「第26回サントリー1万人の第九」本番当日のこと(前編)・・・門限ギリギリで滑り込み、そしてゲネプロ
第1部にデュオ・ユニット「CHEMISTRY」を迎えて行われた今年の「第26回サントリー1万人の第九(10000人の第9)」からはや10日・・・いははや時の経つのは早いもので。
自分の部屋の中をちょっとずつ整理している今日この頃なのですが、あの時のことをノートに記してみることで余韻が味わえるものなんですね。
というわけで、後れ馳せながら、今年の「1万人の第九」公演当日のことを記したいと思います。
公演前日の総合リハーサルの時と同様、当日も好天に恵まれ、前日と同様に自転車で向かいたいところでしたが、朝支度(ご飯を食べたり洗濯の準備をしたりとか…)に時間がかかってしまい、所要時間の関係から、結局は電車利用で向かうこととなりました。
そして公演会場(大阪城ホール)最寄りとなる大阪城公園駅(JR大阪環状線)に到着した時には門限時刻(朝10時)の5分前くらい・・・当然の事ながら大阪城ホールに向かう人の影はまばらで、「1万人の第九オーケストラ」団員らしき人数人を見かける程度。
そんな中を、間もなく入場出来なくなりますよぉぉ、とのホール係員からの呼びかけを受けながら大阪城ホール北玄関へと急ぎ足で向かう私・・・何とか1箇所だけ扉の開いていたところから入った(というかそこに滑り込んだ)頃には場内から座席調整が始まる旨のアナウンスが鳴り響いていました。
昨年までは改札のところでペンライトなどを渡されたものでしたが、今年はそれが無かった・・・理由は着席時にわかるわけですが、とりあえず手持ちの座席券に表示された座席番号のところへと急ぎましたが〔何しろ今年は舞台アリーナの席だったので余計焦りました〕、どうやら昨日座った、その座席番号で指示された席のところに係員からの個別移動指示がしてしまったみたいで、既に誰かに座られてしまっていました。
仕方なく、周囲の人に言われるままに一つ後ろの列(舞台アリーナ区域最後列)の席に移動して座ったわけですが、そこにペンライトなど一式が入ったビニール袋が置かれているのが見えました。
そうだったのか、これなら入口でペンライト等配布のための人員を別途揃える必要はないわけだ・・・思わず納得の私。
舞台アリーナ区域正面最後列には、私の着席時点で、私を含めて6~7人が座っていたわけですが、スタンド区域に対する統一移動指示(つまり”平行移動指示”)が続く中、私の座っているあたりに比較的固まって座っていた4人(私を含む)に対して再度個別移動指示が出され、私はそこから同じく舞台アリーナ区域正面の前から4列目の一番右端の席へ移動となりました。
つまりは舞台袖が丸見えの席・・・こんなところ座ったのは初めてで、ゲスト出演者らを間近に見えたりして、心中少し興奮したものでした。
それだけに、荷物の管理など、余分に緊張を強いられる場所でもあるわけで・・・荷物を隠すための黒ビニール袋が客席から丸見えとなる席に座っている合唱団員に係員が配布するという光景を初めて目にしました。
気をつけねば・・・思わず気の引き締まる私(!?)
