阪神線内に”出張”中の近鉄車両の近況・・・只今連結開放訓練中!
阪神なんば線(阪神西大阪線延伸区間)に於ける公式試運転開始と前後して近鉄奈良線内で試運転を重ねてきた阪神車両(1000系4両と9000系6両)が同じく阪神の別の車両(1000系6両編成2本)に入れ替わる中、昨年夏以来阪神線内に”出張”中の近鉄車両(1252系・9020系各4両)が未だに近鉄線内に帰還せず、目立った動きがみられないのでどうなっているものかと気にかかっていた私でしたが、その”出張”中の近鉄車両の近況が先頃報じられました。
『近畿日本鉄道博物館』に掲載された以下の記事・・・
によると、昨年8月以来阪神線内にとどまっている(というか試運転などを繰り返してきている)近鉄車両計8両(1252系・9020系各4両)のうち、1252系VE73号編成と9020系EE32号編成の計4両を使っての尼崎駅構内に於ける連結開放訓練が今月9日から続いているとのこと。
この訓練は、阪神なんば線開業と同時に始まる近鉄と阪神との相互直通乗り入れで、近鉄側からの8両・10両編成に対応すべく、阪神尼崎駅にて付属編成(増結編成)車両の増解結が生ずるものの、これまで阪神線内に於ける営業運転途上での増解結運用が皆無だったことにより実施されているもので、先月から自前の車両(つまり阪神車両)を使って訓練を重ねてきているところを、今月9日以降は”出張”中の近鉄車両に置き換えて訓練を続けているそうです。
上記記事では、今月11・15・24各日に於いても尼崎駅構内に於ける近鉄車両を使っての連結開放訓練が行われているのが目撃されていて、当分行われる模様、としています。
また、この近鉄車両を使っての増結開放訓練の模様は『阪神尼崎にて、近鉄電車を使っての増解結訓練』というブログ内記事に於いてもその模様を捉えた動画付きで紹介されている他、動画共有サイトにも幾つか寄せられてきています。
それにしても、阪神なんば線を使って一度取り替えながらも習熟運転を重ねてきている近鉄と違って、一度借り入れた近鉄車両をとことん使い回しているものなんだなぁ、阪神って。
せめてでも同じく相直対応施工済みの近鉄9820系(9020系電車の6両編成ヴァージョン)1本を阪神なんば線を介して入線させ、尼崎駅構内に於ける連結開放訓練と並行して、阪神線内の西九条~三宮間に於ける試運転も重ねたほうがいいんじゃないかな・・・なんて思うのは私だけでしょうか《ちょっと変な思い方かなぁ、これ》。
阪神なんば線開業まで残り3週間余り・・・益々楽しみ。
« 近鉄、特急用車両でまた新型車両の開発?・・・山陽電鉄線区間乗り入れに向けて本格的な行動に | トップページ | NHK−FM放送開始40周年記念番組『高度成長時代のN響』から・・・カイルベルト指揮の「驚愕」 »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« 近鉄、特急用車両でまた新型車両の開発?・・・山陽電鉄線区間乗り入れに向けて本格的な行動に | トップページ | NHK−FM放送開始40周年記念番組『高度成長時代のN響』から・・・カイルベルト指揮の「驚愕」 »
南八尾電車区殿、
こんにちは、
早いもので3月になってしまいました。
私は2月23日に阪神尼崎駅で行われている、連結、開放訓練と、阪神西九条駅で延伸区間に入線する阪神1000系、9000系を見てきました。
その前に、大物駅から尼崎駅までの間に西大阪線をオーバーハングする高架がありますが、そこを通過しているときに、尼崎車庫で阪神の8901が重機で解体されているのが見えて、思わず目をそむけてしまいました。鉄道車両がくず鉄になっていく姿はいつ見ても悲しい気がします。8901型といえば、もとは西大阪線延伸用に製造された車両です。阪神なんば線開業直前に廃車になるとは残念です。
連結、開放の訓練は阪神尼崎駅の新4番ホームで行われていました。訓練に使用されていたのは、三宮方に1251系の1273と、大阪方に9020系の9032でした。作業されたいた方は胸に大きな紙の札をぶら下げておりました。その札には「正当C」、「正当M」、「入換M」、「作業者」、「責任者」と書かれておりました。そのほかにも札をぶら下げていない方も同じほどの数おられました。女性の方もおりました。どうやら、車掌さん、運転手さんがひとつのチームになって訓練しているようです。
実際の連結、開放の訓練を3番線ホームから見ておりますと、慣れないせいか、すごく時間がかかっておりました。連結するときのスピードが早くて、停止している車両がかなりのショックを受けていました。また、確認しながら作業をされているのですが、失礼ですが、はっきり言って、すごく「もたもた」というよりは、「だらだら」作業をしているように見えました。連結におよそ10分近くかかっておりました。開放も同じくらいかかっており、それに、やたら、ブレーキを意味なく、「非常」位置に入れていました。
開業、つまり、本番まで、もうすぐです。もう少し手早くしなければいけないように思います。このままでは尼崎駅での列車の連結、開放に時間がかかって、列車の遅延のならないかと心配しています。ぜひ、作業されている方に、近鉄大和西大寺や、近鉄奈良駅ので連結作業を見学しても、時間の無駄にはならないと思います。
近鉄の新しい時刻表では奈良発、三宮行き快速急行の「阪神尼崎駅」での停車時刻は4分から、5分となっています。その間に作業を完了しなければいけません。
