今冬の「第九ひろしま2012」に大阪から合唱参加する場合の経費について考える(1)──「新幹線往復」を中心に
ちょっと間が開いてしまいましたが、前回引き続き「第九ひろしま」への合唱参加に際してのし掛かる諸費用に纏わる話となります。
28回目を迎える今冬の「第九ひろしま」───即ち「第九ひろしま2012」。
既報の通り、今冬開催分の公演期日は「12月9日(日)」となっており、本番まで既に1ヶ月半を切っていますが・・・
前回の記事などでも話していますように、この「第九ひろしま」今冬開催分(第28回公演)の公演期日が、指揮者及びソリスト陣がオール外国人アーティストという陣容で1988年に開催された第4回「第九ひろしま」以来24年ぶりに、JR全線で運転される普通列車の普通車自由席に乗り放題となる「青春18きっぷ」の冬季発売分に係る利用(使用可能)期間から外れてしまっています《「青春18」今冬発売分については例年通りの利用期間にて発売確定済》。
このことは、特に遠隔地(関西圏・中京圏・首都圏など)より出来るだけ交通費を切りつめながら「第九ひろしま」に合唱参加しようとする向きには大きな衝撃となっているのは間違いなさそうなところ《でも実際そういう人は本当にいるのだろうか、私を除いて・・・》。
そのことを受けて、大阪に在住する私自身が昨年に引き続き「第九ひろしま」に合唱参加する場合にどれだけの交通費がかかり、更に広島市内滞在中に於ける宿泊費を加えた全体の費用はどのくらいになるのか、大まかな計算(丼勘定)を行いながら愚痴を並べてしまったのが前回の記事だったわけです。
けれども愚痴ばかり並べても仕方がない、ここは少しでも諸費用節減につながる方策を探ってみる他無いか・・・
そう思い立った私は、考え得るパターンについてデータを採取、計算しながら検討を重ねたのでした。
検討の中心となったのは、やはり大阪・広島間の往復交通費でした。
一般的に、大阪に在住している人々が観光などの目的で広島方面に赴く場合、そのための交通手段としていの一番に検討のたたき台に出されるのは、やはり新幹線(山陽新幹線)ということになるのでしょう。
尤も東京を初めとする首都圏にお住まいでしたら航空機(「羽田or成田」~広島)が最初に検討されることになるかと思いますが、現状、広島からの距離が300km弱の大阪からだと新幹線が公共交通機関の中で最速の手段ということになりそうですね。
一方で、最近では運賃がJRのそれ並みかそれより安くて且つ乗り換え無しで直行出来る高速バス〔「路線(乗合)バス」or「ツアーバス」〕もまた人気を博している様子ですが───まぁこれに関しては後ほど。
あ、マイカー族の方ならば、やはり自家用車を使って自宅から広島まで高速道路などを突っ走って〔つまり「ドア・ツー・ドア」式に広島へ!〕───ということにもなりそうかな《ちなみに、高速道路などで目立った渋滞が発生していなければ、大阪から広島市内までは片道5時間程度で行くことが出来そうです(ネット上に漂う関連情報を一通りウオッチしてみての印象から)》。
というわけで、まず新大阪(大阪)・広島間で往復とも新幹線を利用する場合を想定して検討してみました。
前回掲載記事にて記した内容と一部被りますが、JR主要駅の「みどりの窓口」等でそのまま乗車券類を購入した場合、自由席利用であっても片道で1万円近く、「のぞみ」又は「みずほ」の普通車指定席に乗れば片道だけでも1万円を超してしまいます。
つまり往復で見た場合、往復とも自由席利用の場合には列車名称〔というか列車種別(実質)〕に関係なく2万円近く、「のぞみ」又は「みずほ」の普通車指定席で往復すれば2万円を超してしまう。
ただ、一つ救いといえるのが、大阪から広島に至る乗車区間の全てがJR西日本管轄エリア内に収まることから、JR西日本の株主優待券(割引証)を使った割引が使えるということ。
勿論、本来はJR西日本の株主に対し、個々の株主が所有している株数に応じて配布されるものなのですが、現状、配布分を使い切れない株主が売却したであろう株主優待券が金券ショップやヤフオク等のオークションサイトに流通されてきており、おかげでJR西日本の株主でなくとも入手が可能になっています《同じくJRグループの中で株式上場を果たしているJR東日本やJR東海に関しても同様のことが言える》。
行使により適用される割引率についてですが、現在発行されているJR西日本の株主優待券(自社管轄内鉄道線向け)では1枚の使用で5割引(つまり半額)となります《割引適用範囲など詳細については株主優待制度ページを参照》。
そして、オークションサイト等から購入する場合の現在の相場額は、一通り見渡す限り、1枚あたり「4,700円」前後で推移している様子。
