バーンスタイン=VPOによるベートーヴェン「第九」・・・1979年。ジョーンズ、コロらを従えての極上の”人間臭さ”
昨日で広島「第九ひろしま2009」合唱参加申込が締め切りとなったわけですが、そのまさに締切当日である昨日の夜21時前、ようやく私も申し込みました。
今回はFAX送信とインターネット払込を併用することで自宅PCにて申し込みを完結させられたわけですが〔払込手数料がかからずに済んだのはありがたかった〕・・・実は昨年(2008年)にも締め切り日当日の夜に駆け込みで合唱参加申し込みをしているため、2年連続の駆け込みとなってしまいました。
鬱陶しがられても仕方ないかな、主催者に・・・
そして今朝方は『10000人の交換絵日記2009』(「サントリー1万人の第九」公式サイト連絡)に最近アップされた「1万人の第九」2代目音楽監督(というか”総監督・指揮”)佐渡裕のメッセージ動画を視聴───そこに映っていた、喫茶店でくつろいでいた佐渡が喋っていた「1万人いれば1万人の人生がありドラマがある」とのメッセージ・・・何だか味わい深いです。
それはさておき、今回は最近各種動画共有サイトにアップされてきているベートーヴェン「第九(交響曲第9番ニ短調作品125”合唱付”)」演奏動画の中から一つを新たにこのブログに加えようと思います。
今回は往年の名指揮者が振った「第九」演奏のご紹介となります。
取り上げますのは、現在「1万人の第九」の”顔”としても知られている指揮者・佐渡裕の恩師にあたるアメリカ出身の名指揮者レナード・バーンスタインがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(VPO、WPh)などを指揮して演奏したベートーヴェン「第九」を収録したもの。
これは1979年にウィーンで収録されたもので、『YouTube』と『fliiby.com』の2カ所に1本ずつ寄せられています。
バーンスタインといえば、当ブログでも1989年(ベルリンの壁崩壊の年)にバイエルン放送交響楽団他を指揮したものと1970年(ベートーヴェン生誕200年)に今回と同じくウィーン・フィルを指揮したもの〔但しソリストの陣容は異なる〕の2つを既に紹介してきていますが、今度の紹介でバーンスタイン指揮による「第九」の有名処が一通り揃う形になります《と思うけれど・・・違っていたらスミマセン(ツッコミ入れてもらえれば助かります)》。
収録範囲はというと、何れも「第九」終楽章の範囲内ということになるのですが、『YouTube』に寄せられている分についてはオケのみによる4度目の”歓喜の主題”(管楽器も加わるところ)から始まって「練習番号M」の箇所の終わりまで、一方『fliiby.com』に寄せられている分については「二重フーガ」箇所から始まって曲の終わりまで、となっています。
合わせていえば、声楽導入部分の最初から「練習番号M」までと「二重フーガ」から曲終まで、ということになります。
これまで当ブログで紹介してきたベートーヴェン「第九」演奏動画は殆ど『YouTube』への単独投稿であるものだったわけですが、今回初めて複数の動画共有サイトにそれぞれ投稿されているものを組み合わせて紹介することとなりました《尤も当初紹介・掲載した「第九」演奏動画が削除されたことを受けて同一内容且つ当初紹介分の収録範囲と同じだけのそろえようとした結果として複数の動画共有サイトに寄せられている動画の組み合わせとなってしまうことはありますが…》。
ちなみに『fliiby.com』はアメリカ東海岸・デラウエア州で誕生したとみられる動画共有サイトで、2007年8月に2人の情報学の学生の手により誕生したものだそうです。
今回紹介しているバーンスタイン指揮による1979年に於ける「第九」演奏の出演アーティストを以下に示します《既にご存じの方も多いことと思いますが…》。
ソプラノ:ギネス・ジョーンズ 《Gwyneth Jones》 アルト:ハンナ・シュヴァルツ 《Hanna Schwarz》 テノール:ルネ・コロ 《René Kollo》 バリトン:クルト・モル 《Kurt Moll》 合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団 《Wiener Staatsopernchor》 管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 《Wiener Philharmoniker》 指揮:レナード・バーンスタイン 《Leonard Bernstein》 |
上記4人のソリスト陣のうち、ソプラノ独唱を務めたギネス・ジョーンズのみ1970年のバーンスタイン指揮「第九」演奏にも出演しています《ちなみにテノール独唱では、1970年にはプラシド・ドミンゴが務めていました》。
それにしても、こうして出演アーティスト一覧を眺めているだけでも、凄く豪華な感じですね・・・まぁ今更言うほどのことはないけれども。
で、演奏ですが、公開されている分に接する限りでは、1989年のベルリンの壁崩壊を記念した「第九」ライヴの時の演奏に張りを与えたような印象を抱きました。
まぁ10年の時を隔てているわけですから、その間にバーンスタインも老いてしまった、と言われればそれまでなのですが・・・それと起用している陣容の違いもあるかもしれないけれども。
オーケストラ、声楽陣とも引き締まった感じの歌いっぷりで、音程(ピッチ)はもちろんのこと、強弱面でも粒が揃っている感じがして、最高な形で”バーンスタインならではの人間くささ”というものが現れているような気がしました。
極上の人間臭さ・・・そんな感じかな《何だそりゃ》。
あ、でもこの10年後にベルリンの壁崩壊を記念して演奏された「第九」が悪いというのでは決してないですよ(汗)
あれはあれで良き味を出してくれているのだから・・・社会的大義も重畳されていたわけですし。
それでは以下の2本の動画を順次再生してお聴き下さい。
ちょっと中抜けとなってしまっているのが残念なところですが、鑑賞にも、また合唱練習用にも最高のものと考えているところです。
【おことわり】
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