大阪市営地下鉄谷町線に配置の30系、新型車両「(仮)30000系」に置き換え・・・左右非対称な30系電車の終焉
かつて高校や大学に通っていた頃にさんざんお世話になった大阪市営地下鉄谷町線・・・同線などで走っていた、あの左右非対称な30系電車の独特な前面形状(同じく同線などで走っていた50系電車も同様の前面形状をしていました)は私にとってはお馴染みの存在でした《尤も前面形状の非対称さでは御堂筋線で活躍中の10系電車に負けますが…》。
今もその独特な顔つきをした30系電車が谷町線に於いて活躍中で、冷房化等のリニューアル施工を受けたとはいえ、よくぞここまで長生きしているなぁ・・・と眺めていて思わず関心してしまう私自身。
その谷町線30系電車が、ついに、来年(2009年)の3月から順次置き換えられることになり、その後継車両となる新型車両「(仮)30000系」電車がこのほど完成して車両製造元である近畿車輛から陸送された模様です。
大阪市営地下鉄を運営している大阪市交通局によるリリース文『平成21年春 30000系車両デビュー ~地下鉄 谷町線に新型車両を導入します』が伝えるところによると、前面部には曲面ガラスを採用した丸みのある柔らかなデザインを施し、ステンレスの光沢を生かした車両側面には窓を挟んで上下にラインカラーを配すると共に新たに縦方向にもラインカラーを配置、その縦方向のラインカラーには号車番号を示す数字をデザインとして織り込んでいる他、車内には大阪市営地下鉄の車両としては史上初になるであろう案内用液晶ディスプレイが乗降扉の上に装備される等、大阪市交通局による新しい試みが随所に採り入れられています。
この新型車両「30000系」、人によっては東京メトロ半蔵門線に旧営団地下鉄時代の5年前(2003年)に投入された08系電車と形状が似ているとの声があり、確かに前面形状に於いては、前面部の縁取りや行先表示器の配置方などから(ついでに言うならばラインカラーも半蔵門線は谷町線と同じ「紫色」を使用)、何となくそのように感じてしまうところですが、一方で前照灯の配置などから10系電車の面影も見ることが出来ます。
ところで今回の地下鉄谷町線への新型車両投入は1990年にデビューした新20系電車以来19年ぶりのことだそうですが、この新型車両「30000系」1編成あたりの価格は約8億9千万円で、置き換え対象となっている30系電車は13本現有していることから、単純計算で115億円以上にのぼる経費が見込まれるわけで、「フェスティバルゲート」事業の失敗などで8000億以上の借金(数字だけで言えば一都道府県分の年間予算並み!)を抱え込んでいる上に大阪市営バスへの赤字補填という”禁じ手”を使おうとして大阪市議会や有識者から総スカンを喰らっている大阪市営地下鉄、そして大阪市交通局は大丈夫なのか・・・新型車両を投入すること自体を否定するつもりはありませんが(むしろ嬉しいほうですね・・・う~ん)、そのために大阪市民に新たな税負担がのしかかるようなことだけはあってはならないところですね。
尤も、先に記した大阪市営地下鉄の黒字分で大阪市営バスの赤字分を補填するということについては、昨年(2007年)の11月18日に行われた大阪市長選挙で大阪市交通局自体の民営化を公約の一つに掲げていた前の大阪市長を「地下鉄とバスは一体で公営企業のまま経営改善を進める」と公約していた現在の平松邦夫市長が破り当選したことがその背景にあるともいわれているようですが・・・
それはともかくとして、19年ぶりとなる地下鉄谷町線の新型車両「30000系」は既に製造元からの陸送が始まっていて、その模様をとらえた映像が早速『YouTube』に寄せられています。
近く試運転が行われるものと思われますが、どんな走行音を響かせてくれるのか、また車両外観や運転席のつくり等はどうなのか・・・いろいろと気になるところです。
『大阪市交通局 谷町線に30000系導入』
『新型車両「30000系」導入へ 大阪市営地下鉄谷町線』
『大阪市地下鉄、バス借金軽減も課題』
『地下鉄の黒字でバスの赤字“穴埋め” 大阪市交通局』
《→同一内容の記事が『地下鉄の黒字でバスの赤字“穴埋め” 大阪市交通局』というタイトルでも掲載》
『大阪市交通局の改革は遠のいた。改革型公営企業は絵空事になりそうだ。』
『大阪市営地下鉄谷町線新型車両 30000系 陸送』
P.S.
『関西鉄道なんでも情報掲示板』に一スレッドとして掲載されている『近畿車両…10/14』によると、新型車両「(仮)30000系」は製造元である近畿車輛に於いて10月13日時点で既に最初の編成分が完成していた模様で、10月14日(鉄道の日)深夜から16日深夜にかけて順次陸送されていったとのこと。
本文中で紹介した7つの動画はその時の模様をとらえたものと言えそうですね。
谷町線といえば、私の自宅から谷町線の駅までは自転車で10分前後の距離ということもあって、やはり駅まで自転車で十数分で行けてしまうJR大和路線(関西本線)と同様、私にとって身近な存在でもあることから、今後の動向が益々気になってくるところです。
【おことわり】
動画共有サイト(『Google Video』、『YouTube』等)に投稿・公開されている動画については、今後、投稿者或いは運営サイドの判断等により削除される可能性がありますことを予めご承知おき下さい。
<(_ _)> ありがとうございます <(_ _)>
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