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日豊本線「佐伯~延岡」間を走る普通列車に対する想いを──大分・宮崎両県境区間。2009年10月から気動車運転

 いま、時折耳にしている鉄道走行音の一つに、日豊本線の大分始発南延岡行き普通列車の全区間走行音が分割収録された音声ファイル群があります。

 

 収録されている普通列車は、大分県と宮崎県の県境を跨ぎ、途中に”重岡宗太郎”こと重岡宗太郎の両駅を擁する「佐伯延岡」間を走破する数少ない普通列車の一つ《ちなみに現行ダイヤでは、1日に上下3本ずつのみ》。

 

 だいぶ前に某Webサイトから取り寄せたものであり、そのサイトの記述から、収録されたのは2004年───そして収録対象とされた列車に充当されていたのは457系急行形電車の模様。

 

 

 当該走行音を耳にする限り、当時大分地区ではVVVF制御の新型一般形車両が既に入っていることを窺い知ることが出来ます。

 

 更にウィキペディア解説から、当時大分運輸センター(現・大分車両センター)には815系通勤形電車計18両(2両編成9本)が配置されていた他、黒色基調の顔つきをした817系近郊形電車計4両(2両編成2本)も配置され、大分都市圏に於ける普通列車として活躍していたみたいですね。

 

 尤も、その後817系近郊形電車計4両は、収録年の翌年(2005年)春に施行されたJRグループ定例ダイヤ改正に伴って、815系通勤形電車計4両とトレードする形で、熊本運輸センター(現・熊本車両センター)に転出されていきましたが・・・

 

 ところが、佐伯から先、大分・宮崎県境(と同時にJR九州の大分支社と鹿児島支社の支社境界)を跨ぐ延岡までの区間を走る数少ない普通列車に関しては、457系ファミリー717系電車といった旧国鉄時代からの生き残り組〔鹿児島総合車両所(現・鹿児島車両センター)配置の車両?〕が充てられていました。

 

 私も過去に2~3回程度、「佐伯~延岡」間を通る普通列車に乗った記憶がありますが〔だいぶ薄れてきてしまっていますが…〕、上り列車で延岡駅に到着するとそれまで掲出されていた「タウンシャトル」と描かれたHMを隠蔽したり〔裏返しされていたような…〕、既にJR発足後に開発された815系などで満たされた佐伯以北区間を旧国鉄時代からの生き残り組が「そこのけそこのけ」といわんばかりにひた走るさまは、ある種独特の雰囲気を醸し出しているかのようでした。

 

 

 しかし、ご存じのように、2009年9月30日を以て「佐伯~延岡」間に於ける普通列車の電気運転は終了とされ、その翌日(同年10月1日)からは両運転台ディーゼルカー「キハ200系220形」1両による運転に移行。

 

 ウィキペディア解説によると、「キハ200系220形」のうちオール・ロングシート車たる1500番台車が新たに「佐伯~延岡」間などで運用を始めたことになっていますが、今年に入ってから、「キハ200系220形」ファミリーの最新型ともいわれるべき200番台車が「佐伯~延岡」間を走る普通列車に充当されたとの報告も挙がってきています。

 

 参考までに───この「キハ200系220形」200番台車は、転換クロスシートとロングシートが通路を挟んで共存し〔セミクロスシート形式〕、行先表示が電光(LED)表示化され且つ大型化されたもの───車内を写した写真画像をウィキペディア内に於いて見たことがありますが、オールロングな1500番台車と比べて格段に居住性がアップしているような印象を受けたものでした。

 

 

 一方で架線はそのまま残されており、同じく当該区間を通過する特急列車に関しては今も電車車両で運転───特急のみ電車で運転されて普通列車は電車以外の形態で運転されているというあたり、ふとJR発足から間もない頃の東北地域の幹線(東北本線、羽越本線の村上以北区間など)を思い浮かんだものでした。

 

 ここで普通列車向け電車車両に関していいますと───現在の大分車両センターには前記のJR九州オリジナル・815系通勤形電車が計22両(2両編成11本)配置されて大分都市圏区間に於ける普通列車として活躍している他、かつて「佐伯~延岡」間に旧国鉄時代からの生き残り組を送り込んでいたであろう鹿児島車両センターに於いても、現在では同じくJR九州オリジナルの817系近郊形電車が計26両(2両編成13本;2010年10月1日現在)が入っており、日豊本線「延岡~鹿児島」間などに於ける普通列車として運用されてきています《尤も旧国鉄時代製造の717系なども存置されている模様ですが…》。

 

 これらのうち、鹿児島に配置されている817系は全席転換クロスシート車となっていて、かつて「佐伯~延岡」間などを駆け抜けていた旧国鉄457系と同様に車窓風景を十分に楽しむことが出来るほか、抑速ブレーキも装備されていることから山岳区間の走行にも堪えうるはず。

 

 そして、聞けば、817系近郊形電車は走行時の1両あたり消費電力が旧国鉄時代に製造された415系の半分程度(53%;JR九州談)とのこと───ということは、同じく旧国鉄時代に製造された457系ファミリーや717系と比べてみても同程度の省エネ効果を上げているように想像出来るところです。

 

 

 キハ200系220形気動車と817系近郊形電車を比較して、どちらが省エネに優れ環境に優しいか・・・と問われても残念ながらわかりませんが、少なくとも817系は、景色を充分楽しめることに加え、排気ガスを吐かないこと、走行音の静かなことに於いても優れているように感じます。

 

 オール転換クロスシート車たる817系近郊形電車の更なる増備などにより、「佐伯~延岡」間に於ける普通列車の電気運転復活を将来にわたって願っているのは私だけでしょうか・・・

 

 

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コメント

平成21年から佐伯〜延岡間はDC運転、ぜえんぜん知りませんでした。
利用客が少ないとDCのほうが効率いいんでしょうねぇ。
もっとも、あの区間特急の本数自体少なくなってません?

 ポケット保持さん、こんばんは、お久しぶりです。
 こちらからのレスが遅れてしまいました───申し訳ないです。

 特急の本数ですか───う~ん、数えているわけではないので何とも言えませんが、ダイヤ改正前とさほど変わっていないような印象を受けます。
 尤も運用車両に関しては様変わりしてきているみたいですが・・・

 あと、普通列車に関して、DCのほうが効率がいいというよりも1両単位で運転出来る車両がDCに於いて存在することから、持ってきたのかもしれませんね。
 けれども、私としては、走行時に排気ガスを出さない電車車両であり、且つオール転換クロスシートの817系電車により宗太郎峠越えをしてほしいな、とただ願望するのみです《旧国鉄時代に製造された電車車両と比べて省エネになりますし…》。

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