【第28回「1万人の第九」出演記;6】いよいよ公演本番へ…”練習番号M”での「合唱団+聴衆」大合唱ついに途絶える
ここのところ、去る12月5日(日)に大阪城ホールに於いて開催された「サントリー1万人の第九(10000人の第9)」第28回公演に合唱出演した時のことについて、本番前日〔12月4日(土)〕に行われた「総合リハーサル」も含めて、記してきています。
前回、第5回の記事では、本番当日に於けるゲネプロの模様を中心に綴ってきました。
あとは本番を待つばかりとなったわけでありますが、先に行われた第2部ゲネプロの中で、核となるベートーヴェン「第九」の終楽章の中の”練習番号M”が終わった直後の595小節目のところの出だしで合唱(男声陣のみ)のフライングが発生したときには、本番大丈夫かいな、等と正直心の中で少し思っていました《勿論口には出しませんでしたが》。
公演指揮者・佐渡裕が口を酸っぱくして常々言っていることば「本番は1回きりだから」───私の頭の中にも焼き付いているつもり(?)なのですが、果たして今年の公演本番、このことが生かせるやら・・・
司会進行役・小倉智昭による「これで第1部は終了です」との締めくくりコメントによって全てのゲネプロを終え、場内は本番を前にしての最後の休憩に入りました。
この時私は、第2部ゲネプロ終了後と同様、ホール内レストラン出入口横の石階段へと向かいました。
そしてその石階段に腰掛けて、食べきれず未開封のままにしておいたパン1品目とお茶ペットの残量を平らげ、程なくその場を後にしました。
その後、スタンド席領域につながる回廊へと上がった私は、本番を目前にした場内外の様子を見て回るべく、グルリと周りました。
レッスン会場にて予め配布されていた諸注意文書には「公演当日、出演者席と一般席との廊下を遮断」するとの記載が見えていましたが、実際にはそのようなことは行われず、聴衆たちに混じって1周出来てしまいました《本来マズいのですが…》。
そんな状況の中で、合唱団員出入口となった北玄関側ロビーに飾られていたこの祝い花。
どうやら第1部ゲスト出演者・平原綾香のために用意されたもののようですね《彼女が契約しているレコード会社の名称(ドリーミュージック)が入っていますし》。
本来ならば聴衆出入口となる南玄関側に飾られて然るべきもののように思えるのですが───南玄関側ロビーにも同様のものが飾られていたとか・・・
それはさておき、今年も喫煙者のため、北玄関前広場の一部が限定開放されているのが見えました。
私も外の空気に触れるべく外へ・・・
白バリゲート(?)に囲まれた開放領域内には、たばこの煙を燻らしたり、メールしたり・・・等とめいめいに開演までのひとときを過ごす合唱団員たちの姿があちらこちらで見られました。
中に戻ってみると、気の合う仲間同士で記念写真を撮り合っている姿があちらこちらで見えました───というか、ゲネプロ終了後に於いて、ホール回廊内小広場や北玄関ロビーを中心に、合唱団仲間や気の合う仲間が集まってデジカメや携帯電話(カメラ機能)により記念撮影をする光景を至る所で見かけます。
こうした光景を目の当たりにするにつけ、本番が近づいていることを否が応にも意識させられるところですね。
そろそろ着席時刻が迫っていることを感じた私は、開演直前に持たれる”歌唱指導”の場面にも立ち会いたい、という思いもあり、急いで用を足すなりして自席へと戻りました。
ここで───昨年開催分(2009年…第27回公演)までは、開演の10~15分ぐらい前に公演指揮者・佐渡裕が単身でステージ上に姿を現し〔ピアノ伴奏者も帯同していたかな…〕、居合わせた聴衆に対し、第2部の「第九」演奏のうち終楽章(第4楽章)の中の最も有名な”練習番号M”箇所について、予め配布された聴衆用楽譜を使って合唱団共に歌ってほしいと呼びかけると共に、歌い方や席の立ち方などについて簡単に伝授するという”歌唱指導”のコーナーが設けられていました。
これに合わせて、場内に設置された2台の大型ビジョンには、「第九」終楽章の”練習番号M”に演奏がさしかかるとカタカナ表記の歌詞が表示されるようになっています。
私自身、最近ではこの佐渡による聴衆向け”歌唱指導”の場面を逃してきているだけに、今年こそは最初から立ち会おう、と意気込み、告知されていた着席時刻をほぼ守って自席に戻りました。
ところが、席に戻ってから暫く経っても佐渡はステージ上に姿を見せず、開演時刻が迫ってきても状況は変わりませんでした。
どうしたのだろう・・・と訝しく思っているうち、場内に開演を告げる「ベル」が鳴り響き、まもなくすると、照明が落とされると共に、第1部に於けるアンサンブルの一員として登場する淀川工科高校吹奏楽部のメンバーらがステージ上に続々と姿を現し、各々の配置についてスタンバイしているではないか。
呆気にとられているうち、次いで公演指揮者・佐渡がステージ上に姿を現すと中央の指揮台へと向かい、そしてアンサンブルに向けてタクトが振り下ろされて開演と相成りました。
結局、聴衆向けの”歌唱指導”は行われず仕舞いとなり、更にこのあと第1部が終わって休憩を経て第2部が始まるまでの間に設けられることはついにありませんでした。
1983年に「1万人の第九」が創始して以来、1999年の第17回公演に公演指揮者が前年(1998年)までの山本直純(故人)から現在の佐渡裕にバトンタッチされてからの2~3年間を除いて続いてきた、「第九」終楽章の中の”練習番号M”箇所に於ける聴衆をも巻き込んだ大合唱は、事実上ここで途切れる格好となりました。
創始以来の伝統が途切れてしまうことに一抹の寂しさというものを禁じ得なかった私・・・
ということで、とりあえず開演となった今年の「1万人の第九」第28回公演でありましたが、この続きは次回以降の記事に譲ることとします。
ゴメンナサイ・・・・・・
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