JR西日本「225系」新型車両、近畿車輛出場して公式試運転…湖西線・永原折返。網干入区後にヒューズ蓋脱落判明
製造元の近畿車輛で落成されたJR西日本の新型車両「225系」が、昨日(5月18日)のうちに出場し、そのまま公式試運転へと入ったみたいですね《→『225系が近畿車輛から出場』・『【JR西】225系第1編成 近畿車輛を出場』とか》。
いよいよ「225系」の一般お披露目の時───とはいっても現時点では外観と走りっぷりのみのお披露目にとどまり、車内については全面的にブラインドが下ろされて「ブラックボックス」状態にありましたが《まぁ当然でしょうけれどもね》。
徳庵駅近くに所在する近畿車輛の工場から出場した225系車両編成第1号は、片町線(学研都市線)内・鴫野まで走行したあと城東貨物線に入り、淀川橋梁(赤川鉄橋)などを通って吹田へと抜け、その後は湖西線・永原向けて走行、折り返してJR京都線・JR神戸線(と琵琶湖線の一駅区間分)を走破して配属先とみられる網干総合車両所へと入区(というか入所)した模様《各種報道などから総合すると、永原に着いた後は近江塩津を通って米原回りで京都に向かうようなことは無かったみたいです(そういえば新造車両を初めとする吹田工場や網干総合車両所からの試運転列車は永原で折り返すという話が伝わってきていますが…)》。
既にネット上には公式試運転中の225系車両をスクープしたとの報告(ブログ内記事とか)が続々と寄せられてきているほか、『YouTube』を初めとする動画共有サイトにも225系公式試運転の様子をとらえた映像が寄せられてきています。
そして、私自身ちょっとびっくりしたのは、今回の225系車両落成のニュースは日本国内にとどまらず中国向けにも報じられていたこと《→新華社通信報道記事(同通信東京特派員からの報告?)とか》。
う~ん、今度の225系車両は中国の報道陣にもインパクトを与えているのだろうか、それとも何か別の意図が潜んでいるとか───そのあたりは定かではないけれども。
それはさておき、既に『YouTube』などに寄せられてきている225系公式試運転関連動画の中から、独断と偏見(?)で選び出した幾つかの動画をつないで、実際の公式試運転のルート(走行順)を再現してみました《かなり強引ですが…》。
ところで、先日当ブログに掲載した記事に於いて、この225系車両に関して、前面形状がJR東日本のE257系車両・非貫通型前面形状を彷彿とさせる、と記しましたが、それ以外に、以上列挙の動画から気付いたこととして・・・
ドアとドアの間に、321系や207系各車両のドア間にみられるものとほぼ同じ大きさの大窓があり、2月中だったか、製作途中の構体の状態で屋外に出されているところを初めて目の当たりにした際には、ここに207系や321系の大窓と同様に1枚の大きなガラスをはめ込むつもりだろうか、と考えていました《”製作途中の構体の段階で屋外に出されているところを初めて目の当たりにした”時期について、当初「先月中」と記しましたが、これは当方の記憶違いでした・・・どうもスミマセン》。
それが、今月に入ってからだったか、製品としてほぼ完成した225系車両をみたところ、その大窓に2本のフレームが入っているのが見え、こりゃ223系と同じようなガラスの入れ方になりそう、と思うようになりました《このときには正直ちょっと失望していた私…》。
けれども、今日になって『YouTube』に投稿された225系動画を見てみたところ、外側に関しては1枚の大きなガラスとなっているのが見えました。
ということは、この225系車両のドア間に見える大窓に関しては、外側には大きなガラス1枚を、内側には223系と同様にフレーム毎に分割してガラスを1枚1枚・・・それぞれ入れたということになるみたいですね。
そして、そのフレームは座席一つ一つに対するブラインドのレールを兼ねていると思われるところですが───それにしても、何ともこだわった造りのように私自身は思えました《あくまで世間知らずな私自身の感覚ですけどね…》。
それと加速音について、一瞬JR東日本E231系車両の近郊型タイプ(というか東海道本線・東北本線・高崎線などで運用されているタイプ)の加速音を連想してしまいました《掲載が遅れました・・・スミマセン》。
ただ、E231系車両の場合は加速が進むに従って高音域のピッチがどんどん下がっていってしまっていますし、ベース部分の音の出し方も異なっている感じです。
一方、こちらはおおさか東線を経由して「奈良~尼崎」間を結ぶ”直通快速”で運用されている223系6000番台車両《掲載が遅れました・・・スミマセン》。
高音域の出し方は225系と比べて少しピッチ低めな感じになっていますが〔加速が進むにつれてE231系とは反対に急激にピッチを上げていく〕、ベース部分の音の出し方はよく似た感じです。
変な話、225系車両の加速音はE231系と223系6000番台車両の各加速音を足しあわせて2で割ったような印象を抱くところです《ただし動き出して加速を始めてから数秒間に限られますが…》。
あと、これは車両そのもののことではありませんが、報道公開当日に朝日新聞Web版に掲載された以下の記事・・・