ちなみに私自身はJR西日本の株主ではありませんので〔当然!?〕、ヤフオク等から株主優待券を調達した上でJR西日本管内主要駅の「みどりの窓口」にて使用することになります。
ここで、私のような株主ではない者を想定し、前記相場額「4,700円」にてヤフオク或いは金券ショップ店頭にて株主優待券を購入出来たと仮定して、大阪・広島間を新幹線で往復するに際して必要な普通乗車券と新幹線特急券を株主優待券を使用してどれだけ安く購入出来るのかを計算してみます。
普通車自由席にて往復する場合にはそのまま購入する場合と比べて往復で数十円程度しか安くなりませんが、往復で2万円を超えてしまう「のぞみ」又は「みずほ」の普通車指定席にて往復するケースでは千円少し安くなって2万円以内に収めることが可能になります。
更に、これは参考程度に記しますが、「のぞみ」又は「みずほ」のグリーン車指定席にて往復する場合についても同様に計算すれば、そのまま購入する場合と比べて4千円以上安くなり、片道当たりの優待割引後料額で見た場合、「のぞみ」又は「みずほ」の普通車指定席利用に於ける割引前の料額に千数百円程度プラスした金額でグリーン車に乗れる計算となります。
と、ここまで往復新幹線利用に於ける料額について見てきましたが、例え株主優待券を使うことで新幹線利用に係る料額の部分を安上がりに出来たにしても、広島市内滞在中に係る宿泊費などを加えれば3万円台が視野に入るほどの金額となってしまいます。
勿論、宿泊費に関しても『楽天トラベル』等の旅行商品取り扱いサイトを通じて予約を入れることで割引などの恩恵を受けることが可能ですが、それでも取り扱われる宿泊施設によっては割引率が低く設定されているケースがあり、利用者による施設選定方を誤れば、大した旅費の節約にはならないのかも・・・
そんな状況の中、ふと旅費節約につながる一つのアイディアが頭の中に思い浮かんできました。
それは、旅行会社が取り扱う「フリープラン」の存在。
「フリープラン」とは往復の乗車船券類と目的地に於ける宿泊のみをセットにした旅行商品を指しますが、ネット上にて調べてみると、大阪から広島市内方面に向けてのフリープランも幾つか設定されているのが見えました。
「フリープラン」の魅力は、目的地までの往復交通費相当額のみ(或いはそれ以下)の負担で、目的地までの往復乗車船券類に加えて目的地に於ける滞在に必要な宿泊施設への宿泊もセットになっている点にあり、大阪発広島市内方面のケースで言うならば、大阪・広島間の往復新幹線利用に係る乗車券類の発売額合計分相当の金額で目的地・広島市内に於ける宿泊もセットされているわけです。
実際、旅行会社のWebサイトに於いて検索してみると、取り扱われている大阪発広島市内方面フリープランのうち標準レヴェルとみられるビジネスホテルの類を組み込んだプランに関しては、往復新幹線利用に係る交通費分より安くなっているものも散見されました。
ところが、更に調べていくうち、一つの大きな壁にぶち当たりました。
今回の調査では往復新幹線利用のフリープランを取り扱っている大手旅行会社のWebサイト2~3社分を回り、それぞれに於いて大阪発広島市内方面のフリープランを検索する等して調べてみましたが、検索結果として出てきた広島市内方面フリープランは全て「2名様から受付」!
私のような2人以上連れだって旅することなど基本的にあり得ない身には無縁の存在───何だか門前払いを喰らわされる気分になりました。
尤も、大阪発のプランの中でも一際旅行需要の大きいであろう首都圏方面あたりならば1人から出発可能なフリープランも用意されているのかもしれませんが、少なくとも大阪から広島市内に向けて設定されているフリープランに関しては2人以上の小グループでなければ申し込めないようになっていました。
正直とても悔しいです(泣)
なお、逆に言えば、遠隔地から2人以上連れ立って「第九ひろしま」に合唱参加するのであれば、こうしたフリープランを活用してみるのも有効な手だてといえそうなところですね。
フリープランが駄目ということになれば、残るはアラカルト式に往復交通部分と宿泊部分を自分で組むのみ。
先に紹介した「往復新幹線利用」と「広島市内滞在(宿泊)」を組み合わせることも一つの手なのですが、ここでまた旅費節約につながるアイディアが一つ思い浮かんできました。
それは、初めのところでも記しました、高速バスの存在でした。
と、ここまで随分長くなってしまいましたので、続きは次回以降の記事にて!
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