【「第27回サントリー1万人の第九」公演記=2】ゲネプロ前「席決め(座席調整)」のこと──主催者の不手際続出?
27回目を迎えた大阪「サントリー1万人の第九(10000人の第9)」からはや1週間が経ちました。
このブログで公演本番当日のことを書き始めているのですが、鉄道趣味の方面で気になる話題を立て続けに書いてきたため、暫く休止状態となっていました。
どうもスミマセンです・・・
4日ぶりに再開しようと思います───今回が2回目となります。
ちなみに前回(1回目)の記事では自宅を出てから公演会場である大阪城ホールに到着したところまでを書きましたが、今年も雨模様にならなかったので、自転車で公演会場と往復しました。
門限(朝10時)2~3分前に合唱団員通用口にあたる公演会場(大阪城ホール)の北玄関前に辿り着いた私───既に人影が疎らになっている中を、出演者用座席券を手に1つだけ開いていたゲート(というか改札口)をくぐってスタンド席エリアの回廊に入りました。
前日に初めて目にした、新しい指導標の類と敷き直されたカーペットが、とても新鮮に感じられました。
その前日のうちに確認した、自席(この日の場合は”仮の席”)に通ずるアリーナ席へのゲートに向かって一つ下の回廊に降り立ち、もう一度チケットを係員に見せながらアリーナ席へのゲートから階段と特設の通路を通ってステージ上にしつらえた合唱団員席ゾーンへと向かいました。
そして、前日のうちに片言の挨拶程度を交わした隣の人と一言挨拶───このときセンターステージではこの日のオリエンテーションが続いていていました。
”仮の席”に着いてから5分ほど経ってからだったか、いよいよ本番を前にした「席決め(座席調整)」が始まりました。
ところが今年の「席決め」は、どうも要領を得ない印象だったかな───というかちょっと不思議なことが起こりました。
テレビ番組制作を前提としたこの「1万人の第九」では、映り映えを考えて、合唱団員領域の中に散見される空席を埋めるという「席決め」という作業をゲネプロに先立って行ってきています。
「席決め」はスタンド席エリアとアリーナ席エリアに分かれて行われており、基本的にはそれぞれ・・・
【スタンド席エリア】 統一指令対応、次いで個別対応 【アリーナ席エリア】 個別対応のみ |
という感じで進められます。
このうち、センターステージに陣取った主催者(MBS)側担当者による統一指令(指示)に基づいた一斉平行移動を基本とした、スタンド席エリアに座っている合唱団員を対象とした「席決め」については、例年、以下の手順により行われてきています。
中通路から下のテノール(T)領域とバス(B)領域の 境界線を提示させる ↓ 提示されたT-B境界線に向かって まずT・B領域の合唱団員(つまり男声合唱陣)が 平行移動する 《境界線のある方向に空席があればそれを埋める》 ↓ それに続く格好で 中通路から下に陣取っているアルト(A)領域と ソプラノ(S)領域の合唱団員(女声合唱陣)が 平行移動 ****** 《中通路下のT-B境界線提示から少し遅れて》 中通路から上のS領域とA領域の境界線を 提示させる ↓ 提示されたS-A境界線に向かって 順次平行移動する |
なお境界線提示は、センターステージに陣取るMBS側担当者の求めに応じて現場係員(恐らくイヴェンター従業員たちでしょう)数人が挙手するなりして示す形が採られます。
ところが、今年の「第27回1万人の第九」のスタンド席エリアに於ける「席決め」作業では、開始前に為されるはずの”境界線提示”が一切行われず、いきなり平行移動へと打って出ました。
それも、最初に指示を出したのは男声陣に対してではなく中通路から下のA領域に対してで、しかも合唱団側(向正面)方向ではなく客席側(正面)方向、つまり逆方向への平行移動を指示していました。
これには私や周囲の人からもどよめきが起こりました───中通路から上のスクリーン裏の位置に座っている団員たちを下ろすためだろうか。
その結果、A領域とB領域の間に縦4~5列程度の隙間ができました。
けれども、そこに中通路から上にいる団員らを入れる様子はありません。
そうこうしているうちに中通路から下の他3パート(S・T・B)の領域や中通路から上の合唱団員に対する移動指示が次々と出されていきますが、こちらはいずれも向正面側への移動指示となっていました《但しパート領域ごとの移動方向の根拠となる境界線(中通路上と同下各々)の提示は無し》
中でも、中通路から下のS領域がどっちに移動させられるのかに私の関心が向けられていましたが、結局は先に向正面側に移動したT領域の後に続く格好で同じく向正面方向へ。
このとき、中通路から下のA領域とB領域の間に出来たスペースはオープニングを飾るファンファーレ隊の類を入れるためのものか、と思っていて、そうだとすれば、見栄え上、位置的に対となるT領域とS領域の間にも隙間をつくるのではないか、とも考えていました。
けれども実際は隙間を作らず埋めてしまった───いったいあの中通路下に出来たA-B間のスペースは何なのか。
そんな疑問が頭の中で浮かんできて考え倦ねているうち、とんでもないことが起こりました。
スタンド席エリアの他の3パート領域の統一指令に基づく平行移動が一通り終息したとみるや、最初に正面方向への平行移動指示を出した中通路から下のA領域の合唱団員に対し、今度は合唱団側つまり向正面側への平行移動を改めて指示してきたのです。
「おいおい、それは無いだろう」───心の中でそう叫びそうになった私。
再びどよめきが起こり、周りの人とは口々にこの一連の平行移動に対しての異論を言い合っていました。
私の視線の先に見える、中通路から下のA領域にいる合唱団員たちもまた戸惑いを隠せない様子で、なかなか平行移動が進まず、怒り出す人も一部出ていたことでしょう。
現場で走り回ったスタッフたちもまた、同じように振り回されて、さぞ気の毒だったことと察します。
この事態、私の記憶の範囲では初めてのことのように思うのですが〔ちなみに私自身は1990年以来、落選した2006年を除いて、毎年お世話になってきています〕、ひょっとすると今年から担当替えがあったものの前任者からの引き継ぎがうまくいかなかった(或いは中途半端だった)せいなのか、そのあたり部外者故定かではありませんが、何とも幸先よくないスタートとなってしまっていました。
遅々として進まなかった、中通路から下のA領域の再移動がようやく一段落したと見たセンターステージに詰めていたMBS側担当者たちは、堰を切るがごとく、間を置かずそのまま発声練習を始めると告げ、ステージ上に「万九」合唱指導者団のリーダー的存在・清原浩斗氏がピアノ伴奏者とともに姿を見せました。
このあたり、主催者サイドの焦りというものを感じずにいられないところなのですが・・・
そんな私の至極勝手な懸念をよそに、清原先生はいつものように「背伸び」や「肩たたき」などでリラックスさせ、そして第1部合唱参加曲(世界に一つだけの花)のチェックとメインの「第九」のチェックと進めていきました。
私の所属していた「大阪5」などを担当していた有元正人先生もまたステージ上に姿を見せる中、『世界に一つだけの花』では最後に出てくる「la la la …」のバックコーラスの扱いの確認が、そして「第九」では主に声の響かせ方を中心とした確認がなされました《一番最後の「プレスティッシモ(Prestissimo)」箇所ともう1カ所程度をダメ出ししていたような───よく覚えていないけれど》。
清原先生による発声練習は15分程度で終わり、30分程度の小休止を挟んで、いよいよ本番前最後のゲネプロへと入ったわけでありますが───この続きは次回の記事にて。
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