座席最終調整が一段落したところで清原先生主導による発声練習が始まり、”隣の人との肩たたき”などと併せて心と声を解きほぐされると、次は”第2部→第1部”という逆順でゲネプロが行われたわけですが、そこで耳にした今年の佐渡裕指揮の「第九」はそれほど角の立たない、何処かホンワカとした感じのテンポ運びといった印象でしたが(付点音符の扱いがそのような感じだったため)、音の密度の濃さやバーンスタイン譲りの勢いに任せた感じ(というか人間臭さを反映させた感じ)の指揮っぷりは相変わらずで、歌う側にもやりがいというものを与えてくれているような気がしました。
「第九」演奏に続く「蛍の光」斉唱が終わったことで第2部のゲネプロは終了となり、30分間の休憩となったところで昼食を済ませたわけですが、今年は電車利用でギリギリだったことから昼食用の食糧を準備するということが一切出来ず、やむを得ず場内レストラン〔サブホール(当日は女子更衣室として使用)向かい〕での昼食となったわけですが、注文したハッシュドビーフは900円と、予めレッスン会場で案内されていた昼食用弁当(お茶付きで千円)と値段的にあまり変わらない。
その上、味のほうは悪くなかったものの、ご飯が幾分冷め気味だったのがちょっと残念・・・せめて米飯部分は炊きたてであってほしかったなぁ。
添えられていた紙ナプキンには大阪城ホールと川を挟んだ反対側にある某一流ホテルの名称が刷り込まれているのが見え、それが目に入った私はちょっとした失望感に打ち拉がれたものでした。
電車代といい、レストランの値段の高さといい・・・全ては自宅を出るのが遅くなってしまった私に対するペナルティのように思えたわけです。
本番を4日後に控えている「第九ひろしま」ではこのようなことがないよう気をつけなければ・・・・・・
昼食を終え、トイレを済ましているところで第1部のゲネプロが始まってしまい(トイレのスピーカーからオープニングの模様が聞こえてきました)、慌てて自席に戻った時にはステージで何やらエスニック風な楽器(実はリュートでした・・・それにしてもでかいリュート!)を抱えた奏者が青いスポットライトを浴びながら奏でているのが見えました。
しばらくするとホール内部に散った4人のソリストたちが、一人一人スポットライトを浴びながら、各々の持ち歌をメドレー形式にて順次披露───スタンド区域のJブロックあたりに立って「カルミナブラーナ」の中の1節(とても、いとしい方)を歌うソプラノ・ソロ(田村麻子)から始まり、次いで同じくスタンド区域のGブロックあたりに立って韓国民謡「舟歌」を歌うバリトン・ソロ(キュウ・ウォン・ハン→韓国ソウル出身)、その次に舞台中央後方にてイタリア=ナポリ民謡「オ・ソレ・ミオ」を歌うテノール・ソロ(吉田浩之)、そして舞台上手にて「翼をください」を歌うアルト・ソロ(というかメゾソプラノの坂本朱)・・・と歌い繋いでいって最後に先に歌った3人のソリストも舞台上に姿を見せて共に「翼をください」を歌い上げて締めくくる。
あとで、これが今年の「1万人の第九」テーマともなった『歌のある星へ』と題されたメドレーの全貌であることを知るわけですが、なるほど、歌による世界一周というわけですか・・・《今になってつくづく思う私→遅すぎ》
メドレーの後は第1部ゲスト「CHEMISTRY」を迎え入れてのゲネプロに移り、最初はピアノ伴奏のみによる『恋する雪 愛する空』、次いで弦楽合奏(「1万人の第九オーケストラ」弦楽セクション)と合唱団が加わっての『冬の星座』、そしてブラスバンド(淀川工科高校吹奏楽部)に交代して合唱団(恐らく先記のピアノ伴奏も)と共に参加しての『約束の場所』・・・の順(本番と同じ順番)で進められましたが、CHEMISTRYの2人が奏でる軽やかでいて何処か切ない響きの一方で、合唱団員の一員としてバックコーラスに加わった私は悪戦苦闘気味で、特に3曲目の『約束の場所』では、スラスラと歌い且つ手拍子も打ってノリノリの女声陣を目の前にして、何とか曲についていこうとアップアップしている私自身に思わず苛立ってしまう有様・・・
果たして本番でもついていけるのか・・・この時には正直ちょっと不安でした。
尤もいざとなれば押し切るしかないわけで・・・
CHEMISTRY歌唱のゲネプロが終わり、これにて全体のゲネプロは終了となったわけで、あとは本番を待つばかりとなり、私は持参の着替えなどを手にして一旦席を離れて場内巡りや着替えに出たわけですが───
ここまでだいぶ長くなってしまいましたので、この続きはまた次回にて。
<(_ _)> ありがとうございます <(_ _)>
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