キハ25形、飯田線や武豊線でも試運転──3月12日ダイヤ改正で武豊線に。旧国鉄キハ40系置き換えはマダマダ?
昨年(2010年)11月10日に実車として初めて姿を現した”313系電車の気動車版”ことキハ25形ディーゼルカー───現在は名古屋車両区に配置。
製造元でJR東海の連結子会社でもある日本車輌製造の豊川工場から出場し、東海道本線に於いて公式試運転を行っていた際、動画共有サイト『YouTube』に名古屋・関ヶ原両駅に姿を見せたキハ25形ディーゼルカーをとらえた動画が早速投稿されているのが見え、私も早速視聴してみたのですが、既に近郊形ディーゼルカーとして、そして快速「みえ」号として活躍中のキハ75形ディーゼルカーとは異なるディーゼル加減速音を響かせていたのが印象的でした。
尤もキハ25形の出場時点に於いてキハ75形のデビューから既に約17年経過しているので、搭載しているディーゼルエンジンも進化していると考えられ、加減速音が異なっていても何らおかしくないところでしょうけれども・・・
それはさておき、ネット上に流布されている情報によると、このキハ25形気動車は、出場の翌月(昨年12月)には、16・17両日に飯田線(豊橋~伊那松島)、そして20日に当初の運用先である武豊線に於いて試運転をそれぞれ実施、更に今年に入ってからは運用開始に備えての、乗務員習熟を兼ねての試運転が繰り返されている模様です。
今度、3月12日に施行されるJRグループ定例ダイヤ改正に合わせて武豊線に於いて営業運用に入ると既に報じられているので、残された期間は2ヶ月足らず───これからが正念場といえそうなところですね。
2月に入れば、恐らくは名古屋駅あたりで展示会を催すものとみられるところですので、そうなれば車内の様子なども情報として入ってくることになるでしょう。
運用開始までの2ヶ月足らずの間、目が離せませんね(笑)
キハ25形については、2年余り前(2008年12月15日)に為されたJR東海からの公式発表の中で、今年3月12日のJRグループ定例ダイヤ改正施行以降、武豊線に計10両順次投入し、引き替えに現用車両であるキハ75形気動車を名古屋始発参宮線直通快速「みえ」や高山本線系統に転用させることになっています《快速「みえ」編成増強に伴う不足分を補うためキハ25形を新規投入するという見方も成り立ちそう…》。
しかしその一方で、その武豊線に対しては2015年までに全線電化させる旨の正式発表が、昨年のうちに、JR東海から為されています。
武豊線全線電化完成後にはJR東海に於ける電車車両の新標準ともいえる313系電車を増備・投入することが計画されており、その際のキハ25形に対する処遇が気にかかっていました。
これに関し、昨年3月にキハ25形の製造・新規投入が初めて正式発表された際には「(キハ25形は)予定通り製造するが他線区に投入する」とするのみで、具体的にどの線区に回すのかまでは言及されていませんでした。
そして、11月10日にキハ25形の実車第1号が製造元の日本車輌豊川工場から出場した時点に於いても、状況は変わりませんでした。
ところが、年が明けてから、某大手メディアは去る1月13日付でネット上に掲載した記事の中で、武豊線の電化後、キハ25形は「岐阜県の高山線や太多線で走ることになる」と報じています。
電化後のキハ25形の処遇について初めて具体的な形で報じた格好となっています。
高山本線と太多線で運用される車両の配属先は美濃太田車両区となっていますが、2009年4月1日現在、同車両区には旅客用車両として、旧国鉄時代からの生き残りであるキハ40系気動車が計36両、JR発足後に製造されたキハ11形気動車が17両(他に子会社・東海交通事業所属車借り入れ分2両)、それぞれ配置されています。
先に転籍となるキハ75形、そして約4年後の武豊線全線電化によりあとから転籍となるキハ25形の、何れも置き換え対象となるのは旧国鉄時代からの生き残り・キハ40系であることは想像するに難くないところ。
両形式ともトイレを備えていますので中・長距離運用にも堪えられますし、キハ25形に関しては排障器の下にスノーブラウを装着していることから寒さ対策も為されているものと推測されます《キハ75形については現時点では寒冷地対策が為されているか否かは不明》。
ただキハ25形に関しては今回既に発表されている製造両数(10両)の他に将来において増備されるか否かについては、現時点では、JR側から何ら公式な言及は為されておらず、その上キハ75形に関しても今春のJRグループ定例ダイヤ改正で快速「みえ」の全列車4両編成化が発表されていることから現有車両の大半が「みえ」運用に回されることが予想され、よって今回は美濃太田車両区に配置されている旧国鉄時代からの生き残り・キハ40系の全車両置き換えには至らないものとみられます。
尤も、例えばキハ11形気動車の場合は登場初年の1988年に暖地向け・寒地向けの2車種で合わせて計33両新規投入したあと11年後の1999年にトイレ付き暖地向け仕様で6両を追加投入、またキハ75形の場合は1993年に計12両を新規投入したあと6年後の1999年に2次車として計28両を追加投入、それぞれしていたりするなど、一定期間を置いて増備する傾向がみられます。
JR東海は旧国鉄時代に製造された車両からの置き換えを目指している様子であり、313系電車の顔をしたキハ25形もまた、ある程度の期間を置いて増備を行うことで、引き続き旧国鉄時代に製造されたディーゼルカーからの置き換えを目指すことでしょう。
逆にいえば、JR東海管内で運用されているキハ40系気動車の走る姿などを記録されるのであれば今のうちに、ということになるのでしょうが・・・
何はともあれ、まずはキハ25形ディーゼルカーが名古屋駅あたりで一般公開(展示)されることを期待すると共に、正式デビューとなるJRダイヤ改正施行の時を楽しみに待っていようと思います。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『JR東海:武豊線に新車両--3月 /愛知』
『キハ25形が東海道本線・飯田線で試運転』
『【JR海】キハ25形 試運転』
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