E6系”ミニ新幹線”車両、報道公開・・・秋田新幹線向け次世代車両。普通車は’水田に実る稲穂’、充実した大型トイレ
約1年前に報道公開された”はやぶさ”車両ことE5系新幹線車両の弟分且つ連結相手であり、東北新幹線・盛岡から分岐する秋田新幹線(田沢湖線+奥羽本線秋田口標準軌区間)向けの次世代車両、E6系ミニ新幹線(新在直通対応)車両が宮城県内に所在するJR東日本新幹線総合車両センターに於いて報道陣向けに公開されました。
去る7月9日ぐらいに報道公開されるだろうとの推測が流れていましたが、まさしく推測通りの公開となりましたね(笑)
私の自宅のテレビでもNHK全国ニュースの中でこのE6系車両の報道公開の模様が報じられているのが見え、東京と何らかのかかわりがあるのだからこうして全国ニュースの中で取り上げられているんだ、と思っていました。
その一方で、この後にネット上でテレビ局に於ける報道の有無を確認してみたところ、民間放送事業者に於いては、報道公開場所である新幹線総合車両センターが所在する宮城県や、E6系の営業運転開始後に於いて直接関係してくる秋田県のそれぞれのテレビ局に於いて、ローカルニュースの中で報じられているのを確認できたものの、民放テレビ局によるニュース系列グループ(JNN、FNNなど)毎に報じられる全国ニュースの中では確認できませんでした。
う~ん、全国一律のNHKを除く民放テレビ局に於いては地方ネタの一つにしかとらえていなかったんだろうか・・・
ま、それはさておき、改めて報道公開されたE6系車両の外観と車内を眺めてみました。
車両外観については以前当ブログでも記したことがあり、ここでは改めて記しませんが、前面部先端の”鼻”(特に営業運転開始後にE5系などと併結することになる東京方先頭車両先端部の”鼻”)の中身をパカッと開けてみせてくれなかったこと(というか開けるプロセス自体を見せてくれなかったこと)がちょっと惜しかったかな・・・
で、車内についてですが、客室部分については、普通車・グリーン車とも、「こまち」現用車両であるE3系基本番台(0番台)の客室内に見られる、荷物棚から斜めに伸びる支柱のようなものが取っ払われており、スッキリした感じになっていますね。
まずは普通車の車内───秋田がご存じ「あきたこまち」発祥の地ということに因んでか、水田に豊かに実る稲穂をイメージしたとの話だけあって、座席は見事な黄金色!
思わず茶碗に盛られた炊きたてのご飯を持って行きたくなる気分です───でも「あきたこまち」で炊きあげられたご飯でなければ具合悪いかな(笑)
ちょっとオーバーな(というか変な)言い方になってしまいましたが、駅弁などを持ち込んで食事するにはいい雰囲気ではないかと───まぁ別に食事しなくてもいいんですけどね。
それと、E5系車両と同様、普通車座席には珍しい”枕付き”仕様になっているので、少しリクライニングを倒して休むのにも適していそう・・・
窓際席の足下付近に、モバイル機器向け電源コンセントもチラリと見えていましたよ。
なお、これは今まで私自身知らなかったことなのですが、「こまち」現用車両であるE3系基本番台では自由席用・指定席用でシートピッチに差をつけていたみたいです《自由席座席910mm、指定席座席980mm》。
ちなみに今度報道公開されたE6系の普通車に於ける座席シートピッチは全席「980mm」に統一されています。
次にグリーン車車内───座席配置とシートピッチはE3系基本番台車両と変わらず《「2×2」配置でシートピッチ1160mm》。
こちらは、何れも秋田の伝統工芸である楢岡焼と川連漆器をイメージさせる配色で、落ち着いた雰囲気を作り出している・・・といったところですね。
尤も”落ち着いた雰囲気”というのは、何もE6系に限ったものでは無いのですが・・・
一つ特筆すべきは、一部地元紙が報じていることなのですが、グリーン車座席の肘掛けにブナ材が使われているのだそうな───恐らくは世界遺産に登録された白神山地のブナ原生林にちなんでのことと思われますが。
それと、これはE5系車両についても同様のことがいえるのですが、客室内の窓周りの造りが、東海道・山陽新幹線の300系や700系、N700系のそれと同様の、一体化構造になっているように見えました。
ちなみにE4系新幹線車両以前の、JR東日本管轄新幹線群で運用されている新幹線車両に於いては、窓の下端あたりで分かれているような感じの造りになっています《JR西日本の500系新幹線車両も似た感じの窓周りになっています》。
あと車内トイレについて、12号車に設置されているとみられる車いす対応大型トイレの内部をとらえた写真画像を見つけましたが、眺めていて、機能面でかなり充実しているような印象を受けました。
ただ、この内部写真だけでは、N700系新幹線車両に設備されている大型トイレなどみたいに、オストメイト対応になっているのか否かは判別しかねるところ───何度も見ているうち、オストメイト向け設備と思われるモノが写っているような気はするけれども。
また各種報道記事を一通り見て回っても、E6系の大型トイレに関して、オストメイト対応の可否までは触れられていませんでした。
ちなみに、約1年前に報道公開されたE5系新幹線車両については、5号車に設置されている大型トイレがオストメイト対応になっているとの話です《→『ただ鼻が長いだけじゃない! - JR東日本新型新幹線車両E5系は「速くて快適」』》。
2013年春頃(2012年度末)に予定されている運用開始に向け、秋田新幹線向けE6系車両は、今後、東北新幹線・秋田新幹線両区間に於いて試験走行が繰り返されることと思いますが、その過程で、2~3回程度、何らかの形で一般公開の機会が設定されることでしょう。
とりあえずはその時を楽しみにしていようと思います。
P.S.
今回のE6系新幹線車両の報道公開については『広田尚敬の鉄道コラム』というWebサイトに掲載されている『新幹線E6!! パート1』・『新幹線E6!! パート2』の両記事に於いても、豊富な写真を交えてながら、紹介されています《ちなみに今回の記事を作成するにあたっても参照させて貰っています》。
なお、記事2本のうち、『パート1』については車両外観について、『パート2』については車内設備について、それぞれ紹介されています。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『秋田新幹線の新型車両が初公開 通路は田んぼのあぜ道をイメージ』
《→『秋田新幹線の新型車両が初公開 通路は田んぼのあぜ道をイメージ』》
『国内最速320キロ!新型新幹線「E6系」を初公開』
『新型秋田新幹線を公開=赤鼻のE6系、導入は12年度末-JR東』
『秋田新幹線の新型車両、宮城で公開 秋田らしさ随所に』
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