『1万人の第九meets平原綾香~フロイデ×ジョイフル~』を見て・・・昨年開催「第28回1万人の第九」ドキュメンタリー
昨日、夕食をとりながら、昨年開催分の「サントリー1万人の第九(10000人の第9)」〔2010年…第28回公演〕に係るドキュメンタリー番組を視聴しました。
夕食───といっても、私の自宅では日付が変わった直後に済ませるので、社会通念と照らし合わせば「夜食」となってしまいますね・・・
本題に入る前に、「サントリー1万人の第九」に係るドキュメンタリー番組について、少しつらつらと。
過去に「1万人の第九」への合唱参加経験があったり聴衆として聴きに出かけたことのある方ならばご存じのことと思いますが、「1万人の第九」に於いては、公演が行われた後、例年12月下旬頃にドキュメンタリー番組として1時間弱、主催者である毎日放送(MBS)を制作局として、JNN基幹局5局(HBC-TBS-CBC-MBS-RKB)による限定全国ネット(地上波)により放映されてきています。
そして、今年からは系列キー局(TBSテレビ)の親会社・東京放送HDの持分法適用会社でBS民放局の一つでもあるBS-TBSに於いても放映されるようになっています。
更に、地上波で放映される「万九」ドキュメンタリー番組に関しては、前記JNN基幹局5局の他、一部のTBS系列局に於いても遅れネット(時差ネット)による放映が行われてきています《ちなみに昨年開催分に係る地上波放映版ドキュメンタリー番組の場合、テレビユー山形(TUY)・静岡放送(SBS)・信越放送(SBC)・北陸放送(MRO)の4局で、12月30日から31日にかけて順次放映された模様》。
放映内容についてですが、地上波で放映されるドキュメンタリー番組に於いては、例年、開催年(回)毎の第1部ゲスト出演者にスポットを当て、公演指揮者・佐渡裕とのやりとりも含めたゲスト出演者の公演本番に向けての立ち振る舞いを中心に構成される傾向があります《尤も公演回により例外も存在しますが…》。
勿論、公演当日の模様も盛り込まれますが、イヴェントの核となる第2部に於ける「第九」演奏に限れば、分量的には平均で5~6分程度───何しろ少なめです(笑)
番組自体、あくまで公演自体とそれに至るまでの過程をドキュメントしているわけですから───公演の模様を再度フルに楽しみたければ公演会場に於いて予約販売しているライヴ収録音楽ソフト(現在はCDとDVDの2種類)を買ってね、という主催者側の狙いがあるものとみられます。
そのため、タイトルに第1部ゲスト出演者の名前も入るなど、変な話、番組タイトルからしてゲスト出演者に焦点を当てていることがあからさまになっているような印象を抱きます《但し公演指揮者が山本直純だった頃には、番組タイトルにゲスト出演者の名前が入ることは無かったように記憶しています〔尤もこれについては記憶違いの可能性もありますが…〕》。
拙い解説はこれぐらいにして、昨日夜遅くにご飯を食べながら視聴した「1万人の第九」ドキュメンタリー番組───タイトル『1万人の第九 meets 平原綾香 フロイデ×ジョイフル』の印象などを。
以前に当ブログでも少し触れていますように、昨年開催分に於ける第1部では、第1部ゲスト出演者・平原綾香自身の持ち歌3曲のほか、佐渡の要望を受けて(というか佐渡から委嘱されて)ベートーヴェン「第九」第3楽章のメロディを下敷きに歌詞を付すなどした新曲を披露しています。
番組では、その『LOVE STORY』と命名された即興新曲の制作過程の一部が紹介されていたのですが、数回にわたって歌詞を書き換えたり、時には基となったメロディを書いたベートーヴェンと向き合ったり・・・
息継ぎの位置も含めて、かなり念入りに制作を進めていたような印象を抱きました───そう、かなり念入りに。
それこそ、「第九」第3楽章のメロディからインスピレーションを得て、まるでモーツァルトが如く、いきなり頭から曲を書いたわけでは無かったんですね。
生みの苦しみとでもいうかなんというか・・・
平原自身のデビュー当時のことも語られていました。
公式には、高校3年生の時に文化祭で上演されたミュージカル『天使にラブ・ソングを2』に出演、そこで「第九」終楽章の”歓喜の主題”を下敷きとする『Joyful Joyful』を歌唱したところから後のデビューにつながった・・・と紹介されており、ドキュメンタリー番組に於いても当該ミュージカル出演当時のVTR映像も交えつつ同様の紹介が為されていました。
今では平原自身の持ち歌の一つとして知られている『Joyful Joyful』なのですが、実はそれ以前から『Joyful Joyful』という楽曲は存在していた・・・
