”「さくら」&「あかつき」”リバイバル列車運行のこと・・・阪神なんば線開業当日に《他の類似リバイバル列車話有り》
こちら関西(の鉄道界)では昨日(3月20日)開業した阪神なんば線の話題で持ちきりになっているところでありますが〔ちょっと大袈裟な書き方かな…〕、そんな中、阪神なんば線開業と同じ日に運行され、私自身も関心を抱いていた「さくら」&「あかつき」リバイバル列車運行のほうはどうなったのか、情報を求めてネット上にて探し回っていたのですが・・・
運行前には一部の全国紙でも取り上げられていたものの、実際の運行の模様を報じたのは・・・
『ブルトレが特別運行 門司駅にファンあふれる』
『リバイバル“さくら”運転』
の、以上2本の記事のみで、ちょっと寂しい気がしないでもないところなのですが、昨日・今日と九州島内限定(運転区間「門司港~長崎」)で運行された”「さくら」&「あかつき」”リバイバル・トレインに、各日140名(2日間計280名・・・てことか?)の定員に対して計約1800人もの応募があり、昨日は始発駅である門司港駅に於いて「さくら」ヘッドマークの掲げられたED76の周りなどに多数の鉄道ファンらのギャラリーが群がっていたそうな。
ちなみに”リバイバル「さくら」”が運行された昨日の福岡・長崎両地方の天気は「晴れ」とのことで、うっとうしい空模様の中で迎えた阪神なんば線開業とは対照的に、すっきりした青空の下での復活運行となったように想像されるところですね。
ところで、この”「さくら&「あかつき」”リバイバル・トレイン運行は去る3月14日に施行されたJRグループ定例ダイヤ改正で廃止となった寝台特急”ふじぶさ”(「富士」+「はやぶさ」)で運用されていた寝台客車(14系ブルートレイン車両)が使われたわけですが、調べてみるうちに、この廃止となったブルトレ客車を使って運行されたリバイバル列車が他にも2つ存在することがわかってきました。
一つは”ふじぶさ”廃止の翌日(3月15日)に別府~鹿児島中央間で運行された「リバイバル富士」。
『「富士」の雄姿再び 鹿児島中央‐別府 15日記念列車』
↓ ↓
『ブルトレ「富士」里帰り 鹿児島中央駅』
『「西鹿児島駅」に最後の雄姿 廃止の寝台特急「富士」 リバイバル列車を運行 ファンが別れ惜しむ』
『“リバイバル富士”運転』
末期には大分止まりとなってしまった寝台特急「富士」でありますが、かつては日豊本線を全線走破する格好で西鹿児島(現在の「鹿児島中央」)まで運転され、所要時間も丸1日要していました。
その、かつて「富士」が走っていた宮崎・鹿児島両県にリバイバル列車として久しぶりに走らせようということでJR九州大分支社が企画、90人の定員(最少催行人員80名)に対して約1400人(約1000通)もの応募が寄せられ、競争率にして十数倍と、”「さくら」&「あかつき」”リバイバル運行よりも更に”狭き門”となっていたようですね。
で、この「リバイバル富士」で特筆すべきは、牽引機に掲げた富士山の形を摸したヘッドマークの下部英字表示部分のところには、定期運転されていたときには「FUJI」と表示されていたところを〔大昔には「HUZI」と表示されていたそうな…〕、「リバイバル富士」では「リバイバル」の英字表示である「REVIVAL」が表示されていたということ《→『リバイバル富士』・『リバイバルX 乗車・乗車完了』》・・・その上に縦書き表示された「富士」と合わせて”富士REVIVAL(リバイバル)”と読めるわけで、うまいこと考えるものだなぁ、とひたすら感心する私。
ちなみにこの「リバイバル富士」が運転された3月15日当日の大分・宮崎・鹿児島各県の天候は「晴れ」だったそうで〔但し最低気温がえらく低かったみたい…〕、好天の下、久しぶりに鹿児島まで足を伸ばすことが出来て、ファンも勿論大喜びでしょうけれども、列車自身も懐かしんでいたんじゃないかな・・・
余談ながら、私自身、大分以南の区間〔南宮崎(1997年11月28日まで)、西鹿児島(1980年9月30日まで)〕にまで運転されていた頃の「富士」には乗ったことが無いものの、鉄道関連書籍に掲載された「富士」の写真を幾度となく眺めた記憶があるのですが、まだ日豊本線の一部が電化されていなかった頃に見られた、DF50形ディーゼル機関車に牽引された「富士」の写真が一番印象に残っています。
もう一つはといいますと、末期には鹿児島本線・熊本までの運転となり、東京~門司間に於いて「富士」と併結運行されていた「はやぶさ」のリバイバル列車(イヴェント名『「はやぶさ」Forever』)で、こちらは”ふじぶさ”廃止13日前と1週間前にあたる去る3月1日・7日の2回運行されていました。
『「はやぶさ」肥薩線力走 ファン180人惜しむ』
『球磨川の春 千客万来 「はやぶさ」に熱視線 川下りも20隻で始動 SL人吉の運行に期待感』
『【JR九】『はやぶさforever 日帰り肥薩線の旅』運転』
『『はやぶさforever 日帰り肥薩線の旅』再び運転』
↓
『やけどにご注意 肥薩線はやぶさの旅(笑)』《参加者の声》
”ふじぶさ”廃止前の実施だったため、厳密な意味での「リバイバル・トレイン」と言えるのかどうか微妙なところなのですが、肥薩線を「はやぶさ」が走るのは1963年に迂回運行のため同線を通って以来実に46年ぶりということも手伝ってか、各回180人(最少催行定員各回150人)ずつの定員に対して実に3200通の応募が寄せられたとのことで、応募数では先の”「さくら」&「あかつき」”と「富士」の各リバイバル列車を合わせた”ふじぶさ”編成使用のリバイバル列車3つの中では最多となっていますね。
40年以上の時を経て肥薩線に姿を現した「はやぶさ」・・・実際に参加した人の話によると、終着の人吉駅構内に於いて、往年の名列車のヘッドマークを幾つか用意して付け替えてみるなどのファンサービスが行われたそうです。
ちなみに「はやぶさ」リバイバル列車が運行された3月1・7両日、熊本県内(熊本・人吉両地区)は概ね晴天に恵まれていたみたいです。
大昔〔昭和2年(1927年)まで〕には鹿児島本線と呼ばれたことのある肥薩線の、八代から人吉にかけての球磨川に沿った区間を走るブルートレイン「はやぶさ」の姿・・・平凡な言い方になってしまいますが、想像してみるだけでも楽しいですし、人吉までといわずに肥薩線を全線走破して鹿児島中央まで走ってほしかったなぁ。
尤も”ふじぶさ”廃止前の催行だったので、車両運用の関係上、そこまで無理は出来なかったでしょうけれども…
最後まで残っていた九州方面寝台特急”ふじぶさ”(「富士」+「はやぶさ」)の廃止が与えたインパクトがよほど大きかったのか、こうして廃止後も1週間特別のお勤めに駆り出された”ふじぶさ”編成でありましたが、幸いにも以上紹介した3つのリバイバル運転(うち1つは”ふじぶさ”廃止前の催行)とも概ね好天の下での実施となったわけで、”ふじぶさ”運転最終日にはとんだ災難に巻き込まれたものの、多くの鉄道ファンに見送られながら”安らかな眠り”についたような印象を受けているところです。
長いことお疲れさま・・・そう声をかけたい心境です。
<(_ _)> ありがとうございます <(_ _)>
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