「1万人の第九」ドキュメンタリーが国際エミー賞大賞ノミネート・・・前半期にも2つの映像祭で受賞(大賞級ノミネート)
今年で27回目を迎える大阪「サントリー1万人の第九(10000人の第9)」。
この一般公募型大規模「第九」イヴェント(または”巨大な視聴者参加型番組”)の成り立ちについては、このイヴェントに関して詳細に綴った書籍『響け!歓喜の歌声―ドキュメント「一万人の第九」』〔大谷幸三著;TBSブリタニカ(現・阪急コミュニケーションズ)〕が詳しく紹介しているのですが、その中で、イヴェント創始時点に於ける規模からギネスブックへの登記申請を行ったことも記されているものの、現在に至るまで、実際にギネスブックに載ったとの話は聞かれません。
「1万人の第九」を上回る大規模「第九」イヴェントが世界中の何処かで開催されていたとでもいうのだろうか・・・
その「1万人の第九」のギネスブックへの登載の知らせが未だに無い中で・・・・・・
今年に入ってから、その「万九」に対して国際的な映像メディア関連の賞を幾つか受賞していることが明らかになりました。
正確には「1万人の第九」ドキュメンタリー番組に対してのことなのですが・・・まぁ「1万人の第九」自体が元々テレビ制作を前提とした「第九」イヴェントともいわれていることですから。
だから民間放送事業者(毎日放送、MBS)の主催になっているんだ、ということになってくるわけですが、民間放送事業者の主催と言えば広島「第九ひろしま」も同じであり〔ちなみに中国放送(RCC)主催───それもMBSと同じTBS系列〕、だから「第九ひろしま」も「万九」に続けとばかりに・・・という論法へとつながってしまいそうなところですが〔えっ、違うってか…〕、まぁ賞を狙うことにこだわる必要は無いにせよ、最低限文化の灯火だけは絶やしてほしくないところです《というか、何らかの賞の受賞云々は、進歩させるべく絶えず努力且つ工夫することで、自然と結果としてついてくるものですから》。
それはさておき、毎年「1万人の第九」の公演終了後、例年12月下旬の天皇誕生日(12月23日)あたりにJNN系列基幹局(TBS、MBS等5局)限定ネットで放映されてきている「万九」ドキュメンタリー番組とは別に、昨年(2008年)開催分の第26回公演に於いては今年初めにも改めて「万九」ドキュメンタリー番組が放映されていたわけでありますが、その際に英語版も同時制作されていたのだそうで〔それにしても、いったい何処で放映されていたんだろう・・・〕、その英語版ドキュメンタリー「ODE TO JOY: 10.000 VOICES RESOUND!」が、今年前半期(1~6月)の間に・・・
◎ ワールドメディア・フェスティバル2009 《WorldMediaFestival2009》 →金賞 ◎ US国際映像祭 《US International Film & Video Festival 》 →大賞ノミネート(金賞) |
という成果を上げていたことが判明、こうした国際的な評価を得たことは、少なくとも私自身が初めて「万九」に合唱参加した1990年から今日に至るまでの間、一度も無かったように記憶しています《尤も”受賞”という形態に限定しなければ、第1回公演(1983年、イヴェント創始年)終了後、その第1回公演の模様がアメリカ、当時の西ドイツ、そしてオーストリアに於いても報じられたというケースはありますが…》。
そして、去る10月7日には国際テレビ芸術科学アカデミー(本部…アメリカ=ニューヨーク市)が主催する国際エミー賞の芸術番組(Arts Programming)部門で国際エミー賞ノミネートを受けていることが報じられました《→『毎日放送「1万人の第九」が国際エミー賞に入賞』;日本国内の報道では「国際エミー賞に入賞」となっているが、主催する国際テレビ芸術科学アカデミーの公式Webサイトを見ると「2009 INTERNATIONAL EMMY AWARD NOMINEES」(国際エミー賞候補作)という表記になってるのが見える》。
今年の国際エミー賞芸術番組部門には、日本の「1万人の第九」英語版ドキュメンタリー「ODE TO JOY: 10.000 VOICES RESOUND!」の他、ブラジル、英国、ポーランドの各放送局から出品された番組作品もノミネートされていて、11月23日に受賞作が発表されるとのこと。
この国際エミー賞に関しては、日本の放送局が出品した番組作品では1999年(第29回)に同じく毎日放送が制作したドキュメンタリー番組『映像90 ~ふつうのままで』がドキュメンタリー部門で大賞を受賞しているものの、その後は日本から大賞受賞作は出てきていません。
ただ、この賞の傾向として、受賞作の多くをイギリスの放送局が制作した番組作品で占めているともいわれていて、今回「1万人の第九」英語版ドキュメンタリーがノミネートされた芸術番組部門にもイギリスで制作された番組作品(→作品名『The Mona Lisa Curse』。どうやら名画『モナ・リザ』をメイン素材として取り上げたドキュメンタリーのようです)がしっかりノミネートされているあたり、11月23日に発表される大賞受賞作で果たして日の目を見ることが出来るのか、気になるところです。
参考までに、年の前半に受賞が判明した前記2つのフェスティバルの類についても、実はそれぞれのフェスティバルの類に於ける大賞級へのノミネートも兼ねていたわけですが、何れも大賞級の受賞はなりませんでした。
果たして「1万人の第九」は、番組作品として、世界中からの注目を集めるのか否か・・・約1ヶ月半後に注目しましょう。
P.S.
年の前半に「1万人の第九」英語版ドキュメンタリー「ODE TO JOY: 10.000 VOICES RESOUND!」が大賞受賞作にノミネートされた2つのフェスティバルのうちの一つ、ワールドメディア・フェスティバル2009に関しては『ユニ通信 2009年5月21日(木)No.5424』にその全結果(但し日本からの出品作品中心の紹介となっていますが…)が発表されていて、日本からはNHK制作の「NHKスペシャル 激流中国 病人大行列 ~13億人の医療~」を初め3作品が部門別大賞(グランド・アワード)を獲得した他、「ODE TO JOY: 10.000 VOICES RESOUND!」と共に大賞にノミネート(金賞受賞)されながら惜しくも受賞を逃したドキュメンタリー部門の作品には、他にNHKが制作した「特集 心に響け いのちの授業」(ジャンル「Human Relations and Values」)と「NHKスペシャル ミラクルボディー 第1回 アサファ・パウエル 史上最速の男」(ジャンル「Sports and Activities」)の2番組作品などが入っていました。
公共放送の制作した作品と対等に渡り合えるくらいのレヴェルにあったということでしょうか、「1万人の第九」というイヴェントそしてドキュメンタリー番組というのは。
そうだとすれば、この「1万人の第九」で「第九」合唱キャリアをスタートさせたものの一人として、誇り高く感じるところですね。
まぁ実際のところはどうなのか、定かでありませんが(爆)
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