彼女が出演した前記ミュージカルのタイトル『天使にラブ・ソングを2』は、既にご存じの方も多いかと思いますが、元々1993年12月にアメリカに於いて製作・公開された映画作品の一つとして広く知られてきており、その映画作品で使用された挿入歌の一つとして『Joyful Joyful(ジョイフルジョイフル)』も存在します。
この挿入歌として使われていた『Joyful Joyful』について、ウィキペディア解説は、著名な賛美歌の一つで1907年にHenry van Dyke(ヘンリー・ヴァン・デューク?)が「第九」終楽章の主題メロディに歌詞を付けたもの、と紹介しています。
賛美歌(讃美歌)───キリスト教に於いて礼拝や集会などで歌われる神をたたえる歌であり、「聖歌」の中に一カテゴリとして包含されているもの。
つまり、元々教会などで歌われる讃美歌の一つとして作られ、映画『天使にラブ・ソングを2』に於ける挿入歌の一つとして使われた『Joyful Joyful』を平原は、舞台で上演するミュージカルにアレンジされた『天使にラブ・ソングを2』の中で歌ったということになるわけでありますが、彼女の出演時点に於いて、同タイトルの映画の挿入歌として使われた『Joyful Joyful』をミュージカルの舞台上でオリジナルの歌詞のまま歌ったのか否か、今となっては知る術を持ち合わせていません。
ただ、これは私自身一度だけサラッと聞き比べてみて知ったことなのですが、現在平原の持ち歌の一つとして知られている『Joyful Joyful』、オリジナルの讃美歌としての『Joyful Joyful』と比較して、歌詞に於いて異なる箇所が幾つか存在するみたいです。
やはり、どこかで彼女のアレンジが入った───ということになるわけですが・・・
これ以上突っ込もうとすると長引くしダラダラしてしまいそうで、今回の記事の趣旨から外れかねませんので、このあたりでとどめておきます。
で、その平原綾香の持ち歌の一つで、昨年開催分の「1万人の第九」第1部に於いて一番最後にとりあげられた『Joyful Joyful』に於いて、アンサンブル陣と共にステージ上に颯爽と登場した「1万人の第九ゴスペル・クワイヤ」の舞台裏も初めて公開されていました。
私自身、公演本番前日のリハーサル(いや公演本番当日だったか…)に於いてこの「1万人の第九ゴスペル・クワイヤ」なる名称を初めて耳にし、その時には一瞬悩んでしまったものでした。
結局は、アンサンブル陣の両脇に颯爽と姿を見せる一団が「1万人の第九ゴスペル・クワイヤ」ということになるわけですが、そのグループの練習(レッスン)風景も番組の中で紹介され、そこでそのグループが子供から主婦まで幅広い年齢層にわたるメンバー構成となっていること等を初めて知りました。
つまりこれも一般公募?───けれども私とかはその事実を全然聞かされていなかったし・・・
もしかすると、例えば関西圏内で活動している劇団(プロ・アマ不問で)の構成員の中から選抜して結成したものとか───まぁそのあたりの真相は定かではありませんけどね。
何はともあれ、「1万人の第九ゴスペル・クワイヤ」もまた公募により結成されたグループのようであり、練習場を訪れた平原の指導の下、生き生きと練習をしている姿が映し出されていました。
また一つ、勉強になりました(笑)
何だか、ここまで平原のことで結構長引いてしまっていますが、今回のドキュメンタリー番組に於いては、勿論平原のことだけにとどまらず、第1部に於いてアンサンブル陣の一角を担っていた、公演指揮者・佐渡のプロデュースによる青少年弦楽合奏団「スーパーキッズ・オーケストラ」の練習風景も紹介されているほか、イヴェントの核となる「第九」合唱に”参歌”する合唱団員たちを対象とする「佐渡裕レッスン(佐渡練)」のうちの東京都内会場(サントリーホール=小ホール「ブルーローズ」)実施分の練習風景、そして本番前日(12月4日=東北新幹線「八戸~新青森」間延伸開業当日)の大阪城ホールに於けるリハーサル風景も紹介されていました。
あいにく番組の後半は、夕食の終え時ということもあって飛ばし見していたため、それほど印象には残っていませんが、番組全体としてみた場合、平原の立ち回りを中心に構成されているとはいえ、”メイキング・オブ「1万人の第九」”として捉えた場合、バランスよく構成されているように思えるところです。
これで、公演会場にて予約し、大晦日の2日前に届いたライヴ収録DVDを益々愉しめそうな感じですね───近いうちに視聴してみようと思います。
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