唱&管弦楽、演奏年月日など)の記載が見られませんが、ネット上に於ける公開情報から、この動画は東海道新幹線開業の年即ち1964年の10月27日頃にイギリス(英国)・ロンドンにあるロイヤル・アルバートホールに於いて行われた「第九」演奏をライヴ収録した映像で、管弦楽は現在のフィルハーモニア管弦楽団の前身にあたるニューフィルハーモニア管弦楽団が務め、合唱団は同管弦楽団専属のニュー・フィルハーモニア合唱団が務めていたものと思われます。
なお、4人のソリスト陣については、残念ながら、わかりません。
今回の「第九」演奏動画についてですが、全部で8分割される形で公開されていて、収録範囲は全4楽章(全曲)。
各分割動画それぞれの収録範囲は以下の通りとなっています《動画の切れ目前後に於いて多少映像の重複が見られます》。
◆ 第1分割(Part 1/8) 曲始~第1楽章・296小節目 ◆ 第2分割(Part 2/8) 第1楽章・297小節目~第1楽章終わり ◆ 第3分割(Part 3/8) 第2楽章冒頭~第2楽章・510小節目 ◆ 第7分割(Part 7/8) 第4楽章・331小節目~第4楽章・762小節目 ◆ 第8分割(Part 8/8) 第4楽章・763小節目~曲終 |
上記からわかりますように、声楽(独唱&混声合唱)の入る終楽章(第4楽章)は3分割されている格好となっています。
また、演奏前と演奏終了直後には、ステージ全景をバックに、ベートーヴェンの胸像が映し出されます《演奏終了直後については、ベートーヴェンの胸像と共に、クレンペラーの胸像(?)も並んで映し出されています》。
なお、映像自体はモノクロとなっています。
【削除されました】
【削除されました】
【削除されました】
ステージ中央後方から姿を見せたクレンペラー、この時既に”ヨボヨボ”の状態のように見受けられるところですが〔指揮する際も、映像を見る限り、どうやらイスに腰掛けて指揮をしているみたい〕、演奏自体は「さすが巨匠」と言わせるだけの技量を見事披露してみせたといった感じのもののように思えました。
程よく引き締まった音(適度な”伸び”も入っていたかな…)、そしてしっかり歌わせていたメロディーライン・・・
動画自体の音質もそれほど悪くなく(但し音声自体はモノラルとの情報有り)、この時代〔1960年代中頃)の録音としては比較的安心して聴ける部類のように感じます。
【おことわり】
動画共有サイト(『Google Video』、『YouTube』等)に投稿・公開されている動画については、今後、投稿者或いは運営サイドの判断等により削除される可能性がありますことを予めご承知おき下さい。
P.S.
今回は1964年10月頃のロンドン=ロイヤル・アルバートホールに於けるクレンペラー指揮によるベートーヴェン「第九」のライヴ映像をご紹介しましたが、現在、そのロイヤル・アルバートホールでは音楽界の夏の風物詩ともいえるBBCプロムス(PROMS)が9月13日(現地時間)まで開催されています。
それで、このプロムス期間中の、期間最終日の前日即ち現地時間で9月12日の夜19時半(日本時間で9月13日の未明3時半)から開かれる第75公演(Prom 75)に於いてベートーヴェン「第九」がとりあげられます《実際のプログラムは「第九」を含む全5曲で構成されています》。
その「第九」を含むプログラムにより行われる今年のプロムス第75公演では、イタリア・ミラノ生まれの指揮者ジャナンドレア・ノセダが指揮するBBCフィルハーモニック管弦楽団他により演奏されることになっています。
4人のソリスト陣、具体的な演奏曲目等の内容詳細についてはBBCプロムス(PROMS)公式サイト内に掲載されている『FRIDAY 12 SEPTEMBER(Prom 75: Beethoven's 'Choral' Symphony)』のページをご参照下さい。
或いは『番組表wiki 海外ラジオの音楽番組をオンライン放送で聴こう@クラシック板』仁掲載されている『2008-09-13』でも確認出来ます。
P.S.(2;090928追記)
記事本文中に当初掲載していました、今回ご紹介している『YouTube』に寄せられていた「第九」演奏動画が投稿ユーザ側の都合で全て削除されていることが昨日遅くになって判明し〔あぁ遅かりし…〕、急遽代替を探索したところ、第4~6各分割を除く5本の動画を中国の動画共有サイトに於いて発見し組み替えを行うと共に、別の中国の動画共有サイトに於いて、同じくクレンペラーが指揮した、今回の記事でご紹介しているものとは異なる「第九」演奏を収めた動画がアップされているのを発見しましたので、以下にてリンクのみ列挙いたします。
《第1分割・・・第1楽章》
これらは1970年にロンドンで行われたクレンペラー=ニュー・フィルハーモニア管による「第九」演奏となっていて、上記3分割にて全4楽章をカバーしています《第3分割の動画は50分近くの長いものとなっていて、第3楽章と第4楽章がまとめて収められています。》
ただ、これら3分割されて公開されているベートーヴェン「第九」動画は元々中国の動画共有サイト『tudou.com』に寄せられてきたもののようですが、そこから更に別の中国の動画共有サイト『xkmtv.com』に転載されている分については当方の環境に於いてはブラウザのデフォルト設定のままでも視聴できたのに対し、元々の当該演奏動画投稿先である『tudou.com』に於いては中国のプロキシ情報(IPアドレス、俗に言われる「中国串」)をブラウザに噛まさなければ視聴できませんでした《ブラウザのデフォルト設定のままでは視聴不可》。
ブラウザに海外のプロキシ・サーバ情報を仕込むことについては『プロキシサーバは便利・・・今年のBBCプロムス(PROMS)動画配信の日本国内からの視聴などに貢献』をご参照下さい《ちなみに中国の「カントリーコード」は”CN”です→当該ブログ内記事の中で例示しているプロキシ・サーバ情報取りまとめサイトに於いてプロキシ・サーバ情報を探索するのに必要》。
P.S.(3;091027追記)
昨日になって、同じく中国の動画共有サイト「youku.com」に於いて、今回ご紹介しているベートーヴェン「第九」演奏を全て(全4楽章分)収録している演奏動画を発見しました。
当方のPC環境に於いては、ブラウザの初期(デフォルト)設定のままであっても(プロキシサーバ設定無しでも)再生してくれましたが、万が一再生が思うように出来ない、或いは再生できないようでしたら、前記「P.S.(2;090928追記)」でも書いていますが、ブラウザへの中国のプロキシサーバ・アドレスの組み込みも検討してみて下さい。
なお、これによりクレンペラー=ニュー・フィルハーモニアO.による「第九」演奏動画の収録(公開)範囲は「全4楽章」となります。
【関連記事(ベートーヴェン「第九」ポータル)】
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