九州新幹線鹿児島ルート、武田信玄、そして風林火山・・・全線開業CM、私的に気に入る組合せ《被災地にも元気届く》
去る3月12日に施行された今年のJRグループ定例ダイヤ改正に伴い、全線開業した九州新幹線・鹿児島ルート(博多~鹿児島中央)。
開業前日にあたる3月11日の昼15時前に東北地方を中心に襲来した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災…)の影響で、開業を祝うあらゆるイヴェントが中止に追い込まれたことは記憶に新しいところです《尤も当初予定されたイヴェントの類が中止されたのは、何も鹿児島ルート全線開業に限ったことではありませんが…》。
その、中止に追い込まれたものの一つに、鹿児島ルート全線開業CM「祝!九州(祝!九州縦断ウェーブ)」のテレビ放映があります。
当初予定では、去る2月20日のうちに収録を行い、編集などを経て全線開業当日に九州島内限定でCM放映する・・・という流れにて進められることになっていたみたいでしたが、収録こそ予定通り行われたものの、開業前日に発生した東日本大震災による影響を考慮して、CM放映は中止となってしまいました。
では、制作されたCM映像は破棄されたのかというと───いえいえ廃棄はされておらず、既にご存じの方もおられることかと思いますが、JR九州Webサイト内設置『テレビCMライブラリー』、及び『九州新幹線Web』(JR九州運営)内設置『CM/ポスター』の各ページに於いて保管・配信されています。
ついでに言うならば、「祝!九州」プロジェクト案内サイトも残されています───現場毎のスナップ写真もアップされているみたいですよ。
そんな九州新幹線・鹿児島ルート全線開業のPRのため制作されたCMがネットを通じて大きな反響を呼んでいるとの報道が、一部のネットメディアで為されているのが見えました。
なんでも、視聴した人たちの間から「勇気をもらった」との賞賛の声が続々と寄せられてきているとの由。
そして、ついには九州の一部地元紙でも報じられるまでになってきています。
それで、私も早速、鹿児島ルート全線開業CMを視聴しようと、JR九州Webサイトへと立ち寄ってみました。
同Webサイト内に設けられている「CMギャラリー」コーナーに入ってみた途端、ちょっと面食らいました。
私自身、てっきし鹿児島ルート全線開業CMは1種類のみと思っていました───尤も放映時間の長さ(15秒・30秒…)によって2~3パターン用意されていることは考えていましたが。
しかし、いざ「CMギャラリー」に入ってみると、鹿児島ルート線内各駅毎に制作された小CM群など、実に様々な種類のCMが陳列されているのが見えてビックリ!
そして、その数あるCM動画たちの中に所要時間約3分の総合編(→これがCM本編?)も陳列されているのが見えました。
早速それを取り寄せて・・・と書いてしまいそうなところなのですが、実はこのコーナーを訪れる前に別の場所で既に鹿児島ルートCM映像を目の当たりにしていたのです。
それは、今回全線開業CMが大きな反響を呼んでいることを報じたネットメディアによる報道記事───その本文中に『YouTube』に寄せられてきている、鹿児島ルート全線開業CM動画のうちの「総集編」動画・180秒(3分)ヴァージョンが張り付けられているのが見えました。
ただ、私が初めて目の当たりにしたときには、他の記事を書いている最中だったこともあり、試しに少し再生してはすぐ停止したりするだけに留まり、後日、検索エンジンで『YouTube』にアップされている全線開業CM動画を直接探し出し、そこからアクセスした『YouTube』内CM動画掲載ページに於いて改めて視聴するなりしていました。
その直接探し出した鹿児島ルート全線開業CM動画でありますが、勿論一度はそのままの形で視聴しているものの、私の場合、別のサウンドを持ってきて組み合わせることにより、全線開業CMを愉しんでいます《JR九州さん、スミマセン…》。
そのサウンドとは・・・国鉄の分割民営化によってJRが発足した翌年、1988年(昭和63年)に1年間全50回にわたって放映されたNHK大河ドラマ『武田信玄』に係るオープニング曲の演奏サウンドです。
これが、わたし的には、鹿児島ルート全線開業CMの映像と意外にも合うのです。
尤もこのドラマの主人公である武田信玄自身は甲斐国の戦国大名として知られていて、九州とは縁も所縁も無いわけでありますが〔間違っていればスミマセン〕───ただ、この信玄を主人公に据えて制作された大河ドラマ『武田信玄』に添えられたオープニング曲が私自身の頭の中に焼き付いているみたいで、最近になって『YouTube』にてこのオープニング曲と出会い取り寄せてからは、折に触れて聴くようになってきてしまっています(笑)
この『武田信玄』オープニング曲、2002年(平成14年)6月に他界した指揮者且つ作曲家であり、「サントリー1万人の第九」初代公演指揮者でもあった山本直純が作曲したものでありますが、信玄自身が旗印にしていた「風林火山」が順序立てて、そして見事なまでに曲の中に練り込まれている点で作り込まれているように感じるところです《曲自体が全体的にマイナー調で書かれていることも好感を持つ要因になっているかな…》。
