横浜駅で「青春18きっぷ」廃止告知？・・・『横浜駅だより』から。今夏分「北海道＆東日本パス」は大胆に制度変更か

　今夏分「青春18きっぷ」の発売開始まで残り10日ほどとなりました。

　けれども懸案となっている、今冬分以降の「青春18きっぷ」発売の有無に関しては今も「詳細が決定次第お知らせします」つまり未定のまま。

　この”未定”の根拠として、当ブログで今年２月中にこの「青春18きっぷ」2010年発売分に関して取り上げた際、東北新幹線「八戸～新青森」間延伸開業に伴う並行在来線の第３セクターへの移管に絡んでＪＲ旅客各社間で協議が持たれている、という旨のことを喋りました。

　その、東北新幹線延伸開業区間に於ける開業期日も「12月４日」（「サントリー１万人の第九」今冬分総合リハーサル日）と公式発表され、いよいよ議論が進みそうなものなのですが、現状は議論が一向に進まず───といったところでしょうか《定かでないけれども…》。

　そんな中、今月に入るあたりぐらいにＪＲ横浜駅構内にて配布された駅広報紙で”「青春18きっぷ」が今夏発売分限りで廃止”と受け取られかねないような表記が見られたということで「２ちゃんねる」内を中心に騒ぎとなっていました。

　『【回収】18きっぷ騒動と改正版』・『青春18きっぷ終了のお知らせ』の各ブログ内記事が伝えるところによると、その横浜駅構内に於いて今月初めぐらいに配布された同駅の広報紙『横浜駅だより』2010年６月号の最初のところに「青春18きっぷ発売」と大書きされた見出しがあり、そのすぐ下に以下のくだりが見えていました。

毎回ご好評いただいている「青春18きっぷ」がこの夏も！
年３回の発売が今年は２回となり、今年度最後の発売です。
この機会に是非ご利用下さいませ！

　この表記を巡って「２ちゃんねる」内を中心に「『青春18きっぷ』廃止か」などと騒ぎになり、様々な憶測や議論を呼んでいるのが見えました。

　こうした一連の騒ぎを重く見た（慌てた？）のか、横浜駅では配布中の『横浜駅だより』６月号を回収、修正などを加えた上で配布を再開している模様《「２ちゃんねる」筋からの情報による》。

　それにしても───う～ん、上記で示したくだり、私も一目見てビックリでしたが、勇み足を踏んでしまっているかな、とも思えたりして、少し気が重くなってしまっていたかな・・・

　何れにせよ、東北新幹線の延伸開業日が公式発表されている以上、今後は第３セクター鉄道線を巡っての議論に集中するものとみられるところなのですが、従前から問題となっているとされるＪＲ各社間の売り上げ時の取り分などの議論も出てきたりして、なかなか進まないというのだろうか・・・

　今夏分「青春18きっぷ」の通用（利用可能）期間が終わる９月10日ぐらい、或いはそれに続く「鉄道の日記念・ＪＲ全線乗り放題きっぷ」が発売されるであろう９月終わり近くぐらいまでには、恐らく、「青春18」今冬発売分以降に関する何らかの公式発表がＪＲ旅客会社から一斉に為されることと思いますので、最大限の関心を以てリリースを待っていようと思います。

　一方、「青春18きっぷ」類似フリーきっぷの一つとしてとみに有名な「北海道＆東日本パス（普通列車限定）」について、今夏発売分に於いて効力等の変更が為されていることが「２ちゃんねる」筋を通じて判明しました。

　発売額については「10,000円」と従前通りの金額になっていますが・・・

◎ 料金半額の「小児用」（5,000円）を別途設定
◎ 有効期間を７日間（連続７日間）に延長
◎ 急行（普通急行）列車への乗車が可能に
　《別途急行券等を購入することにより乗車可》

