ミハイル・プレトニョフ、タイのバタヤで逮捕──ロシアのピアニストそして指揮者。14歳の少年に対する性的暴力容疑
これは先週ぐらいに「2ちゃんねる」を通じて知った話なのですが・・・
ロシア出身のピアニストで指揮者でもあるミハイル・プレトニョフが、去る7月5日、彼の別荘が所在するタイの保養地パタヤで逮捕されたとの由。
これは去る7月7日にタイの警察当局からの発表(記者会見?)により明らかとなったもので、直接の逮捕容疑はプレトニョフのパタヤに所在する別荘にて14歳の少年に対して性的暴行を働いたことによるものとのこと。
プレトニョフといえば、私の場合、フェドセーエフ=フィルハーモニア管との共演により演奏&収録されたチャイコフスキー作曲『ピアノ協奏曲第2番ト長調作品44』が彼との聴き手としての初めての出会いだったように記憶していますが、プレトニョフのピアノ独奏、そしてバックに控えるフェドセーエフ率いるフィルハーモニア管が一緒になって、ともすれば名曲中の名曲とされる同じチャイコフスキーが作曲した『ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23』より更に難曲と噂されるこの作品を、流暢に歌い上げつつ、ささっと弾き去ってしまうあたりが凄いし、思わず惚れてしまうところがあります。
何だか、ピアノ・ソロに於いて、かの超絶技巧の持ち主であるマルタ・アルゲリッチをイメージしてしまうぐらい・・・
尤も、この第2コンチェルト演奏録音CDでは原典版の楽譜が使われているのですが、第2楽章の最後の部分の一部がカット(省略)されてしまっているあたりがちょっと残念に思うところですが・・・
そんな、超絶技巧なピアニストであるプレトニョフが今回タイ国内にて逮捕されたとのネット上からの報せに、私も一瞬頭の中が真っ白になったものでした。
一連の報道によると、パタヤに所在するプレトニョフの別荘を家宅捜索した結果、未成年者の写真画像がPC内から見つかったこと、そして実際に被害を被った少年や近所の住民から得られた証言を基にしてプレトニョフの逮捕に踏み切った模様。
容疑を一貫して否認しているプレトニョフは、30万バーツ(約80万円)の保釈金を支払って一旦釈放されると共に、更に「コンサートの日程が控えている」として彼が音楽監督を務めているロシア・ナショナル管弦楽団が地元のパタヤ地方裁判所に対して出国許可を要請、裁判所から、6000ドル(約52万円)〔一部メディアは「20万バーツ(約54万円)」と報道〕の追加保釈金の支払いと18日に裁判所に出頭すること・・・を条件に出国を認めると回答、条件に従って追加保釈金を支払い、タイを出国しました。
そして12日に東欧諸国の一つマケドニア共和国の西部に位置するオフリドに於いてコンサートを行い、裁判所からの要求通り18日にタイに戻ってパタヤ地裁に出廷したと報じられていますが、仮に有罪判決が下された場合、最高で禁固20年の刑が言い渡される可能性があるのだとか。
パタヤ地裁は12日ごとの出廷を求めており、現在はパタヤに滞在中と思われるプレトニョフですが、来月(8月)にも中旬にBBCプロムス(PROMS)への出演〔→『Prom 44: Russian National Orchestra』〕などが控えていることから、再度タイ司法当局に対して出国を要請する、としています。
このプレトニョフの少年に対する性的暴力事件を巡っては、彼のパタヤに所在する別荘の警備に雇っていた人物が6月下旬に地元の児童売春組織との関連で逮捕されており、そこからプレトニョフにも司直の手が伸びたとの情報や、プレトニョフ自身が日常的に夜遊びや少年買春などをしていたとの地元児童保護団体からの証言を得たとの情報などが飛び交っています。
その一方で、現在スイスに在住しているプレトニョフは年に1~2ヶ月間程度の期間をパタヤの別荘で過ごし、そこでピアノのプライヴェート・レッスンもしているそうで、そのプライヴェート・レッスンの一生徒などの第三者による妬みからの密告が背景にあるとの独自見解も存在します《→『唸声メモ/ロシアの名ピアニスト、タイ・パタヤで小児性愛の疑いで逮捕?』》。
幾つかの関連記事に目を通していくうち正直頭が混乱気味となってしまっている私自身でありますが〔←蹴〕、名ピアニストにして指揮者でもあるロシアの一アーティストが犯したとされる少年買春に現地の裁判所がどのような裁きを下すのか、今はそれを静かに見守ろうと思います。
音楽家としては技術・表現とも優れた持ち主と思っているだけに、今回の事件に対しては、ちょっと残念な気持ちを正直抱いてしまう今日この頃です。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『音楽家プレトニョフ氏一時拘束 タイで少年に性的暴行か』
『ロシアの名指揮者、ピアニストのプレトニョフ氏を未成年者と性的行為の疑いで一時拘束 タイ・パタヤ』
《→『ロシアの名指揮者、ピアニストのプレトニョフ氏を未成年者と性的行為の疑いで一時拘束 タイ・パタヤ』》
『ロシアの著名ピアニスト、タイ少年への性的暴行容疑で逮捕』
『ロシアの名指揮者プレトニョフ氏、少年への暴行容疑で逮捕』
『プレトニョフ氏 タイ人少年との性交渉を否認』
『ロシアの世界的な指揮者でピアニストが、タイ少年に性的暴力で逮捕』
『露有名ピアニスト、タイで事情聴取 買春容疑か』
『タイ裁、プレトニョフの訴追決定も出国認める』
『ロシア人著名指揮者に少年乱暴容疑』
『少年への性的虐待容疑者が出国』
『国際的ピアニストのミハイル・プレトニョフさんを児童虐待で逮捕 - パタヤ』
『プレトニョフ氏、形勢不利?~被害者少年テレビで証言、近所の住民も』
『プレトニョフ氏、タイ法廷に出頭~12日後に再度出頭を求められる』
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