今秋予定のウィーン・フィル日本公演ツアー、サロネンとネルソンスが小澤の”ピンチヒッター”に《+トマジ『Tb協』の事》
指揮者・小澤征爾が自身のガン治療への専念のため、今夏分『サイトウ・キネン・フェスティヴァル松本』に於けるオペラ公演と共に指揮出演をキャンセルした、今年11月開催予定のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の日本公演ツアー「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2010」について、先ほどサントリーホールWebサイト(サントリーWebサイト配下)にて代替の指揮者が発表されているのが見えました。
先に発表された『サイトウ・キネン・フェス』に於けるオペラ公演の代替指揮者(というか小澤の”ピンチヒッター”)の名前も意外でしたが、今度の「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2010」に於ける小澤の”ピンチヒッター”もまた意外でした。
やはり素人が勝手に指揮者の予想などしてはダメですね…
で、その今秋予定されているウィーン・フィル来日公演に於ける、小澤の”ピンチヒッター”として発表されている指揮者は以下列挙の2人。
◎ エサ=ペッカ・サロネン(Esa-Pekka Salonen) 《1958年フィンランド=ヘルシンキ生まれ》 ◎ アンドリス・ネルソンス(Andris Nelsons) 《1978年ラトヴィア=リガ生まれ》 |
ウィーン・フィル来日公演で2人以上の指揮者が同行するのはちょっと珍しいケースですね───過去に1度あったきりだったか、よく覚えていないし…
で、サントリーホールWebサイト内に掲載されている、ウィーン・フィル来日公演に於ける代替指揮者発表のリリースに掲載されているサロネンのモノクロ写真を眺めていて、えらく老けたものだなぁ・・・と、つい思ってしまった私。
そりゃ、サロネンに限らず、年月が経てば誰だって年取るし、老けてしまいますけどね───勿論私も然り(爆)
で、サロネンといえば、だいぶ前に(かれこれ10年以上前になるだろうか…)音楽雑誌やイヴェント情報誌の類に掲載されていたカラー写真で目にした彼の若々しき指揮姿(斜め横姿だったように記憶。30代ぐらいに見えたかな…)が彼の実の姿として頭の中に焼き付いてしまっているだけに、今度目の当たりにしたモノクロ顔写真と正直ギャップを感じてしまいました。
尤も、こう書いている私自身、容姿に関しては到底人のことを言えない立場にありますけどね(自爆)・・・
それはさておき、フィンランド生まれのヴェテラン指揮者サロネンについては既に日本の音楽界に於いてもお馴染みの存在といえるのですが、ラトヴィアの首都リガに生まれた若手指揮者ネルソンスについては私自身初めて目にする名前でした《実際、今度のウィーン・フィル来日公演が彼にとっての日本デビューとなるみたいです;ちなみにそのネルソンスが小澤の”ピンチヒッター”として起用されたことは、今月上旬にも、非公式な情報として出回っていたことが、「2ちゃんねる」筋を通じて、明らかとなっています》。
ウィーン・フィル日本公演ツアーで新進気鋭の若手指揮者が同行するのは、少なくとも最近(ここ20年ぐらいの間)では恐らく初めてのような気がする───大体はムーティやハイティンク等といった既に「巨匠」と称されるヴェテラン指揮者が同行してきているものだから、今度のサントリーホールからの発表に接した時、一瞬頭の中が真っ白になってしまっていました。
ちなみに今回サロネンと共に同行することになっているネルソンスはトランペッター上がりの指揮者で、同じくラトビア=リガ出身のヴェテラン指揮者マリス・ヤンソンスの門下生の一人でもあるわけですが、現在は、かつてサイモン・ラトルの手によって20年近くの年月をかけて国際的レヴェルにまで育て上げたと言っても過言ではないバーミンガム市交響楽団の音楽監督兼首席指揮者を務めていて、今月初旬にウィーン国立歌劇場にて彼の指揮により上演された『カルメン』では繊細且つドラマティックな指揮っぷりで脚光を浴びたのだそうな《余談ながら、今も私の頭の中では、「サイモン・ラトル」とくれば、現在芸術監督兼首席指揮者として籍を置いている「ベルリン・フィル」よりも、20年近くにわたって関わってきた「バーミンガム市交響楽団」の名前のほうが先に出てきそうな感じです》。
そして今夏開催分のバイロイト音楽祭にも『ローエングリン』で指揮することになっているネルソンスは、今秋にはウィーン・フィルやベルリン・フィルとの共演が予定されているとのことなのですが、このうちベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との共演については、来る10月14日から始まる3日間の定期公演プログラムで指揮台に立つことになっており、ベルクの『ヴァイオリン協奏曲』とショスタコーヴィチの『交響曲第8番』を演奏することになっています。
日本で知られていないうちに次々と結果を残してきている───だから今年のウィーン・フィル来日公演に於ける小澤の”ピンチヒッター”として声がかかった(というか小澤の目にとまった)のだ、ということになるのでしょうけれども、初来日にしていきなりウィーン・フィルの相手をすることとなったネルソンスが果たしてどういう音楽作りをしてくれるのか、興味深いところですね。