この記事には報道公開された225系車両の外観と車内などを撮影した動画(所要時間46秒)も掲載されているわけでありますが〔同じ動画がここにもありました→『衝撃を吸収、JR西が新車両 脱線事故教訓に開発』〕、時間にして15~17秒目のあたりで製作途中の225系車両・先頭車両の構体などが映っているのが見えます。
もう、次の編成分の製作に取りかかっているんですね───何だかピッチを上げて製造しているような印象です。
「2ちゃんねる」筋からの情報などを総合しますと、225系車両は元々川崎重工が主幹事となって製造されることになっていたものの、その川重に於いて他に受注車両を幾つも抱えていたところから、大半を近車に任せる格好にしたのだそうです。
ただ、本来の主幹事となっている川重に於いても若干数製造するとの話なので、近車の工場が所在する徳庵とともに、川重の工場が所在する兵庫駅付近の動向にも目を配る必要がありそうな気配です。
JR西日本の近郊型車両に、また一つ、新しい仲間が加わることに──と、月並みに締めたいところなのですが、初っぱなから残念な出来事も発生しています。
公式試運転を終えて配置先となっているであろう網干総合車両所に入区した225系第1号編成をJR社員が点検し回ったところ、2両目に搭載されているパンタグラフの脇に取り付けられているヒューズ箱の蓋が落下して紛失していることが判明したというのです。
”2両目に搭載されているパンタグラフの脇に取り付けられているヒューズ箱”───『225系18日出場』及び『・・225系遂に現る』から、脱落したのは「モハ225-302」の屋根に取り付けられたパンタグラフの脇にあるヒューズ箱の蓋とみられますが・・・『・・225系‘新快速’』というブログ内記事にも「モハ225-302」の屋根上に据え付けられたパンタグラフやヒューズ箱など一式が写っている写真画像が掲載されており〔こちらの写真画像のほうがヒューズ箱の部分がよく写っている〕、眺めている限りではきちんと閉まっているように見えるのですが、これが閉まっていなかったんですね。
蓋を固定する金具の取り付け方が不十分だったのが落下の原因とされていますが、入区する約2時間半前の昼15:20頃に通過した湖西線・おごと温泉駅で確認した際には異常が無かったとのこと。
「大津京~(山科)~京都」間に存在する2つのトンネルのいずれかの内部にて風圧のため落下したのではないか、と一部メディアは推測しているところなのですが、蓋の重さは3㎏あるとのことで、おそらく落下する際に何らかの異音を発していたのではないかと・・・
でも試運転列車に乗り込んでいたJR関係者は誰も気づかなかったため、そのまま京都・大阪を通り過ぎて網干まで行ってしまった、ということになるんでしょうね《もし気づいていたら緊急停止など何らかの措置を執るはずだろうから…》。
それにしても、出来たてほやほやの新製鉄道車両で、直後の試運転に於いて部品を落下させるという話は今まで聞いたことが無く、関西に在住する鉄道好きの一人としては、何とも残念な結果であるように感じるところです。
前記でも少し触れていますように、既に近車の工場内では225系車両の次の編成分の製造が進められており、鉄道車両メーカーとして2度とこうしたチョンボを犯さぬよう願うばかりです。
225系車両の編成2本目はいつ出来上がるのか、とりあえず今はそれを待っていようと思います。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『JR西の新型車両、部品落とす 京阪神など試運転中に』
《→『JR西新型車両から部品が落下 試運転中』》
『JR西日本:試運転の新型車両から部品落下』
『脱線事故教訓に開発、新車両試運転で部品脱落』
《→『脱線事故教訓の新型車両、試運転中に部品落下…JR西』》
『JR西の新車両から部品落ちる 重さ3キロ、初の試験走行中』
《→『脱線教訓…JR西の新型車両、初の試験走行で部品脱落』》
『新型車両の部品、屋根から落下=ヒューズ収納箱、取り付け不十分-JR西』
『試運転中に屋根の部品落下 JR西の新型車両』
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225系は226両製造。新快速と阪和線用だそうです。
首都圏は今後、東海道縦貫線開通前後にE233系を大量新造するとか。
投稿: ブロッカー | 2010年5月20日 (木) 17時53分
ブロッカーさん、こんにちは。
失礼ながら「東海道縦貫線」とは「東北縦貫線計画」のことを指すんですよね・・・
現状では2013年度中の完成を目指しているとのことですので、今はその時を楽しみに待つことにします《車両のことも含めて》。
投稿: 南八尾電車区 | 2010年5月21日 (金) 11時06分
新快速、貧乏旅行の味方でした☆
(^-^)
113、153、117、221、223そして225か…
(´-`).。oO
グリーン車の関東
新快速の関西
この違いは…
ヽ(;▽;)ノ
投稿: とんじ | 2011年10月26日 (水) 22時08分