「旅名人の九州満喫きっぷ」4月1日発売開始──利用可能区間拡大、年度内通しで発売。「青春18きっぷ」と共存か
JR西日本が、ビジネス客や鉄道ファンの占める割合が大きいと見なしているであろう1人客と2人以上のグループ客の分離(というか1人客の締め出し!?)を図るべく、性懲り無く(?)2人以上限定の割引きっぷ(というかトクトクきっぷ)の類を発売し続けている中、同じく西日本地域に於いて、既に発売しているJR四国の土休日限定「四国再発見早トクきっぷ」〔JR四国全線(窪川~若井間を含む)・普通列車普通車自由席乗り放題〕と共に、JR九州も、昨年(2009年)に引き続き、今年も「青春18きっぷ」ライクな九州島内限定普通列車乗り放題きっぷ「旅名人の九州満喫きっぷ」を新年度(4月1日)から発売すると表明しました。
これは去る3月18日付で発出されたJR九州ニュースリリースで発表されているもので、昨年に引き続いての発売ということになりますね。
今回発表された、4月1日より発売される今回発売分の「旅名人の九州満喫きっぷ」の概要について示しておきます。
【効力範囲】 JR九州全線及び九州島内全鉄道事業者全路線の 普通列車普通車自由席 《西鉄については全列車種別について乗車可》 《南阿蘇鉄道のトロッコ列車及びバスは利用不可》 【発売・通用(利用可能)期間】 4月1日→平成23年(2011年)3月31日 【発売額】 10,500円 〔1券片で3回(人)分セット〕 《1日(人)あたり換算額「3,500円」》 【発売箇所】 JR九州の駅・旅行センター、JR九州旅行各支店、 九州島内の主な旅行会社店頭 【その他特記事項】 特急(新幹線含む)・急行には一切乗車不可 《料金類と共に乗車区間の運賃も必要;「青春18」と同じ》 |
九州島内のみ発売となっている点は昨年と同じなのですが、発売額が昨年発売分より五百円アップとなっている一方で、昨年”エリア外”とされていた平成筑豊鉄道「門司港レトロ観光列車」(門司港レトロ観光線)が新たに”エリア内”とされています。
その、新たに”エリア内”の扱いとされた「門司港レトロ観光列車」についてですが、JR九州によると、指定席車利用の場合には、乗車当日、現地(九州鉄道記念館駅或いは関門海峡めかり駅)にて座席指定券を別途購入する必要があり、またローソン等で販売されている乗車券付き座席指定券を買ってしまった場合にも運賃部分のみの払い戻しは行わない決まりとなっています。
逸る気持ちを抑えて現地調達を、というわけですね、「門司港レトロ観光列車」の指定席券・・・
そして発売期間並びに通用(利用可能)期間についても、昨年までは期間が限定されていたのが、今回発売分では年度内を通して設定されている格好となっています《余談ですが、今回設定された発売期間には九州新幹線・鹿児島ルート(博多~鹿児島中央)の全線開業予定時期をも包含しています(尤もこのトクトクきっぷ自体には関係の無いことですが…)》。
そのため「青春18きっぷ」シーズンにあたる夏休み期間中などに於いては、九州島内に於いて「青春18きっぷ」と「旅名人の九州満喫きっぷ」が併存する格好となりますが、後者の「九州満喫きっぷ」については全国のJR旅客会社線普通列車で通用する「青春18きっぷ」では利用不可とされているJR線以外の九州島内鉄道事業者の路線にも利用出来るので、そのあたりの差別化が図られていると言うことも出来るでしょう《このことについては、毎年10月14日の「鉄道の日」を含む一定期間を発売・通用(利用)期間とする「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」との関係に於いても言えることです》。
今回発売分「旅名人の九州満喫きっぷ」と発売・通用(利用可能)期間をほぼ同じくする普通列車対象フリーきっぷとしては、他にJR東日本が今月29日から9月25日までの間発売される、関東甲信越及び南東北エリアのJR線及び3鉄道事業者線(一部区間除く)の普通列車が連続2日間乗り放題の「ウィークエンドパス」があります《尤もこちらは1日あたり換算額が「4,250円」(大人用)と高めの設定になっていますが…;→『「ツーデーパス」、「ウィークエンドパス」発売…「ウィークエンドパス」は「土・日きっぷ」の後継《+「青春18きっぷ」情報》』》。
ただ、こちらのフリーきっぷの場合には、「ウィークエンドパス」という名前が示しているように、指定された通用(利用可能)期間内の土休日のみ有効となっていること、他のフリーきっぷ(というかトクトクきっぷ)の類と同様、購入時に予め使用開始日を決めておく必要があることから、性格的には「四国再発見早トクきっぷ」とよく似たものがあるように感じるところがあります。
そしてもう一つ、この「ウィークエンドパス」と「旅名人の九州満喫きっぷ」の間で共通していること・・・これは「青春18きっぷ」や「四国再発見早トクきっぷ」もまた然りなのですが、利用人数に関して特に制限が設けられていない───つまり1人からでも利用出来るということ。
大阪住まいの鉄道好きには正直うらやましい限りです《言うまでもなく大阪府内を走るJR在来線は全てJR西日本の管轄です(爆)》。
現状、発売箇所が事実上九州島内に限られているため、本州など九州島外在住者にとっては、他のきっぷ類で九州入りしない限り、事前に購入しておくことが困難な「旅名人の九州満喫きっぷ」・・・JR四国が「四国再発見早トクきっぷ」など一部のトクトクきっぷについてインターネット上からでも購入出来る仕組みが構築されているように、JR九州に於いても、「九州満喫きっぷ」のようなトクトクきっぷについて、インターネット上から購入出来る仕組みを構築してくれていたらどれほど利用しやすいか───こう考えてしまうのは私だけなのでしょうか《妄想?》。
ロゴも赤地のシンプルなものに置き換わった「旅名人の九州満喫きっぷ」───まもなく”発車”の時を迎えます。
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