小澤の”ピンチヒッター”が発表されたことに伴い、今秋予定のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団日本公演ツアーの日程と予定演奏曲目が発表となっています。
● 11月1日(月)19:00開演(18:20開場) →サントリーホール 指揮「アンドリス・ネルソンス」 モーツァルト:交響曲第33番変ロ長調 K319 アンリ・トマジ:トロンボーン協奏曲 《トロンボーン:ディートマル・キューブルベック》 ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 作品95(B178)「新世界より」 ● 11月2日(火)19:00開演 →川口総合文化センター「リリア」・メインホール 指揮「アンドリス・ネルソンス」 モーツァルト:交響曲第33番変ロ長調 K319 ハイドン:交響曲第103番変ホ長調 Hob.Ⅰ-103 「太鼓連打」 ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 作品95(B178)「新世界より」 ● 11月9日(火)19:00開演(18:20開場) →サントリーホール 指揮「エサ=ペッカ・サロネン」 ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』から 「前奏曲と愛の死」 ブルックナー:交響曲第6番イ長調 ● 11月5日(金)19:00開演(18:30開場) →ミューザ川崎シンフォニーホール ● 11月7日(日)17:00開演(16:15開場) →宮崎県立芸術劇場(※) ● 11月10日(水)19:00開演(18:20開場) →サントリーホール 指揮「エサ=ペッカ・サロネン」 マーラー:交響曲第9番ニ長調 ▲ 11月6日(土) →兵庫県立芸術文化センター・KOBELCO大ホール 指揮:エサ=ペッカ・サロネン 《曲目等未発表》 |
※=メディキット県民文化センター・アイザックスターンホール 《宮崎で発祥した医療機器販売会社メディキットが2008年4月からの3年間にわたって宮崎芸術劇場の命名権を購入、現ホール名称となる》 |
関西(兵庫)公演の詳細については、このあと記すチケット前売開始日も含めて、現時点では指揮者名以外一切発表されていません。
既にサロネン指揮によるマーラー9番シンフォニーのプログラムにて3公演組まれているところから、ブルックナーを含むプログラムが組まれることを期待してしまうところですが、ミューザ川崎公演以降の一連のスケジュールから、関西公演もマーラー9番とすれば効率的との指摘が「2ちゃんねる」筋から聞こえてきます。
チケット前売開始日時を以下にて示します《判明分のみ》。
◎ 東京公演(3公演共):7月11日(日)・朝10時 ◎ 神奈川・川崎公演:7月3日(土)・朝10時 ◎ 埼玉・川口公演:6月27日(日)・朝10時 |
なお、川口公演分のチケット前売開始日時は、今夏開催分『サイトウ・キネン・フェスティバル松本』のチケット前売開始日時と同じとなっています。
それにしても、上記列挙の前売開始日時、これらは何れも首都圏に於ける公演分となっていますが、時期的には何れも大阪「1万人の第九」の今冬開催分(第28回公演)合唱団員募集(受付期間「6月1日→18日」)が終わってからのことになりますね───今からだとちょっと気が早いかな(笑)
ついでに言うならば、上記列挙の前売開始日時の中で神奈川と東京の両公演分のチケット前売が始まる頃には、東京「5000人の第九」の来春開催分(第27回公演)に係る合唱団員(「国技館すみだ第九を歌う会」会員)募集が始まっているのかも知れませんね───尤も現段階ではあくまで予定に過ぎませんけれども。
「第九」好きな私の、いつもの悪い癖が出てしまってます…
う~ん、行きたいのは山々だけれども、経済的なこともあるから、公演終了翌日以降にNHKとかで放映してくれることを期待するしか無いのかも、私自身・・・
P.S.
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のことを総合的に扱っている『フォルカーの部屋』内に設置されているブログサイト『フォルカーの部屋 What's New!?』に於いて、今秋予定されているウィーン・フィル来日公演の中で演奏される予定となっている、フランスの作曲家兼指揮者アンリ・トマジ(1901-1971)が作曲した『トロンボーン協奏曲』の演奏が『YouTube』にアップされていることを知るところとなりました《→『仕切り直し版詳細決定』》。
『Tomasi CONCERTO FOR TROMBONE 1』
『Tomasi CONCERTO FOR TROMBONE 2』
『Tomasi CONCERTO FOR TROMBONE 3』
私自身はちょっとだけ”つまみ聴き”しただけなので全体像は生憎わかりませんが、いわゆる現代音楽らしい”奇天烈な”作風ではなく、無調ながらも真っ当に書かれているような印象を受けるところです。
<(_ _)> ありがとうございます。応援よろしくお願いします <(_ _)>
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