9月1日、「京阪特急」運転開始60周年──開業100周年の京阪電気鉄道。旧塗装車運用終了《ノンストップ時代回顧》
今年(2010年)、阪急電鉄や山陽電気鉄道など、関西圏の私鉄の幾つかが相次いで開業(或いは創業)100周年を迎えてきています。
まさしく、鉄道界のメモリアル・イヤー ───2010年。
その、メモリアル・イヤーを迎えた鉄道事業者の一つで、去る4月15日を以て開業100周年(最初の鉄道路線を開業させてから100年目)を迎えた京阪電気鉄道で、もう一つ、別のメモリアルな事実がこのほど公式に明らかとなりました。
先頭車両前面に掲げられる”鳩のマーク”でも知られている「京阪特急」が今年で運行開始60周年を迎えた、ということです。
これは『「京阪特急」が60周年』という記事を通じて知るところとなったものでありますが、今度制定されている京阪特急運転開始60周年記念ヘッドマーク(HM)をよく見ると、上に見える「京阪特急」の文字の中の”急”の文字が横に突き出た旧字体になっているのが見え、このあたり歴史の深さというものを感じさせてくれるところです。
ちなみに京阪特急の運転開始は1950年9月1日───明後日つまり9月1日でちょうど60年目!
そして、京阪特急のシンボルとしてすっかりお馴染みになっている”鳩のマーク”は、運転開始の翌年(1951年)に特急専用車として1700系電車が新規投入された際に掲出され始めたのだとか。
なお、現行の特急専用車両である8000系電車に対して、約2年前から塗装替えに着手しており、2008年6月28日に8008F編成が最初に塗装替えされて出場しているわけでありますが、その後も順調に進捗してきているみたいで、運転開始60年目の日の翌日(9月2日)を以て8000系旧塗装車両の運用を終了する運びとなりました。
ところで、京阪特急といえば、私の場合、大阪側の京橋と京都側の七条の間をノンストップで走り抜けていた頃の京阪特急が一番記憶に残っていて、初代3000系電車から現用車両である8000系電車に移り変わらんとしている時期に初めて乗っています《尤も七条以北区間は既に地下化されていましたが───でも鴨東線は未だ出来ていなかったかな》。
大半は先頭車両の進行方向右側・最前列席(モロに前面展望かぶりつきの席)に座って前方を眺めたりしたものでしたが〔帰路の途上に乗っていてウトウトとしていたこともありますが…〕、勿論、それ以外の席に座ったこともあります《最後尾車両に乗ったこともあります》。
ただ、いわゆる「テレビカー」車両には殆ど乗らなかったかな〔ちなみに「テレビカー」が登場したのは運転開始3年後(1953年)のこと〕───あと、編成中間に連結されている2階建て車両にも乗ったこと無いし。
それはさておき、特急専用車(初代3000系電車・8000系電車)のみに搭載されている自動車内放送で「次は京都の七条まで停まりません」とか「次は大阪の京橋まで停まりません」というくだりが今でも頭の中に焼き付いています。
あ、出町柳行き特急に乗っていて、京橋発車後に聞かれた「七条には只今から約30分で到着致します」という車内放送も何となく覚えています《ちなみに七条駅はJR京都駅の最寄駅(といっても徒歩約20分の距離ですが…)》。
ところで、『YouTube』に、「京橋~七条」間ノンストップだった頃の京阪特急の、京都(出町柳)方面行き電車の前面展望をとらえた動画群が寄せられているのが見えました。
以下に示す動画は、1997年(平成9年)11月12日に撮影された出町柳行き特急電車全区間の前面展望で、5本構成となっています《時折子どもの声も入りますが…》。
これら投稿動画に添付されているテキストデータによると、当時8000系電車7両編成で運転されていたとのことです《未だ2階建て車両が連結されていなかった頃でした》。
車内放送など、今となってはあり得ない光景が以上5本の動画の中の至る所に含まれています───何だか懐かしいです。
余談ながら、私の場合、京都市営地下鉄北山駅近くに所在する京都コンサートホールに於ける演奏会に聴きに行く際にも京阪特急で終点・出町柳まで乗ったりしていたものでした《出町柳駅前を通る京都市営バス・4号系統「深泥池(上賀茂神社)」行に乗り、前萩町(現・北山駅前)停留所で下車すれば京都コンサートホールはすぐそこでした》。
なお、上記動画が撮影された当時に実施されていた京阪特急の「京橋~七条」間ノンストップ運転は、2000年7月1日の京阪ダイヤ改正による中書島・丹波橋両駅への特急終日停車によって終焉を迎えることになります。
参考までに、この3年前(1997年)にはJR西日本の新快速が高槻・尼崎両駅への終日停車を開始、京阪特急の中書島・丹波橋両駅への終日停車が始まった年・2000年の春に実施されたJRグループ定例ダイヤ改正では、新快速全列車が現用車両である223系に統一され、併せて「米原~姫路」間に於いて営業最高速度を130km/hに引き上げています。
初めのところで触れています運転開始60周年記念ヘッドマークについては、来月いっぱい(9月1日~30日)、8000系電車全編成に掲出されることになっているほか、各種記念グッズの限定販売なども予定されています。
それにしても、従前から親しまれてきた京阪特急の姿が運転開始60年目の節目を迎えるのを機に完全に一新されるあたり、これもまた時代の移り変わりを象徴するものの一つといえそうですね。
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今年は京阪電鉄開業100周年ということもあり、ミュージアムトレインといったイベントが実施されているのはこのブログでもご紹介しているとおりです。
一方で、京阪特急の運転開始も今年で60年の節目の年であることから、60周年を迎える9月1日より下記のような企....... [続きを読む]
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