R.シュトラウスの『交響曲(第1番)ニ短調』・・・ハイティーン時代の”秘曲”《今、クセになってしまっている楽曲》
私自身、今、何かあると徐に聴きたくなる楽曲があります。
勿論、ベートーヴェンの「第九(交響曲第9番ニ短調作品125”合唱付”)」もその中の一つとして入っているのですが、「第九」ではない、この楽曲もすっかりクセになってしまっているような感を抱いています。
その楽曲とは・・・
R.シュトラウス:交響曲(第1番)ニ短調AV.69
リヒャルト・シュトラウス(R.シュトラウス)が作曲した”交響曲”といえば曲名に標題のくっついた格好の『家庭交響曲作品53』や『アルプス交響曲作品64』がよく知られているところですが、これら以外にも標題のつかない”プレーン・タイプの「交響曲」”も2曲存在します。
今、私自身が時に数回繰り返し聴くこともある”クセになり”そうな『交響曲ニ短調』はこの2曲存在する”プレーンタイプの「交響曲」”のうちの初めに作曲されたほうになります。
この『交響曲ニ短調』は1880年、R.シュトラウス16歳の頃に書かれた作品で、翌年の1881年、17歳の時の初演されましたが、当時彼は王立ルートヴィヒス・ギムナジウムの生徒だったと伝えられています。
いわば習作と位置づけられそうな作品で、私自身もこの作品を幾度か耳にしているうちに、先代の作曲家(ベートーヴェン、シューマンなど)が残していった作品たちを手本にして書かれた”習作”だな、と勘付いていたものでした。
けれども、彼自身は6歳から作曲を始めるという早熟ぶりで、11歳にして正式に作曲の勉強を始めたといわれており、16歳にして『交響曲ニ短調』というまとまった楽曲を書けたというのは、まぁモーツァルトなどの前例があるにせよ、驚きを禁じ得ないところですね《早熟な作曲家といえばメンデルスゾーンも知られるところですが、彼の場合は6歳で母親からピアノを習い始め、8歳にして作曲の勉強を始めています》。
同じ時期に書かれた作品としては『弦楽四重奏曲イ長調作品2』があり、また2年遅れ(1882年)で『13の吹奏楽器のためのセレナード変ホ長調作品7』や『ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品8』なども書かれています。
R.シュトラウス『交響曲ニ短調』のクセになるところ・・・口で(というか文字で)説明するのはちょっと難しいところですが、第1楽章初めの調性がめまぐるしく変化するさま、第3楽章の最初の部分で聴かれる、跳躍気味のメロディーラインと何処か感傷気味なベースラインとのかけ合い、そして第4楽章(終楽章)中間くらいのところにある展開部から再現部に至る過程で聴かれる転調ぶり・・・・・・ま、敢えて言えばこんなところでしょうか。
後世になってよく知られるところとなった『ツァラトゥストラはかく語りき(こう語った)』や『死と変容』、『英雄の生涯』などの作品からはちょっと想像のつかない、いわば古典的書法に基づく楽曲なのですが、ベートーヴェンやシューベルト等の古典派作曲派が書いた曲を好む私自身にはピッタリきそうかな・・・
それにしても、ハイティーンにして交響曲が書けちゃうというあたり、”人の振り見て我が振り直せ”ではないけれども、私自身、反省しつつも一歩でも前進させなければ・・・
『リヒャルト・シュトラウス』
『リヒャルト・シュトラウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品8』
『リヒャルト・シュトラウスの生涯と作品』
P.S.
今回の記事、実はこのブログのベースとして利用させて貰っているniftyココログ内の一企画『トラックバック野郎』に於いて”お気に入りのクラシック音楽”というお題が挙がっていることを受けて書いてみたものですが、私にとって何だか水を得た感じ・・・かな?
それはさておき、記事本文で紹介したR.シュトラウス『交響曲ニ短調』でありますが、私の場合はカール・アントン・リッケンバッハーが指揮するベルリン放送交響楽団の演奏が収録されたCD(レーベル名「KOCH SCHWANN」)で繰り返し聴いてきているのですが、この組み合わせの他にも、ネット上で確認する限りでは、以下に列挙する組み合わせによる演奏が存在する模様。
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◇ マルコポーロ(ナクソス系)=「8.220323」 ◆ 管弦楽:香港フィルハーモニー管弦楽団 ◆ 指揮:ケネス・シャーマーホーン ◆ 録音:1985年3月31日~4月3日、香港にて ◇ COLOSSEUM(コロセウム)=「COL 9006.2」 ◆ 管弦楽:ニュルンベルク交響楽団 ◆ 指揮:クラウスペーター・ザイベル ◆ 録音:1988年 |
ナクソス系統の「マルコポーロ」レーベルがR.シュトラウスが書いた”プレーン・タイプの「交響曲」”の演奏を収録していることは前々から見聞きしているのですが〔但しもう一つの『交響曲へ短調作品12』のほうだったか・・・今回の『交響曲ニ短調』演奏を収めた「マルコポーロ」レーベルCDの存在については初めて知った〕、ザイベル指揮ニュルンベルク響による演奏を収録した「コロセウム」レーベルCDのほうはつい最近になってその存在を知るところとなりました。
また、先記の.リッケンバッハー指揮ベルリン放送響による演奏については昨年(2007年)3月24日にNHK-FMで放送された『名曲の楽しみ ~リヒャルト.シュトラウス その音楽と生涯(68)』の中で第3・4楽章の演奏部分のみ紹介されていたそうですが、これについては、私自身、知る由無しです(自爆)
それはともかく、今やR.シュトラウスの残した数々の名曲たちの陰に隠れてしまっている感のある、いわば”秘曲”的存在の『交響曲ニ短調』でありますが、若き頃の彼の成長の一端を知る意味で一聴してみるのも悪くないかも・・・
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