なお、EE32の9132の運転席の窓に「鍵破損の為、開扉厳禁」、そして、丸の中に「教」の文字がありました。鍵穴に赤いテープが貼ってありました。阪神に貸し出し中に壊されたものだと思います。
阪神尼崎での訓練を見学の後、西大阪線の1000系6連「西九条行き」普通に乗りました。この表示も、もうすぐなくなりますね。西九条駅では1番線ホームに到着します。そして、乗客が降り、扉を閉めた後、なんと、運転手さんが、電車から降りて先頭車両の前で青い旗を振りました。その時の運転席のATS表示は「危険域」でした。次に運転手さんが運転席に乗り込み、「入換」ボタンを押して、西九条駅東側の10両の停止位置まで、進行します。すると、出発信号が「進行」に変わり、延伸区間に侵入していきました。
1番線から、エスカレーターを降りましたが、階下の改札階までは、2機あるエスカレーターが両方とも「下り」の方向に向かって動いていました。電気代の無駄になってないか、ここでも心配しました。そして、今度は2番線ホームに上がってみましたが、ここでも、2機あるエスカレータが両方とも、「上り」の方向に向かって動いていました。やっぱり、これは電気代の無駄ですね。そんなに利用客は多くなかったです。
しばらくすると、阪神桜川駅で折り返してきた、1000系6連がホーム中ほどに停車しました。すると、先ほどと同じように、運転手さんが青い旗を持って降りてきて、先頭車両の前で旗を振りました。そして、運転手さんは電車に乗り込み、尼崎寄りの停止位置まで進行すると、車掌さんが扉を開けました。
阪神なんば線での習熟運転は2月23日までのようです。私は最終日の模様を見学できたようです。24日からは以前のように、2番線を使った折り返し運転をしています。もう、4連の車両は西大阪線には入線しないかもしれません。
尼崎、西九条、そして、近鉄難波間で、近鉄の車両を使った本格的な訓練がされないのは不思議です。あるいは、深夜、営業運転が終了してから、行われているのかもしれませんが、現在の西大阪線の運転状況なら、充分、日中の訓練も可能だと思います。
神戸新聞の記事を引用しますと、「近畿日本鉄道は、二〇一〇年春実現を目指す山陽電気鉄道乗り入れに向け準備を本格化させる。山電側の線路や橋りょうなど、安全運行に向けた調査に乗り出すほか、山電の規格に合う新しい特急電車を設計・発注する。奈良に加え、一〇年春を目標に伊勢志摩(三重県)からの直通運転も目指す」とあります。現在の山陽電鉄の車両限界、建築限界では近鉄の車両は走行できないのでしょうか?阪神御影駅も通過できたのですから、いけそうな気もするのですが、そうすれば、新たな車両の製造する必要もなく、落成したばかりの22600系を充当すれば、と思ってしまいます。いずれにせよ、来年の今頃には新しい特急車両が完成しているかもしれませんね。
2月27日早朝、三重県津市白山町の近鉄大阪線東青山駅付近で、近鉄の名張発伊勢中川行きの始発普通電車(2両)が脱線し線路脇の鉄柱に衝突した事故は、結果として丸一日、大阪方面と、名古屋、伊勢志摩方面間が、不通となりました。事故の原因は単純なものかもしれませんが、大きな影響につながるということが露呈しました。また、関係者は復旧のために徹夜で作業されたことでしょう。
この事故が起こった近くの青山トンネルでは、以前に大きな事故が起こっています。原因は違いますが、その時の事故の思い出した人も少なくないでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E9%89%84%E5%A4%A7%E9%98%AA%E7%B7%9A%E5%88%97%E8%BB%8A%E8%A1%9D%E7%AA%81%E4%BA%8B%E6%95%85
近鉄の9020系、5820系に設置されている阪神用ATS、列車種別の電源も入っています。また、「ドアカットスイッチ」、「直通切り替えスイッチ」に張られていたビニールテープも剥がされています。9020系、5820系のドアカットスイッチは順次、新型に取り替えられています。
また、先日、私が見た、阪神なんば線に入線中の阪神1000系には近鉄の「GPS運転士支援システム」取り付け用の凸型の金具が取り付けられていませんでした。確か、一部の1000系や、改造後の9000系に取り付けられていたように思います。
いろいろ、長々と書きました。失礼しました。
投稿: 奈良の鹿やん | 2009年3月 1日 (日) 17時21分
奈良の鹿やんさん、こんばんは。
いつも詳細なレポートをありがとうございます。
阪神サイドにとって営業運転中の増解結作業は恐らく初めての経験となるため、連結相手の車両の入線から実際の連結に至るまでの手順を一つ一つ念入りに確認しながら訓練を重ねているものと思われるところですが、仰るとおり、ここは営業運転中の増解結作業で実績のある近鉄をお手本にして学び、実際真似してみることから始めるのが習熟への近道と思えるところですね。
その一方で、元々阪神西大阪線延伸に備えて開発されて世に送り出された車両〔8901形(8801形)電車〕が、ようやく実現しようとしている西大阪線延伸(阪神なんば線開業)を目前にして廃車処分にされてしまうなんて、とても残念に思いますよ《その車両については昨年11月下旬に山陽電鉄の東二見車庫に回送されていたらしいのですが、何故そんなところにまで回送されたのか、私にもわからないです》。
それはさておき、今は大きなトラブル無く今月20日の開業を迎えられるよう祈るのみです。
投稿: 南八尾電車区 | 2009年3月 3日 (火) 20時42分