「トワイライトエクスプレス」・「あけぼの」運転再開──4月1日から。「北斗星」・「カシオペア」は4月14日迄運休確定
いわゆる「日本海縦貫線」と称される、日本海沿いを走るJRの路線群が既に全線運転再開となる中でも全面運休が続いてきている、首都圏から東北と北海道に向かう夜行寝台特急3列車(「北斗星」・「カシオペア」・「あけぼの」)と信越・北陸方面に向かう臨時夜行列車2列車(「能登」・「ムーンライトえちご」)、そして大阪と札幌を結ぶ臨時夜行寝台特急「トワイライトエクスプレス」。
新年度(2011年度)に入った今日から、これら計6本の夜行列車のうちの2本が運転再開となったみたいですね。
去る3月11日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)からの復興に向けて、また一歩前進ですね(嬉)
個人開設のブログに掲載された記事を通じて、この話を初めて知るところとなったわけでありますが、今日(4月1日)から運転再開となっているのは、以下に列挙する2列車。
◎ トワイライトエクスプレス(大阪~札幌;※) ◎ あけぼの〔上野~青森(上越線・羽越本線経由)〕 |
【備考】 ※=札幌発上りに関しては4月2日発車分から運転再開 |
これらの列車は、各々の運転経路となっている線区については既に運転再開となっており、ことに「トワイライトエクスプレス」に関しては、ほぼ同じ経路により運転されている「日本海」(大阪~青森)と「はまなす」(青森~札幌)の2列車について先月のうちに運転を再開させています。
3月11日の本震発生時刻(昼の14時46分頃)から、上記2列車とも客車のやりくりに関しては問題なしとみられるところなのですが〔但し車両基地自体大きな被害に遭わなければ…〕、報道内容から、どうやら物資輸送にあたる貨物列車や、通勤・通学のための近距離列車の運行を優先させたことで全面運休という措置を執った・・・とみるべきところでしょう。
牽引にあたる機関車についても、上記2列車で使用される機関車が属している車両基地に配置されている機関車たちが東北地方の内陸部や太平洋側を走ることは通常無いとみられることから、被災している可能性は低いと考えられるところ《「あけぼの」は長岡車両センター(EF64形1000番台)と青森車両センター(EF81形)、「トワイライトエクスプレス」は敦賀地域鉄道部(EF81形)と函館運輸所(ED79形・DD51形;ED79形は青函派出所配置)》。
根岸から東北方面に向けて運行を始めた臨時石油列車を初めとする貨物列車などがひっきりなしに行き交う中にあって、上記2列車に関して、このほど運行の余地が出来たとして運転再開に踏み切ったことでしょう。
何はともあれ、復興に向けてまた一歩踏み出した出来事として、喜ばしい限りです。
これで、東日本大震災の影響で現在も運休している夜行列車は、首都圏発の計4列車のみとなります。
このうち北海道に向かう「北斗星」と「カシオペア」の2列車については、4月14日発車分(始発駅基準)までの運休が発表されており、4月15日以降発車分に関しては未定となっています。
前記「あけぼの」の運行経路にあたっている日本海側ルート(高崎・上越・信越・羽越・奥羽各線)が既に開通していることから、今すぐにでもこのルートに迂回する形での運転が物理的に可能といえるところなのですが、過去の実施レポートやウィキペディア解説などから、所定時刻(ダイヤ)から最低でも2時間以上余分にかかってしまうことが推測されること〔迂回経路上の途中駅を全て通過とした場合でも〕、また高崎線・上越線に於いては現行の牽引機であるEF510形500番台機のハンドル訓練(習熟運転)が実施された形跡がないためEF81形が先頭に立つことが予想される一方で、EF81形機に関しては、上越線に於いて空転が多く発生することに加えて、過去に高崎・上越両線を担当する機関士の間から「運転しにくい」といった声が挙がってきていたことがわかってきています。
これらのことから考えると、容易く日本海側ルートを使っての迂回運転に踏み切れる状況にはないと思われます《勿論、前記「あけぼの」と「トワイライト」の場合と同様、震災復興のための物資輸送や通勤・通学の足の確保を優先しているという事情もあるでしょうが…》。
また、残る2列車───北陸・信越に向かう急行「能登」と快速「ムーンライトえちご」───は何れも他客期臨時列車であり、今後の運転スケジュールとしては・・・
【急行「能登」】 6月までの毎週金曜日と 4月28・30日、5月1~4日 【快速「ムーンライトえちご」】 4月2・3・28・29・30日、 5月1~4日(以上は上下共通)、 5月5日(上り新宿行きのみ) |
となっています。
これら2列車に関しても、運行経路にあたる線区は全て運転再開していますので、あとは使用車両のやりくり次第、そして物資輸送と通勤・通学の足との兼ね合いから運転再開の可否が決まるといってもよろしいでしょう。
ただ、前記「北斗星」と「カシオペア」の2列車に関しては今月14日までの全面運休を確定させていますので、運転再開させるとすれば、「能登」ならば4月15日以降、「ムーンライトえちご」ならば4月28日以降になるのでは・・・と勝手ながら睨んでいます(苦笑)
それにしても、「能登」・「えちご」の使用車両が関係する新潟車両センター、幕張車両センター、大宮総合車両センター東大宮センターのそれぞれの被災状況がとても気になる・・・
引き続き、残る夜行4列車の動向を眺めていようと思います。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『夜行寝台特急列車「あけぼの」運転計画について』
『春の増発列車のお知らせ』
『東日本大震災:上野-青森間の寝台特急、来月1日に運行再開 /青森』
『トワイライトエクスプレス再開 札幌発は2日から』
《→『【北斗星の日々】「トワイライトエクスプレス」4月1日(大阪発)より運転再開!』》
『』
『本日4月1日よりトワイライトエクスプレス運行再開』
『寝台特急「トワイライトエクスプレス」 4月1日大阪発より運転再開!』
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【関連記事(東日本大震災とJR夜行列車)】
「首都圏発東北・北海道方面夜行寝台特急、運休続く。迂回運転も無し──東日本大震災。大阪発「日本海」等は運転」
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