そして、九州新幹線・鹿児島ルートに纏わる記事に接したり書いたりしている時など、熊本の車両基地から出庫する新幹線車両の姿や、駅を徐に発車していく光景、颯爽と高架橋の上を駆け抜ける新幹線列車とそれを取り巻く自然風景などを頭の中に思い描きそして当てはめながら、このオープニング曲を聴くこともありました。
”風”は高架橋上を颯爽と駆け抜ける場面、”林”は車両基地で整備を受けたりして過ごす場面、”火”は車両基地を出庫したり駅を発車する場面、”山”は新幹線車両が駆け抜ける高架橋を取り巻く街や自然全体───というふうに当てはめながら・・・
で、私自身、「九州新幹線全線開業 祝!九州縦断ウェーブ」の「総集編」動画・180秒(3分)ヴァージョンの音声部分を、大河ドラマ『武田信玄』オープニング曲演奏サウンドに置き換えて、視聴したというわけです《九州の皆さん、スミマセン》。
しかしながら、文字通り「総集編」動画は約3分(正確には「3分1秒」)の長さがあるのに対し、『武田信玄』オープニング曲の演奏所要時間は約2分半。
『武田信玄』に限らず、大凡NHK大河ドラマに付けられるオープニング曲の演奏所要時間は2分半ほどとなっているのが大半で、長いものでも2分40秒台後半にとどまっています。
そのまま映像に宛がっても合わない───その時たまたま、以前に『YouTube』から取り寄せた、大河ドラマ『武田信玄』の番組冒頭タイトルコール部分からオープニング曲演奏の終わりまでが収められている動画の存在を思い出し、それを当ててみることにしました。
冒頭のタイトルコールに続いてベートーヴェンの某交響曲の中の一部分をBGMとする宮本隆治アナ(当時)によるナレーション部分が入り、それが終わったところでオープニング曲演奏に入るという構成となっていて、全体の再生所要時間は4分弱。
これなら使える───早速当ててみました《尤もこの4分弱の動画自体は既に投稿者の手で『YouTube』から削除されてしまっていますが…》。
具体的には、先にオープニング曲動画のほうを再生開始させ、残り約3分となったところで全線開業CM動画の再生をミュート(消音)状態でスタートさせる・・・という形で視聴するというわけです《九州島民の皆さん、重ね重ねスミマセン…》。
沿線各所で多種多様な”ウエーブ”を目で愉しみながら、耳では「風林火山」を連想させる『武田信玄』オープニング曲を愉しむ・・・という構図となるわけですが、その際、頭の中では九州新幹線の整備計画策定から全線開業に至るまでの軌跡を自分なりに辿ったりすることで、変な話、”総合的に”愉しんでおりました。
頭の中で全線開業に至るまでの軌跡を辿る───ちょっと偉そうな書き方に見えそうなところなのですが、実際にはかなりの部分スキップしてしまっています(自爆)
それはさておき、沿線各所で展開された多種多様な”ウエーブ”───沿線住民や鹿児島ルート線内各駅の駅員たち等の全線開業に対する期待の高さのようなものを改めて感じると共に、撮影隊&カメラを乗せた列車に対してある種の希望のようなものをぶつけてきているようにも感じました。
更に、このCM映像には、順不同ながら、いわば「風林火山」の要素が散りばめられているように感ずるところがあり、そのことがサウンドとしての『武田信玄』オープニング曲とマッチしているように思えるところです《ちょっと強引な書き方になってしまっているかな…》。
そして映像本来の音声に代えて持ち込み、そして宛がった大河ドラマ『武田信玄』オープニング曲演奏サウンドについて───オープニング曲演奏に入る直前に語られる「しかし、いま大いなる犠牲と努力の果てに戦国最強の武将・武田信玄の夢は達成されようとしている。たとえ明日という日にどんな災いが待ち受けていようとも!」というナレーション部分のところは、「戦国最強の武将・武田信玄の夢」を「九州新幹線・鹿児島ルート全線開業という夢」に置き換えることで、十分通用するように思えました。
一方で、この全線開業CM映像について先に”ある種の希望のようなものも動画から醸し出している”と記しましたが、どうやらこの点に於いて、加えてこのCM映像の終わり近くで「あの日、手を振ってくれてありがとう・・・一つになった九州から日本は楽しくなるはずです~」というナレーションが入ることに於いて、大きな反響を巻き起こしているみたいであり、今回の東日本大震災の被災地からも「元気をもらった」といった反響が寄せられてきていることも報じられてきているあたり、地震の影響を考慮して放映自粛に追い込まれた鹿児島ルート全線開業CM動画が逆にムードメーカー的役割を果たしているように、ひしひしと感じるところです。
そして「復興したあかつきには、新幹線を乗り継いで東北にいこう!」という合言葉まで生まれているとの由で、このあたり、このCM動画がある意味震災復興の後押しになっていることはほぼ間違い無さそうなところですね。
私も、1日も早い震災からの復興を祈りつつ、この九州新幹線・鹿児島ルート全線開業CMをこれからも折に触れて視聴し、愉しむと共に、何かを得ることが出来れば・・・と思っています。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『九州新幹線全線開のCM動画を見て元気をもらおう!』
『未来は明るいに決まってる! 勇気と元気がもらえる九州新幹線のCM(動画あり)』
『震災で自粛の九州新幹線CM 感動の声相次ぐ』
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