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インマゼール=アニマ・エテルナによるベートーヴェン「第九」──古楽アンサンブルにしてモダンな感じ《兼現況確認》

 昨日(9月22日)とはうってかわって、今日は早朝から強い風雨に見舞われた、こちら大阪の空模様。

 

 けれども、おかげで今日は朝から涼しいです───尤も空はどんよりとしていますが。

 

 天気予報では、今日を境に秋らしい気候になるとの話ですが───本当にそうなれば私としてもありがたいです。

 

 

 さて、ここのところ当ブログに於いてこれまで紹介してきたベートーヴェン「第九」演奏動画についての更新情報をご案内してきていますが、今回は一つの「第九」演奏動画の更新案内旁々、現状に即する形でその「第九」演奏動画の紹介を改めて行おうと思います。

 

 

 2年半以上前の話になりますが、去る2008年1月11日付で掲載した記事の中で、名古屋に於ける大規模「第九」イヴェント開催の過去事実(というか史実)を伝える内容との抱き合わせの格好で紹介していた、チェンバロやフォルテピアノなどの鍵盤楽器奏者で古楽器アンサンブル「アニマ・エテルナ」を創立したヨス・ファン・インマゼール(ジョス・ファン・インマゼール、Jos Van Immerseel)が、彼の手兵であるアニマ・エテルナを率いて行ったベートーヴェン「第九」演奏のうちの終楽章のみ収めた3本の動画(2007年の暮れに『YouTube』内にて発見)について、現況確認を行った結果、その3本全てが「利用規約違反のため」削除されていたことが判明しました。

 

 後記で、別の動画共有サイトに於いて当初紹介動画3本のうちの1本(と同一内容の動画)が発見されたわけでありますが───仮に3本の動画全てが他のサイトに於いても見つからず、完全に姿を消した場合、特別な場合を除き、記事ごと全て削除することになるわけですが、同じ記事の中で抱き合わせで取り上げている名古屋の話題のこともありますので、今後のことも考えて、今回、アニマ・エテルナ「第九」演奏を紹介した部分を切り離し、このようにして一つの独立した記事として起こすこととなった次第です。

 

 

 ところで、この「YouTube」のサーバから削除された3本の動画にわたって収録されていたインマゼール指揮による「第九」演奏に関するデータについては、紹介した時点で、それら動画に添付されたテキストデータから、以下に示すアーティストたちにより演奏されていたことがわかっていました。

 

 尤も、その添付テキストデータには演奏時期や場所の記載がないため、何時何処で演奏されたものなのかまではわかりませんでしたが・・・

 

ソプラノ:Marie Noelle de Callatay
コントラルト(アルト):Myra Kroese
テノール:Glenn Siebert
バリトン:Ulf Bastlein
合唱&管弦楽:.
 Anima Eterna Symphony Orchestra and Choir
指揮:Jos Van Immerseel

 

 アニマ・エテルナといえば、実は私自身も過去にシューベルト交響曲第9(8)番ハ長調「ザ・グレイト」』の演奏で何度か耳にしたことがあるのですが、その耳にした時の印象として、古楽器アンサンブルにしてはかなりのヴォリューム(音量)感があったこと、ピッチ(音程)にしても、他の古楽アンサンブルが「作曲当時に合わせる」意図からか少し低めのピッチとしていることが多いのに対し、現在の標準的なオーケストラが採用しているピッチとほぼ同じくらいに合わせていたこと等もあり、変な話、古楽アンサンブルと標準的なオーケストラとの合いの子といった感じを抱いていたこともありました。

 

 その一方で、古楽器アンサンブルならではとでもいいますか、サッパリとした感じとでもいうか、澱みが無く透き通った感じとでもいうか・・・そんな印象も抱いていました。

 

 以上は私自身が抱いたアニマ・エテルナに対する印象を綴ったものであり、古楽アンサンブルに対する一般的見識からは離れているのかも知れませんが───「古楽をわかっていない」等と罵られれば返す言葉がないです(自爆)

 

 

 それはさておき、このアニマ・エテルナによる「第九」演奏を収めた動画が総じて「YouTube」サーバから削除されたことを受けて同等内容のものをネット上にて探索を行ったところ、アメリカの動画共有サイト『fliiby.com』に全3本のうちの1本目動画のみが寄せられていることがわかりましたが、残り2本については残念ながら見つかりませんでした。

 

 その一方で、『YouTube』に別のアニマ・エテルナによる「第九」演奏収録動画が寄せられてきているのを発見───聴いてみたところ、こちらには第2楽章の演奏全部が収められていることがわかりました《当初紹介していた終楽章演奏を収めた動画と同じく、演奏時期・場所については添付テキストデータに記載が無いため不明》。

 

 

 終楽章を収めていた全3本の中で唯一見つかった最初の動画には、終楽章冒頭から始まり、男声合唱のみによる行進曲(マーチ)に入る直前のところまで(330小節目)の演奏が収録されています。

 

 2本目以降の動画が見つからなかったということで、最も有名な”練習番号M”の箇所などを再び耳にすることは出来なくなってしまっているわけですが、新たに見つかった第2楽章の演奏を収めた動画(正確には「静止画像+演奏音声」の合成ファイル)と併せて、アニマ・エテルナならではの、古典的な面影を残しつつも現代にも通じるモダンな響きというものにて「第九」を愉しむことが出来ます《なお第2楽章を収めた合成ファイルについては、投稿者の意向により、リンク先での再生となります》。

 

Beethoven: Symphony no. 9 in D minor, op. 125
(by OedipusTyrannus)
《第2楽章全部;リンク先にて再生して下さい》

◆◇◆◇◆◇◆◇◆


Beethoven
Symphony No. 9 in D minor, Op. 125 "Choral" (1)

(by Lenjivica)
《終楽章の冒頭から330小節目まで》

 

 古典派音楽の面影───耽美的にならず毅然とした、サッパリした感じ、そして事実を事実として認めるが如く・・・ん?

 

 少々音を伸ばし気味に演奏している様子ではありますが、ちゃんと古典派音楽の面影というものを演奏の中に織り込んでいるみたいでした。

 

 ただ、所々で速めのテンポがとられているものの、全体としては割とゆっくり目に展開しているかのような印象を抱くところでありますので、古楽器アンサンブルによる演奏にしては、響きこそこじんまりな感じがするものの、標準的規模のオーケストラによる「第九」演奏が醸し出すモダンっぽい仕上がり方になっているように思えるところです。

 

 ある意味個性的な演奏とでもいうか・・・

 

 

 また何処かで、このアニマ・エテルナが奏でる音楽というものに一度触れてみようかな、と思っています。

 

 

【おことわり】
 動画投稿サイト(『Google Video』、『YouTube』等)にて公開されている動画については、今後、投稿者或いは運営サイドの判断等により削除される可能性があります。その場合、お楽しみいただけなくなりますことを予めご承知おき下さい。

 

 

P.S.
 本記事を起こす前、アニマ・エテルナ「第九」演奏動画の紹介記事と同じ記事ページ内に於ける抱き合わせ相手であった名古屋に於ける過去の大規模「第九」イヴェント開催の事実を伝える記事については、現在、『名古屋にも「1万人の第九」があった!?・・・1989年、名古屋市制100周年記念。リニア、新幹線に熱中のJR東海が協賛』に改題の上、残してあります。

 もしお差し支え無ければ、一度お立ち寄り頂ければ幸いです。

 

 

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