夜行快速列車「ムーンライトながら」指定席券の転売で初(?)の逮捕者・・・
東京と大垣を結ぶ全車指定の快速「ムーンライトながら」───この”大垣夜行”からの流れを受け継ぐ由緒ある東海道本線を走る夜行快速列車について、来年のJRダイヤ改正あたりでの定期運行の廃止がJR内部で話として持ち上がったことでネット上でも大騒ぎになったことは記憶に新しいところなのですが、そんな中、この「ムーンライトながら」の座席指定券を巡り、あろうことか、逮捕者を出してしまいました。
昨日付で各種メディアが一斉に報じていたことなのですが、私の知る限りでは、1996年3月にかつての”大垣夜行”(東京~大垣間普通列車)から全車指定の夜行快速「ムーンライトながら」として装いを新たにして以来、初の「ながら」指定席券を巡っての逮捕者ということのようですね《本当に”初”なのか定かではないのだが…》。
で、逮捕の決め手となったのは、いくつもの新聞記事などから、どうやら「ムーンライトながら」1列車に僅か3席(だったっけ…)しか存在しない”一人掛け座席”を買い占めていたことのようで・・・
本来、この座席は車椅子の障害者のために用意されているものといわれているのですが、「青春18きっぷ」シーズン期にヤフオクを眺めていますと、ズラッと並ぶ「ムーンライトながら」指定席券の中に、しばしば”一人掛け”とか”格別最高の”などといった謳い文句でこの希少な「ながら」の”一人掛け座席”指定席券が出品されているのが目に付きます。
正直、私自身もこのヤフオクの光景に屈辱を覚えることしばしば(買うつもりが無くともそう覚えてしまうのです)・・・指定席券を買うならば、ヤフオクに頼らず、自分の力で買いたい、と何度思ったことやら。
そしてこのことは、なにも今回の「ながら」指定席券に限らず、やはり入手困難と言われている人気アーティストによるコンサートのチケットに於いても言えることなのですが・・・
う~ん、しかしながら、現実問題、どうしてもヤフオクに頼らざるを得ない場面もあったりするんですね《発売開始日に動くべきところを失念してしまった、開始当日に電話が全く繋がらなかった(コンサートチケットで)・・・》。
そこを狙っているのだろうか、チケットゲッターたちは・・・
おっとっと、横道にそれてしまいましたが、今回の「ムーンライトながら」指定席券を巡って東京都迷惑防止条例違反(常習ダフ屋行為の禁止)容疑で逮捕された37歳の容疑者は、5年間に250万円もの利益を稼ぎ出し、逮捕までの最近2年間だけでも実に約170枚を売りさばいていたと供述しているそうな。
家出して生活費を稼ぐためにやってきた・・・と今回の転売の動機について供述している容疑者でありますが、このことにより「ながら」の”一人掛け座席”を本当に必要としている車椅子の障害者たちが多大なる迷惑を被っている様子。
やはりイカンですよ、これは・・・
で、今回のような、本来身障者に割り当てられるべき座席の転売による流出を防ぐためには、これは「ムーンライトながら」以外の車椅子対応の指定席を抱える他のJR列車全てにも言えることなのですが、それこそ「カシオペア」に一つだけ存在する車椅子対応個室”カシオペアコンパート”の発売時にみられる取扱と同様に、通常のマルス・システムからの発券ではなく元締めへの電話問い合わせの結果に基づく手書き発券により対応する(勿論その際には身障者手帳の提示を求める)特殊なやり方をとらざるを得ない、ということになるのでしょうか。
それはそれとして、今回の逮捕劇が引き金となり、「ムーンライトながら」廃止論がJR内部でより盛んに叫ばれるようなことだけはあってほしくないと願うところです《恐らくは無いと思うのですが…》。
『ダフ屋行為:人気の夜行列車券転売 容疑で会社員逮捕--警視庁』
『「ムーンライトながら」の指定席券でダフ屋行為 常習男を逮捕』
《→『「ムーンライトながら」指定席券をオークション販売、常習男を逮捕』、『「ムーンライトながら」の指定席券でダフ屋行為 常習男を逮捕』としても掲載有り》
『人気の夜行列車指定席券でダフ屋行為』
『夜行列車でダフ屋行為=身障者席などネットで転売-容疑で会社員逮捕・警視庁』
『ダフ屋行為の疑いで逮捕 夜行電車の指定券を転売』
『人気切符のネット転売 頭悩ます鉄道各社』
『転売目的のチケット購入は「ダフ屋行為」!』
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