といった制度変更（主に効力面の変更）が見られます。

　このうち、急行列車への乗車に関しては、従前から、本州と北海道を結ぶ急行「はまなす」の普通車自由席に限って追加負担無しに乗車出来ていたわけでありますが、今度の制度（効力）変更で、「はまなす」普通車自由席といえども別途急行券の購入が必要となる代わりに、「はまなす」を初めとするＪＲ北海道・ＪＲ東日本両社管轄エリア内に於いて運転されている急行列車の全てについて、急行券など必要な料金券を別途用意することで、席種に関係なく、乗車出来るようになっています。

　とはいっても、優等列車の大半が特別急行列車（いわゆる”特急”）となっている昨今に於いて、この”急行列車の開放”は大した意味をなさないと思われがちなところ。

　そこで、今夏分「北海道＆東日本パス」の通用（利用可能）期間である「７月20日～９月12日」の間にＪＲ北海道・ＪＲ東日本両社管轄エリア内に於いて運転されることになっている急行列車について調べてみますと・・・

◎ はまなす（青森～函館） 　● 期間内毎日 《上下とも…定期急行列車》 ◎ きたぐに（直江津～新潟） 　● 期間内毎日 《上下とも…定期急行列車》 ◎ 能登（上野～直江津） 　● ７月19・23～25・30・31日、 　　　８月１～14・20・21・27・28日、 　　　９月３・10日 《上下とも》 ◎ 相馬野馬追（佐貫～原ノ町） 　● ７月24日 《上下とも》 ◎ 仙台七夕（佐貫～仙台） 　● ８月７・８日 《上下とも》

【備考】 　列車名横に記載の運転区間はＪＲ北海道・ＪＲ東日本両社管轄エリア内区間のみにて記載 　運転日については始発駅基準で「７月19日～９月11日」の期間内に収まるもののみを列記 　「はまなす」・「きたぐに」を除き、485系６両編成が充当される

　ＪＲ東日本エリアを中心にそこそこ設定されているような印象を受けました《尤も「相馬野馬追」号と「仙台七夕」号については日数的に少ないですが…》。

　また、有効期間が７日間（使用開始日から起算して連続７日間）と２日間伸びていますので、単純計算で、１日あたりの換算額は「約1,429円」（大人用の場合）と、全国のＪＲ線に通用する「青春18きっぷ」と比べてかなりおトクになっています《エリア内で運転されている急行列車にも開放されているので尚更…》。

　そして、この有効期間の延長に伴い、「北海道＆東日本パス」のＪＲ北海道・ＪＲ東日本両社管轄エリア外に於ける唯一の取扱箇所であるＪＲ北海道プラザ大阪支店にて購入し、関西地域から「青春18きっぷ」との併用により使う場合には最低でも９日間の日程が必要となってきます《フルに使い切る場合》。

　お得度が増す一方で９日以上も家を空けなければならないというのは、いくら旅好きといえども、勤め人など人によってはちょっとキツいところがありそうな感じのするところですね《首都圏住まいならば”有効期間内に一旦帰宅してまた旅立ち”という芸当も可能ですけどね…》。

　蛇足ながら、前記のＪＲ北海道プラザ大阪支店に於ける私自身の購入体験記（約２年前の話になりますが…）を載せていますので、よろしければお立ち寄り下さい《→『「北海道＆東日本パス」、大阪市内で買ってみました・・・西日本地域唯一の取扱箇所にて』》。

　それにしても、長引く景気低迷、昨年春からの「高速道路通行料金上限千円（休日特別割引）」、今月28日から始まる「高速道路無料化社会実験」・・・等に対抗するつもりなのかどうか定かでありませんが、今夏分「北海道＆東日本パス」に於いて大胆な制度変更に踏み切ったものですね。

　何だか大きな賭けに出ているような印象・・・

　この大胆な制度変更が「青春18きっぷ」今冬発売分以降の発売有無などに影響するか否か、気になるところですね。

　今夏分の「青春18きっぷ」及び「北海道＆東日本パス」は、共に７月１日発売開始です。

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