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オリックス劇場、新日本フィルの響きと共に開館──4月8日、旧「大阪厚生年金会館大ホール」。音響”まずまず”か

 2012年4月8日。

 

 かつて2つのホールを擁していた旧大阪厚生年金会館は、オリックス不動産への売却後、大ホールのみ存続が決まり、改修の上、「オリックス劇場」として新たなスタートを切りました

 

 

 その「オリックス劇場」としての開館を迎えた4月8日当日、こけら落とし公演として用意されたのは、新日本フィルハーモニー交響楽団の特別演奏会でした。

 

 実は私自身、何を呆けていたのか、開館当日のこけら落としとしてポピュラー系統の公演を据え、数日後に新日本フィルの公演を別途据えている、とばかり思っていました。

 

 改めてオリックス劇場のWebサイトをつぶさに見たところ、その新日本フィル特別公演こそオープニングを飾るこけら落としとなっていました(沈)

 

 変な思いこみ、先入観はダメですね(自爆)

 

 

 新生「オリックス劇場」のこけら落とし公演として開催された新日本フィル特別演奏会には、当ブログもお世話になっている、「サントリー1万人の第九」合唱経験者であるブログサイトの管理人さま達も参戦された様子で、その模様を各々のブログにて伝えています。

 

 上記ブログ管理人さま達からネット上に寄せられたレポートのほか、同じく当該こけら落とし公演に参戦された方々からのネット上に寄せられた証言も加えた上で、まとめてみますと・・・

 

 当日は、前半にポップス・オケ的なプログラム構成を行う一方、後半にはベートーヴェン作曲の『交響曲第7番イ長調』を据えるという硬軟織り交ぜたプログラミング《そのため指揮者も前半と後半で異なっていた(前半は宮川彬良で後半は下野竜也)》。

 

 ”前半にポップス・オケ的なプログラム構成”と記しましたが、正確には大阪を題材にしたオリジナル曲を中心とする特徴的なプログラミングを行った様子で、思いっきり「大阪」を謳歌するような印象でした。

 

 大阪府内在住の音楽好きの一人として、思わず「クスッ」といきそうなところです《勿論良い意味で;実際聴いてもいないのにこんなことを書くのは変ですが…》。

 

 一方、プログラム後半に於いては、演奏に入る前にプログラム前半で指揮を務めた宮川と後半でタクトを執る下野がトークを繰り広げ〔ホール開館に寄せてのトークだったか?〕、その後にベートーヴェンの7番シンフォニーを、楽章毎に聞こえてくる拍手の音に”耐え”つつ振り切り、終わりにワーグナーの「『ローエグリン』第3幕への前奏曲」を壮大に響かせていたとのこと。

 

 かつて大阪厚生年金会館大ホールだった空間に広がるオーケストラの響きを体験したかったなぁ───まぁ今更悔やんだところでどうしようもありませんが、それにしても変な先入観を持ってしまうところは直さねばね。

 

 ホールの音響については、実際聴きに行った人から「いいホールを見つけた」等の証言を得ることが出来、私としても一安心なのですが、一方でオリックス劇場に於ける音響に関しては、一部メディアが「スピーカーの台数追加・角度調整などによる『良い音』を実現」と報じており、このあたりは大阪城ホールに於いて「サントリー1万人の第九」といったクラシック音楽系統の公演を行う際に音響対策の一環として採られるPA構築に近いようなイメージを受けるところです。

 

 それにしても後半のベートーヴェン7番の演奏に於いて楽章毎に拍手というのは、正直ちょっと・・・

 

 

 オリックス劇場側では、今回オープンさせるにあたり、クラシック音楽系統の公演にも堪えうるよう改修を行った、という趣旨の発言をしていますが、同劇場Webサイトに掲載されているイヴェントカレンダーを見ると、旧大阪厚生年金会館時代の名残なのかどうか定かでありませんが、やはりポピュラー系統公演が大半を占めているのが見え、クラシック音楽系統の公演は皆無《厳密にいえば、それに近いとみられる公演はごく少数存在しますが…》。

 

 やはり、現実問題として、クラシック音楽系統の公演を主に扱うプロモーターは、音響面で定評のあるザ・シンフォニーホールいずみホールなどに靡いてしまうのでしょう。

 

 そして、このオリックス劇場では、旧大阪厚生年金会館時代にはみられた事象が、今後、みられなくなる可能性大なのでありますが、そのあたりのことに関しては次回以降にて触れてみたいと思います。

 

 

P.S.
 「オリックス劇場」が開館した4月8日当日、来場者プレゼントとして開館記念CD(黒表紙ののライナーノーツ付き)が用意されていた他、希望すれば終演後のステージに登壇出来た様子でした《ロビーでステージ登壇のためのチケットが配布されていたとの証言有り》。

 ステージ上から眺めたオリックス劇場場内の写真画像もネット上にアップされているのが見えましたが、そこに写っている、明るいアイボリー色(?)基調の壁面に黒色基調の座席というとり合わせは、わたし的に何処かシックな印象を受けるところです。

 N響あたりが、そんなオリックス劇場に於いて、梅田・茶屋町の梅田芸術劇場にて「UMEDA演奏会」を開くようなノリで、公演を行ってくれればなぁ・・・

 

 

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【関連記事〔オリックス劇場(旧大阪厚生年金会館)〕
アマチュアには痛いオリックス劇場──旧大阪厚生年金会館、使用料大幅アップ。クラシック公演への活用に道は?
旧『大阪厚生年金会館』在りし日の姿、動画で偲ぶ・・・『オリックス劇場』の前身、2010年3月末閉館。ライヴ模様も

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コメント

御無沙汰しております。はじめて行ったクラシックコンサートが、42年前の大阪厚生年金会館でのベートーベンの6番と7番でしたので、2階席しか取れませんでしたが、オープニングコンサートに行ってきました。休憩中に、ジュースを飲んで、枡酒(枡に記念の印字あり)を飲んで、舞台に上がる券をもらいました。帰りにCDをもらってお得という感じです。音響については私にはよくわかりません。ローエングリンのブラスはよく響いていたように思いますが。ぜひ行っていただいて南八尾電車区さんの感想を聞いてみたいものです。

 noriさん、こんばんは。
 こちらこそご無沙汰しております───レス遅れまして申し訳ないです。

 生の体験レポートをありがとうございます。
 う~ん、正直言って、勘違いが元で逃してしまった私自身が悔しいです(涙)

 せめてでも、頂戴したレポートを基に、空想しながら愉しもうと思います。

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