キハ189系特急形気動車、特急「はまかぜ5号」にて軽油漏れ・・・6月10日夜、燃料フィルタ部位に亀裂。発火に至らず
今日(6月20日)、「2ちゃんねる」筋を通じて知るところとなった話になります。
昨年(2010年)11月に、それまで特急「はまかぜ」に充当されてきた旧国鉄キハ181系特急形気動車の後継としてデビューしたばかりの、JR西日本オリジナルの特急形気動車「キハ189系」にて発生した燃料漏れ事故のことです。
昨年3月に最初の編成が製造元から出荷され甲種輸送された時から当ブログとして見続けてきた車両なだけに、ちょっとショッキングです。/p>
新聞各紙が伝えるところによると・・・
去る6月10日の夜、播但線経由で大阪と鳥取を結ぶ下り特急「はまかぜ5号」に充当されていたキハ189系ディーゼルカー6両編成の4号車車体下に装備されている燃料タンクとディーゼルエンジンの間に装着されている燃料フィルターを覆う金属部分に長さ25mmの亀裂が出来ていることが判明。
運用終了後に鳥取・湖山間に位置する車両基地「鳥取鉄道部西鳥取車両支部」(JR東日本風に言えば”鳥取車両センター”か?)に入庫してきた当該編成を点検していたところ、4号車の燃料計表示がゼロを指していた(燃料タンクが空っぽの状態である)ことがわかり、機器回りを調べているうちに今回の亀裂発生が発覚したとのこと。
燃料タンクには600リットル入るそうですが、他の車両に装備されている燃料タンクの残量から、約400リットルが走行中に漏れてしまったものとみられています。
更に地元紙報道から、姫路駅構内の線路に軽油が付着しているのが見つかったほか、姫路から山陽本線と別れる播但線内の寺前、生野、更に山陰本線内の豊岡の各駅構内に於いても同様に線路上への軽油付着が発見されています。
そして、亀裂が生じている部位周辺には何かが衝突したような跡ができていたのだとか。
以上から、JR西日本では、一つ前の停車駅である明石駅を発車して姫路駅に到着するまでの間に、何らかの飛来物が燃料フィルターあたりにぶつける等のトラブルが発生したのでは、とみて調査しています。
なお、今回のトラブルで発火には至らず、けが人もいなかったことは不幸中の幸いといえるところなのですが───ひょっとすると、編成中の何両目かに装着されていた部品の類が何らかの原因で脱落して飛来したとか・・・
ふと、去る5月27日に北海道内のJR石勝線「新夕張~占冠」間で発生した上り特急「スーパーおおぞら14号」(キハ283系6両編成)の脱線火災事故が思い出されるところです。
この石勝線に於ける脱線火災事故では、結果として編成として組まれていた6両全てが焼失するという惨事につながりましたが〔犠牲者がいなかったことが不幸中の幸い〕、やはり車体下に組み込まれていた部品の脱落が事故の引き金になったのでは、との指摘が挙がってきています。
今回判明した、「はまかぜ5号」で運用されていたキハ189系気動車のトラブルも、一歩間違えれば、数多くの列車が行き交う山陽本線上に於いて火災を引き起こしていたのかも知れない・・・
もしそうなれば上下とも運転見合わせとなることは必至で、ダイヤは大幅に乱れ、数多くの乗客の足に影響を及ぼすことになるわけであり、想像するだけでもゾッとします。
何はともあれ、今は原因調査が続けられている様子ですので、より詳細な事故原因が発表されるのを待つのみです。
◎ 参照記事(本文中紹介分を除く)
『特急走行中に軽油400リットル漏れる JR西はまかぜ』
『特急「はまかぜ」が走行中軽油漏れ、フィルターに亀裂』
『特急「はまかぜ」燃料400リットル漏れ 大阪-鳥取・JR西』
《→『特急から燃料400リットル漏れ JR西』》
『特急走行中に400リットル燃料漏れ JR西、大阪発鳥取行き』《日本経済新聞2011/6/12付;掲載元サーバから削除済》
『特急はまかぜ 燃料400リットル漏れる JR西』《神戸新聞2011/06/11付;掲載元サーバから削除済》
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